菅野覚明
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菅野 覚明(かんの かくみょう、1956年 - )は、倫理学者。東京大学名誉教授。元皇學館大学文学部神道学科教授[1]。専攻は日本倫理思想史、倫理学[2]。
経歴[編集]
東京都足立区生まれ[3]。1979年東京大学文学部倫理学科卒業[4]。1985年東京大学大学院人文科学研究科倫理学専攻博士課程退学[5]。1986年東京大学文学部助手、1991年助教授。1995年東京大学大学院人文社会系研究科助教授、2005年教授[4]。2013年皇學館大学文学部教授[6]。2016年東京大学名誉教授[7]。2019年皇學館大学を退職[8]。皇學館大学特別招聘教授[2]。
神道史学会会員、鈴屋学会会員、神道国際学会理事、社団法人日本弘道会特別会委員[4]。神社本庁非常勤講師[4]、日本武道館評議員なども務めた[1]。
人物[編集]
2001年に『神道の逆襲』(講談社現代新書)でサントリー学芸賞を受賞。鹿島茂は選評で「おもしろすぎる、というのが唯一の欠点の快作である」「詩人的直感と研究者の緻密な論理を合わせ持つ才能だけが成しえた日本の「神」と「神道」の優れた分析である」と評している[3]。
曹洞宗の僧侶でもある[9]。永平寺で安居修行をしたことがある[10]。
2006年7月に日本教育再生機構準備室が開催した「八木秀次さんとともに日本の教育再生を考える夕べ」の発起人[11]。
熊野純彦と共同で講談社より刊行された「再発見 日本の哲学」シリーズの責任編集を務めた。2007年から2008年に15冊が刊行され、菅野は吉本隆明論を執筆した。
清水書院より刊行された高校倫理の教科書の執筆者。
著書[編集]
単著[編集]
- 『本居宣長――言葉と雅び』(ぺりかん社、1991年、改訂版2004年)
- 『神道の逆襲』(講談社[講談社現代新書]、2001年)
- 『よみがえる武士道』(PHP研究所、2003年)
- 『武士道の逆襲』(講談社[講談社現代新書]、2004年)
- 『詩と国家――「かたち」としての言葉論』(勁草書房[シリーズ言葉と社会]、2005年)
- 『武士道に学ぶ』(日本武道館、発売:ベースボール・マガジン社、2006年)
- 『日本の元徳』(日本武道館、発売:ベースボール・マガジン社、2009年)
- 『女子の心得――社会に出る前に知っておくべきこと』(PHP研究所、2010年)
- 『武士道』(皇學館大学出版部[皇学館大学講演叢書]、2011年)
- 『吉本隆明――詩人の叡智』(講談社[再発見 日本の哲学]、2013年/講談社[講談社学術文庫]、2015年)
- 『弥次さん喜多さんのお伊勢参り』(伊勢神宮崇敬会[伊勢神宮崇敬会叢書]、2019年)
- 『本当の武士道とは何か――日本人の理想と倫理』(PHP研究所[PHP新書]、2019年)
- 『幕末維新英傑伝』(ミネルヴァ書房、2021年)
- 『柳田國男』(清水書院[Century books 人と思想]、2023年)
共著[編集]
- 『宗教の倫理学』(関根清三編、関根清三、柳橋博之共著、丸善[現代社会の倫理を考える]、2003年)
訳書[編集]
- 『新校訂 全訳注 葉隠(上・中・下)』(栗原剛、木澤景、菅原令子共訳・注・校訂、講談社[講談社学術文庫]、2017-2018年、全三冊合本版2022年)
監修[編集]
- 『用語集 倫理』(山田忠彰共同監修、清水書院、2006年)
出典[編集]
- ↑ a b 皇學館大学 文学部 神道学科 - 教員紹介 菅野 覚明 皇學館大学
- ↑ a b 本当の武士道とは何か―日本人の理想と倫理 紀伊國屋書店
- ↑ a b 菅野 覚明 『神道の逆襲』 受賞者一覧・選評 サントリー学芸賞 サントリー文化財団
- ↑ a b c d 菅野 覚明 東京大学文学部・大学院人文社会系研究科
- ↑ 幕末維新英傑伝 紀伊國屋書店
- ↑ 皇學館学園報 第44号(PDF)学校法人皇學館企画部、2019年5月31日
- ↑ H28名誉教授一覧(web掲載用)(PDF)東京大学
- ↑ 皇學館学園報(全学一体第165号合併号)(PDF)学校法人皇學館企画部、2019年5月31日
- ↑ 菅野覚明『女子の心得――社会に出る前に知っておくべきこと』PHP研究所、2010年
- ↑ 平成25年度 弁道会 秋田県曹洞宗青年会
- ↑ 具裕珍「「新しい歴史教科書をつくる会」のExit, Voice, Loyalty ――東アジア国際関係への含意を中心に――」『相関社会科学』第19号、2009年