山上徹也の手製銃

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山上砲から転送)
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山上徹也の手製銃 (やまがみてつやのてせいじゅう)とは、安倍晋三銃撃事件で山上徹也氏が使用した手製散弾銃のことである。現行犯逮捕された山上徹也氏が自作したものである。なお、山上砲と呼ばれることもあるが、砲は一般に口径20ミリ以上の火器を指す。山上徹也氏が使用した手製散弾銃の口径は、どう見ても口径20ミリ未満であり「砲」と称するのは不適切である。

概要[編集]

鉄パイプの銃身2本を、木製と思しき本体にガムテープで固定したもので水平二連式散弾銃のような形である。銃身は後端に雌ネジが切られボルトで塞がれている。弾丸は金属製の球形弾で、銃口から火薬と弾を入れるマズルローダー式である。

引き金は、通常の銃のように撃鉄を固定するストッパーと連動したものではなく、電気的なスイッチに過ぎない。スイッチを入れて通電させて銃身の後端に詰められた発射薬に点火する仕組みとなっている。

このような構造では発射する度に点火装置は破損すると考えられ、その場で再装填することは、ほぼ不可能である。

19世紀以前に使われていた先込め銃に似た仕組みだが、発射薬への点火を電気的に行うという極めて特異な銃である。山上徹也氏が、このような特異な銃を自作したのは実包を入手できなかったからである。

銃身二本で装弾数は2発だが、左右の銃身に金属製の球形弾が6個づつ入れられた散弾銃であった。なお、この手製散弾銃の弾はカートリッジ化されたものではなく弾の数も火薬量も増減可能である。山上氏は試射を行い、妥当な火薬の量と弾丸の数を決めたと考えられる。

火薬は花火から取り出したという説と、自作した黒色火薬という説がある。

その他[編集]

山上氏は実包を入手出来なかったために特異な銃を自作したのである。単純な構造の銃を自作するよりも、実包を自作する方が困難とされている。

オウム真理教カラシニコフ突撃銃を試作したが、実包だけは作れなかったとされている。

下の動画は市販されている実包を使う手製散弾銃である。山上氏の銃と比べるとシンプルな構造である。

二連射を可能にするために銃身を二本取り付け、水平二連式散弾銃に似た構造にしたようである。

二本の銃身は左右に大きく離れており、発射時の反動で左右に捻られてしまうと思われる。これは単純な設計ミスのようだが、初弾の発射時に、もう片方の銃身への誘爆を防ぐための工夫なのかも知れない。

関連項目[編集]