ヤブロノフ・ナト・トゥルニョウ列車衝突事故
ヤブロノフ・ナト・トゥルニョウ列車衝突事故(ハンガリー語:サーダルマーシュ列車衝突事故)とはスロバキアのズヴォレン=コシツェ線で発生した列車事故である。
概要[編集]
2025年10月13日10時11分頃にズヴォレン=コシツェ線のヤブロノフ・ナト・トゥルニョウ駅付近で発生した急行列車同士の衝突事故で、ズヴォレン発コシツェ行きR913列車とコシツェ発ズヴォレン行きR914列車(いずれの列車愛称はゲメラン)が正面衝突した。列車は駅より西の単線区間が始まるところで発生した。衝突時、付近のライブカメラが事故前のR914列車が高速で走るところをとらえていた。高速で走り去った約10秒後、大きな衝突音が聞こえた。これは大砲や爆弾の音のようだった。
被害[編集]
列車には2列車合わせて約80人が乗車、ZSSKの乗務員4人が乗務していた。事故後、7人が重体、14人が中程度の負傷、48人が軽傷を負った。軽傷者は現場で治療を受け、重傷者はそれぞれスロバキア東部の3つ病院(ロジュニャヴァ、プレショフ、コシツェ)に搬送された。事故現場は救急車などの車がそう簡単に来れる場所ではなく救助にはヘリコプターが使用された。搬送後、重体の2人は手術が必要だったとのこと。
この事故によりZSSKは数百万ユーロの損害が出ると見積もった。線路にはそこまで負傷はなかったとのこと。また、線路の下あたりを通るソロシュカ通りは通行止めが行われ、渋滞が発生した。事故後、この路線は運休しバスでの振替輸送が実施された。事故の残骸は翌日の午後には全て撤去され15日に運行再開した。
また、この事故は不幸中の幸いなことに、付近のソロシュカトンネル内で衝突事故が起こらなかったことである。
車両[編集]
R914列車は衝突した際に牽引機関車757形006号機は前面部が大破し、R913列車の牽引機757形005号機は1両の客車とともに大きく脱線し斜面から転落した。この時後部車両と連結器はつながったままで部分的に列車が浮いていた。おそらく双方の機関車は事故廃車される可能性が高い。前面が大破とあるが、R914列車の運転手は事故前に列車から飛び降りて命に別状はなかったとのこと。R913列車の運転手は中に留まり、事故後消防士によって救出された。
原因[編集]
事故後、スロバキア国鉄、ZSSK、スロバキア警察は事故の原因を捜索し始めた。R914列車は赤信号を無視して時速約95kmで分岐点に突っ込んだので、人為的ミスという可能性が高い。よってR914列車の運転手は居眠り運転などをしていた可能性がある。事故後に、双方の運転手にアルコール検査と薬物検査を行ったが、いずれも陰性とのこと。