クロエマ

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クロエマ』(フランス語: Chloe et Emma)は、海野つなみの漫画作品。

概要[編集]

社会現象ともなった人気漫画『逃げるは恥だが役に立つ』から10年ぶりとなる海野の漫画シリーズとなる[1]

Kiss』(講談社)にて、2022年10月号(2022年8月25日発売)[2]より連載中。話数表記は「Desert.〇」、前中後編のように1話が複数回になることもある。単行本は既刊3巻(2025年2月時点).

コラムニストのジェーン・スーは、本作を「平熱シスターフッド」と評している[1]

あらすじ[編集]

江間宵は30歳。同棲していた彼氏は他の女とデキ婚となり、住居を追い出され、務めていた会社は倒産し、頼る親など係累も無く、「人生詰んだ」と思われていた。

江間は、2つ年上で、独りで豪邸に住む黒江神名から「一晩だけ泊めてあげる」と声を掛けられる。一晩だけのつもりだったが、その夜に黒江の豪邸で火事が起き、江間が気付く。黒江は自身がオーナーである「純喫茶パリ」を江間の働き口として紹介し、江間の資金が貯まって住む家が見つかるまで、または黒江邸の修理が完了するまでで同居を提案した。

境遇も価値観もまったく異なる2人であったが、江間に乗せられる形で黒江は占いの店「Sort」をオープンする。

「Sort」を訪れる人たちのさまざまな事情に2人で首を突っ込んでいくことになる。

登場人物[編集]

江間 宵(えま しょう)
裕福ではなく、しんどい経験も多かったため、ニコニコと笑顔を浮かべて場をやり過ごすような術も知っている[3]。相手を見て図々しくなることもできれば、すっと身を引くこともできる[3]
平日は「純喫茶パリで働き、日曜日には黒江の占いの店「Sort」で受付として働く。
黒江 神名(くろえ かな)
一見クールであるが、実はかなりのお人好しである[3]。お人好しのために失敗してきた過去もあり、他人とは一線を引くように心がけているが、基本的には好奇心旺盛である[3]
父親は不動産デベロッパー業だが、経営判断が怪しいところもあるため、本家の屋敷は神名が相続している。飲食業オーナーも継いでいるが、これは父親が継ぐと貸付業務となり相続税が増えるため。
占いには架空の「クロニクルカード」を使う。カードには「1月」「12月」の月名や、「水曜日」などの曜日名があり、タロット占い同様に正位置、逆位置で異なる意味合いがある。占いは、未来の予言ではなく、前向きな示唆を与えることを目的としている。江間のことも占っているが、占った後に生活保護の申請方法、申請時に窓口でのマニュアル対策といった物も提示している。なお、親切や同情によるものではなく「相談料もらったから」という理由である。
下門 賢志郎(しもん けんしろう)
「純喫茶パリ」の雇われマスター。心優しく心配性の25歳男性。
週に1回、黒江の家に来てはパフェを作っている。
大庵 理華(だいあん りか)
黒江邸のリフォームを担当するしっかり者の建築士。黒江家とは古くからの付き合いがある。
真秀 昇太(ましゅう しょうた)
大庵設計事務所の営業担当。
純喫茶パリ
黒江がオーナーとなっている駅前にある純喫茶。江間が働いている。
長州さん、半田さん(ちょうしゅうさん、はんださん)
純喫茶パリの常連客。年金受給している世代で、モーニングで長時間粘る。

脚注[編集]

外部リンク[編集]