速度違反自動取締装置

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みんな大嫌いな 速度違反自動取締装置 (そくどいはんじどうとりしまりそうち) またはオービス (ORBIS) とは、道路において車両の速度を測定し、最高速度を超過している車両の写真を捉え、取り締まるための装置である。

概要[編集]

ボーイング社が開発し、日本国内では東京航空計器が製造・販売していたが、現在では世界各国でさまざまなな企業が開発している。

幹線国道や通学路など、速度違反が大きな問題となっている道路に設置されて、今日も取り締まりを行なっている。

日本の取り締まり装置[編集]

固定式
固定式は道路の上部や、路肩などに固定設置され、無人で観測を行っている。一番最古のオービスの形である。
  • LHシステム
    • 速度の測定にループコイルを使用する装置。道路下5 cmの所に6.9 mの間隔を空けて3個のループコイルが埋め込まれている。車両は金属製であるため、車両がループコイルに接近するとループコイルのインダクタンスが変化する。これを利用して車両の通過時間と距離 (6.9 m) から速度を計算する。誤検挙を避けるためループコイル3つで2回の測定を行い、その結果に大きな差がある場合は「異常」として撮影は行われない。撮影地点には白線が、ループコイルの埋設場所には、設置時の路面の切り欠き溝や逆三角の金属プレートがはめ込まれていることが多い。積雪地だとループコイルが検知できなくなるため設置されていない。
  • オービスV
    • 速度の測定にレーザースキャンを利用する方式、支柱型、路肩型、門柱型など様々なタイプがある。
固定式オービスはレーダー探知機やナビの進化によって位置の予告が可能となり、取り締まり効果が薄れていることや維持費の観点から減少傾向にある。[注 1]
半固定式
  • V-HK型
    • 仕組みはオービスVと同じ。異なるのは電源設備のみを地上に設置し、撮影部は移動可能になっていること。作動条件は固定式と変わらないが、数箇所に撮影拠点を設置し移動させることで、巧妙に取り締まりができる。
移動式
  • LSM300・LSM310
    • オービスVと同様にレーザースキャンを利用する移動式オービス、警察官の配置が必要なため無人での取り締まりはできない。
予告標識
固定式オービスと半固定式オービスの取り締まり拠点の前には『自動速度取締機設置路線』[注 2]と書かれた看板が設置されていることがある。スピードを落とさせるための交通指導のための看板であり、設置義務はないが、抑制のために設置されている。

注釈[編集]

  1. 北海道では現在、道央道の一つしか存在しないなど、削減がとにかく進んでいる。
  2. 警察名や高速道路の場合は高速道路会社の名前が書かれる場合がある