蛸の足

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蛸の足」(たこのあし)は、手塚治虫ホラー短編漫画。

概要[編集]

小説サンデー毎日』(毎日新聞社)の1970年4月号に読み切り掲載された。

米沢嘉博は『手塚治虫マンガ論』などで本作、「現地調査」、「イエロー・ダスト」を挙げて「このうえもなくグロテスク」と評している。

が自分の足を食べるという話を元にした作品。ただし、実際には栄養源として自分の足を食うのではなく、強いストレスを感じると(充分な餌があっても)自分の足を食べる。また、食べた足は再生する。

あらすじ[編集]

ある会社の社長は、社内の方針がまとまらずに悩んでいた。

数年前に過激な労働組合の幹部だった男を免職にしたのだったが、今にして思えば社員としては優秀な男だった。

復職してもらえないものかと男の家を訪ねたが、男はすっかりやつれて無気力になっていた。男は、退職後にある発展途上国の、そのまた更に未開の地に足を踏み入れ、そこで奇妙な病に感染したのだと言う。そして現在は、身を削りながらどうにか生きているのだと。

男に復職を迫る社長だったが、調理中の手料理の匂いが美味そうなのと、昼食抜きで訪問したのもあって、謎の肉料理を御馳走になることになった。これが実に美味い。なんの肉かを聞いてみると、原住民が「タコの足」と呼ぶその病、体から自分が欲しいと思うパーツが生えてくるという病で、服を脱いだ男の体からは大きな手、小さな手が無数に生えていた。

吐いて、逃げ出した社長だったが、社長も病に感染してしまっていた。社長には無数の「経営者の頭」が生え出した。しかしながら、無数の頭の意見はまとまらず、会社の経営は混乱を極めることに。首を吊る覚悟を決めた社長であったが、いったい何本のロープが必要になるだろう。社長室には大量に首吊り用のロープがぶら下がる。

外部リンク[編集]