タイカの理性

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タイカの理性』(タイカのりせい)は、板垣巴留による漫画作品

「ペットのヒト化」が行われるようになった日本社会を舞台とした作品。

週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて2025年7号(2025年1月16日発売)[1]より連載中。

連載開始となった2025年7号では雑誌表紙画、巻頭カラーでの掲載だった[1]

あらすじ[編集]

少子化対策のために、ペットをヒト化し、社会の一員にするという制度が確立された日本社会。犬をヒト化した「ドッグマン」、猫をヒト化した「キャットマン」などは、人間といっしょに学校生活をしたり、労働力として働いたりし、反対運動もあるが社会に溶け込んでいた。

父と母、ピットブルのタイカと暮らす女子高生南亜緒が帰宅すると、父は顔面をかじり取られるような形で絶命しており、口を血だらけにしたタイカが遺体の傍にいた。人を殺害した動物は問答無用で殺処分となっているため、タイカを失いたくない亜緒は父の遺体を山中に投棄し隠滅を図る。

父が「行方不明」になってしばらくして、亜緒の前にドッグマンとなったタイカが現れる。

登場人物[編集]

南 亜緒(みなみ あお)
8月2日生まれの16歳。身長165cm、体重52kg。倉久芙高校に通う。
分け隔てなく、全方位に怒っているような言動をするが、父が(犬時代の)タイカの散歩に行く際には付き合い、糞の始末をするなどしており、父からは優しい子と言われていた。タイカのことを第一に考えており、父の遺体遺棄もタイカが殺処分されることを恐れての行動である。
南 タイカ(みなみ タイカ)
「世界一、人を殺した」とされる犬種であるピットブルの雄。「スイッチが入ると手に負えない」とも評されるが、亜緒の父は「飼い主がスイッチが入らないよう注意すべき」と考えていた。
亜緒のことを第一に考えている。
ドッグマンになってからの身長(頭頂高)は195cmで、耳の先端まで含めると201cm、体重92kg。4月15日生まれで、人間の16歳相当。
当初、亜緒の問いに「自分が(亜緒の)父を殺した」と答えていたが、それは亜緒がそう答えるよう望んでいたように見えたためであり、犬特有の短期記憶能力の弱さから、実際のところは記憶曖昧で真相不明。
長田 洋壱(ながた よういち)
倉久芙高校の男子高校生。亜緒の彼氏で肉体関係もあり、亜緒の自宅での行為は犬時代のタイカにも知られている。
ドッグマンへの偏見がなく、タイカとも親友になる。
関 竜成(せき たつなり)
6月19日生まれの16歳。身長175cm、体重62kg。亜緒のクラスメイト。警視総監を父に持つ。
ドッグマンと仲良くしたいと考えており、その思考は時に綱吉が引くほど。
関 綱吉(せき つなよし)
ドッグマン。身長は185cm、体重75kg。1月11日生まれで、人間の16歳相当。犬種はジャーマンシェパード
元警察犬であり、竜成の警備犬を務めている。

用語[編集]

倉久芙高校(くらくふこうこう)
亜緒が通う高校。歴史ある学校で、都内随一とも称される。
ペットの人化には寛容であり、多くのドッグマンやキャットマンの生徒も在校している。
ドッグマン
ペットの犬にヒト化手術をほどこした個体。犬だけではなく、猫や鳥のヒト化もされており、鳥の場合は飛行も可能。
概ね、社会に受け入れられているが、人を害するドッグマンも少なくないようで、作中では反対運動も描かれている。
また、レストラン、映画館などの施設や公共の交通機関にはドッグマンなどが同席可能なもの、不可能なものがある。これは差別などではなく、人間側のアレルギー対策による分離の面もある。
人語を解し人語の発声も行えるが、訓練を受けておらず、人語の発声が行えないようなドッグマンも登場する。

脚注[編集]