今朝も揺られてます

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今朝も揺られてます』(けさもゆられてます、英語: They are still being shaken this morning.)は、増田英二による通学ラブコメ漫画[1]

別冊チャンピオン』(秋田書店)にて、2024年3月号(2024年2月9日発売)[2]より連載中。単行本は既刊3巻(2025年10月時点)。

あらすじ[編集]

午前6時58分の舞原行き電車で通学する高校生・彦一は、毎朝おなじ電車に乗る名も知らぬ彼女(後になゆと判明)に片思いしていた。彦一の通う高校の最寄り駅・桜ノ宮駅に着くまでの20分間、彼女のことを知りたいと思うも気持ちが空回りする彦一。一方のなゆのほうも名も知らぬ彼(彦一)のことが次第に気になってくる。

お互いに片思いである「両片思い」となっている彦一となゆであった。そんな甘酸っぱい2人の密かな恋物語をナマ暖かく見守り興奮応援する他の乗客たちの物語。

登場人物[編集]

彦一(ひこいち)
冬の制服は詰襟学生服。高校一年生。最初は通学電車でよく見かける女の子。同じ車両に乗っていないと気になりはじめ、ボックスシートで隣の席になると真っ赤になってニヤけるようになり、声もかけられずに数か月(第1話時点)。
サッカー部所属だが、全国を目指すような部活動ではなく、ゆるく楽しく集まろう的な部活動(その割には、夏休みにも毎日練習)。
かに座生まれ。
なゆ
冬の制服はブレザー。高校一年生。制服から彦一は陸逢りくあい高と推測している。
オンラインゲームに興味は無かったが、彦一が「願神」をプレイしていたことから、なゆもプレイヤーとなる。
第3話で、彦一が降車駅(桜ノ宮駅)を寝過ごそうとした際に声をかけたのが、2人の初めての会話となる。
かに座生まれ。
乗客
3人組
彦一となゆを仲良く見守る。連絡先は交換済であり、夜に3人で集まって2人の話題を肴に飲み会を開いたりしている。
電車内ではSNSで会話している。
部長(ぶちょう)
頭髪が寂しくなりかかっている眼鏡のサラリーマン。妻子あり。
OL
休みの日には朝から飲酒するような生活で、男っ気は無い。
大学生(だいがくせい)
チャラ男風な言動をしているが、過去に男女関係でなにやらやらかした風でもある。
願神おじさん(がんじんおじさん)
オンラインゲーム「願神」のプレイヤーであるおじさん。間が悪い。
なゆが「願神」のキーホルダーをしていることに気付いた彦一が思い切って話しかけたところ、自分に話が向かっているものと勘違いして話題に加わってきた。
かに座生まれ。
小学生
奥手(おくて)
女子小学生。間瀬の友達。
間瀬(ませ)
女子小学生。奥手の友達。その恋愛言動は、彦一、なゆが必死にメモを取るほどマセている。
実は私は関係者
増田の連載作品『実は私は』の登場人物が、モブ的に乗客として登場する。
白神 葉子(しらがみ ようこ)
食べ物の話題になると登場。空腹による腹の音が盛大に車内に鳴り響く。
黒峰 朝陽(くろみね あさひ)
葉子と共に乗っている。
紅本 明里(こうもと あかり)、桜田 康介(さくらだ こうすけ)
3人組が飲み会を開いている背景で、さし飲みしている。
彦一の関係者
切島(きりしま)
彦一の友人。眼鏡男子。女性との交際経験や知識は豊富だが、直接的な援護はせず「彦一ならできるだろう」と傍観者として楽しんでいる。
五貝(ごかい)
切島の中学時代の元カノ。彦一とも面識がある。(彦一と五貝にとっては当然の認識のため)切島の名を出さずに、以前に付き合ってて別れただの、よりを戻す気があるかなど会話する。傍で会話に耳を澄ませていたなゆ、3人組は五貝が彦一の元カノと誤解して、やきもきすることになった。新しい彼氏もおり、仲は良好とのこと。
ヤー坊(ヤーぼう)
彦一、切島の友人。彼女を作ろうといろいろと行動を起こすが、彦一にすら、その行動やプレゼントの選定が誤っていると判断できるレベル。切島は面白がって見守るだけ。
母親とは顔がそっくり。
なゆの関係者
ひまり
なゆの友人。髪型は高めツインシニヨン(お団子)。
桜ノ宮駅より先の駅から乗ってくるため、なゆや3人組とは同じ電車になるが、彦一との面識はない。
察しは良く、なゆが彦一に好意を抱いていることには気づいているが、なゆの性格も熟知しているため、どのように策略を巡らせばなゆと彦一がくっつくことになるか、悪い顔をして策略を巡らせる。
桜井(さくらい)
なゆ、ひまりと同じ高校に通う友人男子。
とてつもなく察しが悪い。なゆが「友人の話」として「バスでよく臨席になる他校男子からスイーツ店に行く相談を受けた」との体で対応の相談を持ち掛けたときに、ひまりは即座になゆ自身の話と察したが、桜井は気付かず、「男なら、デートの申し込みはデートの申し込みとして誘う」だの「その店のオススメは何か」だの「その子がその男子とどうなりたいのかが大事」などと答えた挙句、なゆの自爆告白を引き出して、ようやく気付く。

製作の経緯[編集]

増田は、別の連載企画を進めていたが、上手くいかず、担当編集者から「身近で狭い範囲の物語」を提案されたのが本作のきっかけとなった[3]。これ以前に「電車のボックス席の男女」の話を増田は構想していたことがあったが、構想の段階では主人公の彦一とヒロインのなゆしかおらず、二人が直接会話することもないので、ストーリーがうまく回らず、御蔵入りのネタとなっていた[3]。これに、恋愛リアリティーショー番組におけるスタジオや、SNSや動画サイトのコメントのように、他者があれこれ言いながら楽しむ感覚を通学電車の他の乗客の存在にして盛り込み、ストーリーを回すことで、作品の方向性が決まった[3]

脚注[編集]

外部リンク[編集]