狼とリボルバー
『狼とリボルバー』(おおかみとリボルバー、英語: Wolf and Revolver)は、鈴木ゆうによるダークファンタジー漫画。
『LaLaDX』(白泉社)にて、2023年7月号(2023年6月6日発売)[1]から、2024年11月号(2024年10月4日発売)[2]まで連載された。全8話。単行本は全2巻。
あらすじ[編集]
「人狼」は人間を襲い、顔を奪ってその人間に成りすます。
人狼を捕まえようと森に行ったレニー,テットらブルーメ村の子供たち3人を保護した警官オトギだったが、帰り道で所長を襲った人狼と遭遇。人狼はオトギたちにも向かってくる。オトギは人狼に立ち向かうが、人間の姿ではない人狼には銃も効かなかった。危いところを別の人狼に助けられる。人間の姿になった人狼はルークと名乗った。
オトギはルークを留置場に入れたが、ルークに害意はないどころかオトギの味方だと言い、オトギのこともよく知っていた。
人狼が出たということで、村人たちは殺気立っており、オトギですら「よそ者」と警戒する始末だった。酔った村人にからまれたオトギを助けたのは留置場を抜け出したルークであった。そしてルークはレニーを人狼だと指摘する。確かにレニーの反応はいつもとは違うようにオトギには思えた。誰何したところ「バレてた?」という返答。しかし、レニーの姿をしている人狼をオトギは撃つことができない。レニーを撃って取り押さえたのはルークであった。レニーの父親たちが現れ、問答している隙にレニーになりすましていた人狼が正体を現し、オトギの顔を奪ってしまう。
ルークは、落ちていたレニーの顔をオトギに付けた。本部からディリット警部と警官隊が派遣されてきたが、オトギはルークが村を襲ったもう一匹の人狼を臭い追えると説得し、ディリット警部は解決後にルークとオトギを始末するという条件でオトギの提案を受け入れた。
人狼を見つけ、倒し、自分の顔を取り戻したオトギであったが、他人の顔つけて生き延びたオトギは果たして人間なのか? との疑惑から、オトギとルークは警察本部へと護送されることになる。
登場人物[編集]
- オトギ
- 10年前、人狼が「母親の友達」とオトギを騙し、オトギが自分の家を教えたことで、その人狼に両親と妹を殺され、ブルーメ村の村人に助けられた過去を持つ。警官になったのもその人狼を探すため。
- ルーク
- 人狼。
- 実は8年前に死んだとされるオトギの「弟」。オトギとは血縁はなく、道端で死にかけていた少年を助け、「弟」と呼んで家族として1~2年暮らしたもの。この間、オトギに自身の名前は告げていない。
- ディリット警部
- オトギの要請により、本部から派遣されてきた警官。
- ブルーメ村
- 村の警察は、所長とオトギの2人だけ。
- レニー
- 村の子供の1人。他の子供から「弱虫レニー」と呼ばれている。お守りとしてもらっていた面をオトギに渡した。この面はレニーの顔を付けたオトギが被ることになる。
- レニーの顔は、オトギが顔を取り戻した後に父親の手元に戻り、弔われた。
- テット
- 村の子供の1人。レニーを置いて逃げたため、レニーが人狼に襲われたのだと、森の「秘密基地」に隠れていた。
人狼[編集]
本作での人狼は、人間の顔を奪い、その人間に成りすます怪物。狼の姿のときは、拳銃なども効かない。
顔を奪われた人間は呼吸ができなくなるため、窒息死してしまう。
顔を奪う理由は作中の人々には知られておらず、「本能的なもの」と認識されている。作中では、その目的が「愛されるため」であり、人狼自身の口から「いっぱいあいされたいです」「この顔じゃ愛されないなら もういらない」といった台詞がある[3]。
脚注[編集]
- ↑ “顔を奪う人狼×女警察官のダークファンタジー新連載「狼とリボルバー」LaLaDXで開幕”. コミックナタリー (2023年6月6日). 2025年10月10日確認。
- ↑ “「偽りのフレイヤ」100万部突破!ボイスPVが3日連続で公開、フレイヤ役は悠木碧”. コミックナタリー (2024年10月4日). 2025年10月10日確認。
- ↑ ““人狼”が“市民”の味方? 人間の顔を奪い、その人物に成りすます人狼が村をかき乱すサスペンス×ダークファンタジー『狼とリボルバー』”. ダ・ヴィンチweb (2024年2月21日). 2025年10月10日確認。