カリ・ゴス
カリ・ゴス(フランス語: Kari Gosse)は、フランスで製造・販売されているスパイスミックスの製品名であり、登録商標である。
概要[編集]
「Kari」は「カレー」の意であり、「Gosse」は調合、および特許を取得した薬剤師の姓である[1]。日本風に呼ぶなら「ゴス・カレー(粉)」といったところだろうか。
製品のラベルには、オマール海老のイラストが描かれている。フランスでは魚介類の生臭さ等を消す効果としてカリ・ゴスに限らず、カレー粉はよく使用されている [1]。
特徴[編集]
クローブの香りと、辛みの強い乾燥唐辛子の芳しい香りが強く、通常のカレー粉にありがちなクミンやコリアンダーの香りはほとんど感じられない[1]。
乾燥唐辛子に由来する舌を刺すような鮮烈な辛みがあり、その中にターメリック特有の独特な苦みを感じる[1]。
用例[編集]
カレーを作るのに使われたり、料理に直接振られることはなく、魚料理を盛りつけた皿の縁に少量を散りばめ、食べる人の好みで味変として用いられる[1]。
「オマールのカリ・ゴス風味」といった伝統料理もある[1]。
歴史[編集]
フランス北西部ブルターニュ地域圏モルビアン県の港街ロリアンは、ガラムマサラなどの「カレー」が初めてフランスに上陸した場所でもある。この地域の住人であるブルトン人たちは、好んで魚製品の料理にカレーを用いるようになった。
19世紀後半、ロリアンの薬剤師・M.ゴスは、生姜、ターメリック、クローブ、赤唐辛子、シナモン、コリアンダー、クミン、カルダモン、フェヌグリークを混合したスパイスミックスのレシピを開発し、特許を出願した。
以降、製造・販売する薬局や、特許権の所有者は次々と代わっていったが、製造方法は秘密にさえれたまま綿々と引き継がれた[1]。
1930年から1940年には最盛期を迎え、フランス国内に留まらず、ベルギーやモロッコへも輸出されていた[1]。
第2次世界大戦中、ロリアンは空爆により焦土と化した[1]。その後の紆余曲折もあって、を経た現在では、モルビアン県のコミューン・オーレーに製造所を移し、限られた得意先にのみを対象として少量生産されるのみとなっている[1]。製造方法は依然として秘匿されており、全生産量の約8割が、独占的に販売を委託されている「パスカル=アントワーヌ・パンソン薬局」に卸されている[1]。この薬局は、かつてM.ゴスが所有していた薬局である。パスカル=アントワーヌ・パンソン薬局からの購入者のほとんどは、地元のレストラン業者である[1]。
脚注[編集]
外部リンク[編集]
- Kari Gosse - Wikipediaフランス語版