純白のビアンカ
純白のビアンカ(じゅんぱくのビアンカ)は、新潟県阿賀野市の佐藤食肉が飼育・販売する豚肉のブランド名[1]。
概要[編集]
2017年より佐藤食肉が販売しているブランド豚肉である[1]。阿賀野市に本社を構えるヤスダヨーグルトがヨーグルトを製造する過程で出るホエイ(乳清)を飼料に用いていおり[1]、真っ白な脂身とさらりとした甘み、軽やかな肉質が特徴となっている[2]。
ネーミングや婚礼市場での人気を集め、テレビや雑誌でも取り上げられるようになったが、2026年以前は生産量が少ないこと、佐藤食肉で敢えて大量流通には乗せてこなかったことから「幻の豚」とも呼ばれていた[2]。
2027年以降は、生産体制の強化により、安定供給・出荷拡大へを行う方向と公表されている[2]。
開発の経緯[編集]
食用豚の飼育コストの6割から7割は、豚が食べる餌代となっている[1]。佐藤食肉では「地元企業と連携した畜産」にも取り込んでおり、地元企業が産出する本来であれば廃棄する製造過程で出る酒粕などの規格外商品を飼料として買い取っていた[1]。この一環として、阿賀野市に本社を構えるヤスダヨーグルトと連携し、ヨーグルトの製造過程で出るホエイ(乳清)を活用する飼料を開発した[1]。この独自資料は、乳酸菌の力によって豚の腸内環境を整えることができ、この結果として豚は真っ白な脂身とさらりとした甘み、軽やかな肉質の獲得している[2]。
豚肉は、脂のうま味や食べ応えが重視されてきたが、この一方で特に女性消費者からは「脂が重い」「においが苦手」という反応も根強く残っていた[1][3]。ホエイやヨーグルトは化粧品の成分として使われることもあって「美容」のイメージもあるため、「女性向けのブランド豚」としてブランディング戦略が採られた[1][3]。
「脂の旨味」や「食べ応え」といった「豚肉らしさ」を徹底的に削ぎ落とす戦略であった[3]。
ネーミングも豚肉ブランドで定番的に使用される「豚」や「ポーク」といった語を使わず、新潟県の「雪」、飼料に用いる「ホエイ」の色、そして「透き通るような脂身」を象徴する「白」をブランドの核にし、イタリア語で「白色」を意味する「ビアンカ」(イタリアはまた、ホエイの聖地でもある)をブランド名に使用し、「白の中の白」を意味する「純白のビアンカ」とした[3]。
ポスターなどでも精肉業界においては「食欲が減退する」として使用されてこなかった「青色」をキーカラーに採用した[3]。「乳酸菌の妖精が豚に魔法をかけるシーン」を描き、肉であることを主張し過ぎず、これまでの豚肉になかったような幻想的なパッケージに仕上げている[3]。
こういったブランド戦略は、意外にもウェディング市場で積極的に迎え入れられることになった[3]。「純白のウェディングドレス」というイメージもあり、結婚式場や新郎新婦のニーズと合致したためである[3]。これには、ウェディング市場において「結婚式のあり方」が変化してきている点も挙げられる[3]。挙式や披露宴のスタイルは多様化し、簡略化される一方で、式に招待するゲストに本当に良いものを届けたいという「メリハリ婚」の傾向が強まっているのである[3]。物価高騰の影響もあって、式の予算配分に対す考え方はよりシビアになっており、形式的に「メインの料理は牛肉」という枠に縛られず、自分たちが納得できる「意味のある選択」を重視するカップルも増えてるなか、「純白のビアンカ」という名前、味は結婚式場、式のゲスト、新郎新婦の三方にとって良い選択となっったのである[3]。