ヌーディアン列島

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ヌーディアン列島」(ヌーディアンれっとう)は、手塚治虫風刺漫画作品。

『現代』(現・『月刊現代』、講談社)で1968年9月号から同年12月号に連載された。手塚治虫公式サイトでは、『「少年ジャンプ」(集英社)掲載』と記載されているが。全4話。手塚自身は本作の設定を気に入っていたようであり、本作が講談社版手塚治虫漫画全集に収録された際のあとがきには「あまりにしめきりに遅れるため中断されました」と書いている[1]

「全裸が当たり前」の世の中になったらどうなるかを想定して描いた漫画作品である。掲載された『現代』は『週刊現代』(講談社)の兄弟雑誌であり、男性サラリーマンの生活に密着した政治、経済、社会、メディア、スポーツ、健康、教育、夫婦関係といった幅広い分野を扱う総合雑誌である。

あらすじ[編集]

一切の虚飾を避けようという教義を持つ新興宗教「一切合切教団」は、またたく間に信徒を増やし、世界にも進出。日本の政界へも進出し、ついには政権を獲得してしまう。

日本国民は一切の服の着用が禁止され、これは訪日外国人にも適用された。こうして全裸、ヌード生活が当たり前になると、性的価値観も変わってくる。

全裸の女性はいたって普通なので、それを見ても男性は興奮しないのだが、書類が1枚飛んで女性の股間を隠すといったように普段は出ている部分が隠れているのを見ると、ひどく興奮するようになる。以前の水着グラビアや着衣グラビアは、もう大興奮モノ。

料亭で日本国外からの賓客(前述のようにこちらも全裸)をもてなすのに芸妓を呼んだが、芸妓は伝統通りの着物を着用。その芸妓を見た独身社員はあまりのエロさに耐え切れずに失神。賓客は何故に服を着るのかと怒り心頭。

と、このような社会となっていた。

脚注[編集]

  1. 黒沢哲哉 (2018年). “コラム 虫さんぽ 第58回:銀座-日比谷-皇居周辺 手塚治虫大人マンガさんぽ!!”. 手塚治虫公式サイト. 2025年12月16日確認。

外部リンク[編集]