ナサニエル・ウェスト
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ナサニエル・ウェスト(Nathanael West 1903年10月17日-1940年12月22日)アメリカのユダヤ系作家。
人物[編集]
ニューヨーク市生まれ。本名はネイサン・ワインスタイン。リトアニア移民の裕福なアシュケナジーの家に生まれた。父は建築業を営む。子供時代はホレイショ・アルジャーの少年小説を耽読した。名門クリントン高校に入るが読書や観劇のため勉強に身が入らず、劣等生だった。
1921年タフツ大学に入学するが、不勉強のため退学を勧告される。ここでかつて同大に在学していたネイサン・ワインスタインという同名の学生の成績を自分のものとして提出しブラウン大学に入る。ブラウン大学では猛勉強し、S.J.ペレルマンと知り合う(のちペレルマンはウェストの妹ローラと結婚)。
卒業後、父の建築業を手伝う。名前をナサニエル・ウェストと非ユダヤ風に変えた。1926年にパリに3ヶ月滞在する。29年、処女作『バルソー・スネルの夢の生活』を完成させ、31年に刊行。33年には代表作『孤独な娘(ミス・ロンリーハート)』を刊行するが版元が偽装倒産し、ホテルの支配人をして糊口をしのいだ。34年に『クール・ミリオン』、39年に『いなごの日』を出すが、相変わらず売れない無名作家で、最後は売れなくなったスコット・フィッツジェラルドらと映画のシナリオ作家をしていた。1940年12月21日にフィッツジェラルドが心臓麻痺で死んだのを知り、翌日自動車を暴走させて事故死した。
没後評価が高まり、1975年にはジョン・シュレシンジャーが「いなごの日」を映画化し、原作も100万部売れたという。