反復進行

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反復進行(はんぷくしんこう)とは、音楽用語で、同じ音程の度数・音形・楽句を維持したまま、一組の形の音高を下方または上方にずらして繰り返されること。別名、「ゼクエンツ」「シークエンス」とも呼ばれる。クラシック音楽でもポピュラー音楽でも頻繁に用いられている。借用和音(セカンダリードミナント)を使うときもある。一組の和音(コード)進行全体が反復されるものを「和声的反復進行」、メロディー(旋律的)のみ反復されるものを「旋律的反復進行」という。単に「反復進行」だけという場合は、一般に、和声的反復進行のことを指す。和声的反復進行は、コード進行の種類に含む場合もある(?)。旋律的反復進行の場合は、「反復してる」という言い方になる。

反復進行は、実際の楽曲では、一般に、2度下行形の和声的反復進行がよく使われる。2度下行形の和声的反復進行とは、同じ音程の度数関係の形が2度下行の間隔でずれながら繰り返されることをいう。2度下行形の和声的反復進行は、一組のコード進行では、コードのルート(根音)が4度上行(5度下行)していく形である。例として、調号無しの調性「ハ長調イ短調」なら、コード進行は「A7〔ラ.ド#.(ミ).ソ〕→Dm〔レ.ファ.ラ〕→G7〔ソ.シ.(レ).ファ〕→C〔ド.ミ.ソ〕」となる。全体的に、コードのルートが全て4度上行(5度下行)していく進行となる。調号無しの調「ハ長調/イ短調」で考えた場合、実際の楽曲で、「A7→Dm→G7→C」のコード進行が、頻繁に多く使用されている。Dmは、しばしばセブンス系の四和音「Dm7」としても使われる。「A7→Dm→G7→C」の次にも、同じ反復進行を拡張した場合、「FM7〔ファ.ラ.ド.ミ〕→Bm7(♭5)〔シ.レ.ファ.ラ〕→E7〔ミ.ソ#.(シ).レ〕→Am〔ラ.ド.ミ〕」となる。気分の盛り上げ、気分の高揚、コード進行の豊かさを広げたり、緊張感や色彩感を追加し、コード進行に変化を与え、多彩な機能を加えたり、楽想の伸長、発展の手段などとして頻繁に用いられている。

「2度下行形の和声的反復進行は、使用することにより、個人的にはより気分が盛り上がる」「反復進行が無い曲は、素朴な感じがする」などと語る人もいる。

ただし、旋律を移旋する場合には、和声的反復進行は使えない場合がある。…とのことだが、それを具体的に説明して見せよエンペディアン。

「反復」の英語「repetition」は、「repeat」から派生した言葉である。

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