宇宙のヒマラヤ
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宇宙のヒマラヤ(英: Cosmic Himalayas)は、くじら座の方向、地球からおよそ108億光年離れた場所に位置する、クエーサーが集団で存在する領域。
概要[編集]
4000万光年という宇宙スケールで見れば非常にコンパクトな領域に11個ものクエーサーが存在する。この現象が偶然起こる確率は1064の1未満と言われている。2025年、国立天文台が率いる研究チームが、スローンデジタルスカイサーベイIV(SDSS-IV)の観測データから選ばれた「BOSS J0210+0052(J0210)」と呼ばれる領域を解析することで発見に至った。
- クエーサーは、活動銀河核の一種。活動銀河核は、銀河中心にある超大質量ブラックホールが周囲の物質を飲み込み、それにより生じた降着円盤から強い電磁波が放たれている領域である。活動銀河核のなかでもより遠くにあり、より明るいものを特にクエーサーと言う。
- 互いに相互作用している銀河団と銀河団の間に、今回のクエーサー群が存在することから、別々の大陸が衝突したできたヒマラヤ山脈になぞらえて、「宇宙のヒマラヤ」という名前がつけられている。