大怪獣ゲァーチマ

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大怪獣ゲァーチマ』(だいかいじゅうゲァーチマ、英語: GAEA-TIMA the Gigantis)はKENTによる怪獣漫画。

キャッチコピーは「怪獣は人類の敵か味方か?」[1]

月刊ヤングマガジン』(講談社)にて、2023年7月号より連載中。

単行本1巻の帯には映画監督・特技監督の樋口真嗣が推薦コメントを寄せている[2]。単行本は既刊6巻(2025年7月時点)、英語版とフランス語版も出版されており、日本国外でも人気を博している[3]

怪獣を自然災害のメタファーとして描いている。

あらすじ[編集]

後にゲァーチマと呼ばれることになる怪獣が突如として海から出現したことによって起きた大波のため、港町・匡波町(架空の町)は被災した。

怪獣は活動を停止すると、その巨体は海に溶け、魚介類の豊かな栄養素となったことで、匡波町の経済を潤した。このため怪獣は「豊穣の神ゲァーチマ」と呼ばれるようになった。被災者でもある少女・杜野宮矢子が事件を形に遺すべく作ったゲァーチマの人形は、土産物としても販売され、人気を集めていた。

そして10年。復興した匡波町に再び怪獣が現れる。

執筆の経緯[編集]

KENTは1950年代から1960年代の特撮作品を観て育っており、漫画家を目指したころから怪獣同士が戦う漫画を描きたいと考えていた[4]。しかし、編集者からは「怪獣モノでは人間ドラマを描けない」として等身大のクリーチャーや異星人への変更を薦められ、なかなか怪獣モノは受け入れてもらえなかった[4]。そこで怪獣モノは一旦おいておいて、同人誌にKENTが描いていた作品を『カラーレス』として連載し、漫画家デビューとなった[4]

『カラーレス』の連載中、後に本作の担当をすることになる講談社の編集と怪獣漫画の準備を進めていたが、『パシフィック・リム』や『シン・ゴジラ』などの影響もあり、怪獣や巨大生物を主題とする作品が次々と登場した[4]。これらの作品の中にはKENTが描こうとしていた内容と似通った部分もあったため、世界観や設定は根幹から何度も変更せざるを得なかった[4]

命名[編集]

「げぁーちま」とは新潟県の方言で「オタマジャクシ」を意味する[5]。「ヨーボヤー」は「」を意味する新潟弁の「いよぼや」から[3]

これは、『ウルトラマン』に登場する怪獣の名前は「ジラース」など、脚本家で沖縄県出身の金城哲夫が沖縄方言から採ったという逸話にあやかったものである[3]

発音については「ゲァー」を「ギャー」のように発音することを作者が勧めている[5]

脚注[編集]