金属有機構造体
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金属有機構造体(きんぞくゆうきこうぞうたい、英Metal Organic Framework、略称MOF)は金属イオンと有機配位子から構成される多孔性物質である。 「有機金属錯体」ともいう。
経歴[編集]
金属有機構造体(MOF)は分子レベルで無数の穴を持つ物質であり、気体を吸着する性質がある。無機物と有機物のハイブリッド材料であり、均一な微細孔と高い比表面積が特徴である。金属と有機配位子の組み合わせにより、孔のサイズや性質を自由に設計できる。高い比表面積と、特定の分子のみを吸着・分離する機能により、気体の「分離」「貯蔵」「吸着」「変換」に利用できる。孔の大きさが均一ではない活性炭とは異なり、ナノサイズで均一の大きさの孔を作れるMOFは分離性能が高い。1グラムあたりの表面積はサッカーコートの面積に匹敵する。
ノーベル化学賞[編集]
2025年10月8日、京都大学の北川進特任教授は「金属有機構造体(MOF)の開発」により、リチャード・ロブソン教授(メルボルン大学(オーストラリア))とオマー・ヤギー教授(カリフォルニア大学(米国))とともにノーベル化学賞を受賞した[1]。
参考文献・注[編集]
- ↑ ノーベル化学賞に北川進氏ら日本経済新聞、2025年10月8日