よみもの:End of 10

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End of 10とは、パソコン関連の草の根運動。

背景[編集]

2025年はパソコン業界にとって一大イベントの年。秋頃、Windows 10サポート終了。
これまでのWindowsは実際の使い勝手はさておき(メモリやストレージ不足など、使い物にならない可能性はあるものの)、これまで使用してきたパソコンへ後継のWindowsをインストールすることが出来ていた。しかしWin10の後継のWindows 11はハードウェア要件が引き上げられ(セキュリティチップ(TPM2.0)必須化など)、これまでのパソコン(概ね2018年より前の機種)へ後継Windowsをインストール出来ないという制限が生じている(一定の制限の元、無理矢理インストールする手法は存在するものの、正常動作は保証されない)。
マイクロソフトは「Win11へ対応していない古いパソコンは廃棄して新しいパソコンへ買い替えましょう」と呼びかけているが、騙し騙し使われていた2018年より前の機種はかなりの台数に登ると見積もられており、大量の廃棄パソコンが出ると予想されている。
「マイクロソフトはセキュリティを確保するためと言っているが、そんなのシェアを取りこぼしたくないだけの方便でしかない。まだ故障していない、まだ使えるパソコンを捨てろだなんてもったいない、それこそSDGsに反するだろ」
元々アンチの多いマイクロソフトの主張に反発する人は多いが、その中でも行動力のある人々がある運動を立ち上げた。
「なぁ、そのパソコン、まだ動くじゃんか。捨てるなんてもったいないぜ。そいつを安全に、まだまだ末永く使う方法があるんだ。どうだい、この機会にLinuxを試してみないか?なに、Linuxなんて分からない?俺達に何でも聞いてくれよ!バッチリサポートするぜ!」
GNU/Linuxコミュニティの、もう何度目かの、しかしこれまでより積極的な運動の始まりである。Windows 7サポート終了のときもGNU/Linuxコミュニティが息巻いていたが、さて今回は…。

内容[編集]

古いWindowsパソコンを未だに使い続けるのは、いくつかの理由があると考えられる。

  • パソコン買い換えろって言われてるけど、そんなお金あるわけないじゃん。だいたい何あの新品パソコンのふざけた値段?今のパソコンだって滅茶苦茶高かったのに。
  • Win11ってWin10と使い方とか操作方法は一緒なの?また覚え直すのヤダなぁ。マイクロソフトアカウントでサインインしないと使えないの?
  • PCゲームなんてやらないし、別に新品パソコンが必要になるような用事がない。インターネットとかメールとかOfficeが使えてエンペディアに投稿できれば十分だし。まぁだからといってスマホの画面は小さいから本当はパソコンで見たいんだけど。

GNU/Linuxコミュニティは古いパソコンのユーザーが抱える悩みに対して選択肢を掲げ、一緒に解決するための活動、環境づくりを目指している。

  • お金がない?実は俺もそうなんだ。だけど心配無用、Linuxそのものはタダ、無料。何台インストールしてもOKだぜ。Windowsじゃそうはいかないだろう?ちなみにOfficeだってタダのOfficeがあるんだぜ。LibreOfficeって言う、ちょっと違う名前だけどMicrosoft Office用のファイルをそのまま編集できるんだぜ。面倒くせえサインインなんて一切不要!まぁサインインすると便利な機能もあるにはあるけど、少なくともサインイン必須には絶対ならない。保証する。
  • どうせ使い方が変わるんだったら、いっそ切り替えてLinuxの操作を覚えてみないか?確かにWindowsとLinuxは別物だから細かいところは違うけど、最近のLinuxって大まかなところはWindowsとほとんど一緒なんだぜ。黒い画面に謎のプログラムをカタカタ打ち込むのは過去の話さ。Linux Mintってやつは特にWindowsにかなり似せて作られてるぜ。インターネットブラウザーにしても最初はFirefoxだけど、Microsoft EdgeGoogle ChromeをインストールしてしまえばWindowsと全く同じさ。もちろんエンペディアへの投稿なんて朝飯前だぜ!
  • ちなみにLinuxってWindowsより動作が軽い場合が結構多いんだぜ。Windowsでは動作がずっしり重たいパソコンでも、Linuxにすれば少しは軽くなって、その分より多くのことが出来るかも?
  • 「いや、そうは言ってもLinuxなんて触ったことないし」だって?そしたら俺達と一緒に体験してみないか?ここのパソコンショップにみんな集まってるからさ、お前のパソコン持って来いよ、手取り足取りサポートするぜ!

今回の運動でちょっと目を引くのは、コミュニティ有志がこれまでより踏み込んでサポートするという点。ネット掲示板の書き込みでやり取りしながら問題解決を目指す手法はこれまでにもあったが、協賛パソコンショップに古いパソコンを持ち寄ってLinuxインストールをサポートしたり問題調査対応したりする試みはこれまでなかったかも知れない(普通、そこまでやるのはサポート費用がかかる)。
Linuxに限らずWindowsでもそうだけど、身内や親しい友人にパソコン・スマホに詳しい人がいるとパソコンで出来ることの幅が広がり、問題解決が早い。この運動はある意味、Linuxが分かる友人を見つけ、助けてもらいながらLinuxを体験し学ぶことで自身もLinux使いとなり、さらに他の友人を助ける…そんな好循環の構築を目指している、のかも知れない。

余談[編集]

  • 「黒い画面に謎のプログラムをカタカタ打ち込むのは過去の話」というのは3割ほどウソを言っている。Linuxを使って商売するIT技術者にとって、カタカタ打ち込むのはまだまだ日常的な操作。一方で残り7割のカジュアルユーザーがカタカタ打ち込む機会はほとんどない。
  • LibreOfficeMicrosoft Officeとの互換を高めるべく日々開発が続けられてはいるが、レイアウトが崩れる、Excelマクロが使えない等、完全互換ではない。取引先とのファイルやり取りにどうしてMicrosoft Excelでなければならないといった場合も多いだろう。一方で社内やり取りだけであればMicrosoft Officeである必要はなく、LibreOfficeで十分かも知れない。
  • 古いパソコンではなく最近の高スペックのパソコンをあえてLinuxに変えるのも面白い。ただでさえ軽いLinuxが爆速で動作し、かなり快適なパソコンライフを送れる。ちなみにプログラムを追加インストールすることでLinuxでWindowsソフトを動かす手段がある(Wine)。結構な数のSteamゲームがLinuxで問題なく動く。
  • GNU/Linuxコミュニティ有志にしても技術レベル・考え方はピンキリ。これまで助けられ続けてようやくLinuxが少し分かるようになってきた中級者もいれば、はるか昔から黒い画面に謎のプログラムをカタカタ打ち込み続けてきた筋金入りの上級者もいる。押し付けるのではなく、優しく選択肢を掲示する人もいれば、マイクロソフト憎しの一辺倒でWindowsやプロプライエタリ・ソフトウェアスパイウェア呼わばりし、人が愛用しているソフトに強火の言葉でケチをつけ、半ば無理矢理Linuxを押し付けようとする人もいる。
  • そもそも「古いパソコンを何とかしなければならないけど、いくつかの理由でどうにもならない」と悩む人は少数派ではないか?多数のユーザーは「YouTubeTikTokが見られる」「X(旧Twitter)が出来る」「ゲームが出来る」或いは「目の前の仕事を早く終わらせて早く帰れる」のであれば良く、それがWindowsなのかLinuxなのか、どういう仕組みで動いているのか、或いはパソコンなのかスマホなのかなんて興味がなく、心底どうでも良いのではないか?「パソコンはこういう仕組みで動いていて〜」なんて専門用語混じりで説明されても意味が理解できないし、理解しろと言われても困るし迷惑と思ってしまうのではないか…?
  • 上に書いたように、パソコンやスマホのサポートは本来かなり難しく面倒であり、通常は結構なサポート費用がかかる。世の中には親からギャーギャー言われて嫌々ながら面倒を見ているお子さんも多いのだろう。世の中には便利屋のごとく顎でこき使われて疲弊している情シス担当も多いのだろう。
  • 本記事作成者の素直な思いは「全部Linuxに変えろなんて言わない、言えない。Linuxに変えても構わないもの…ネットしか見ないとか社内文書しかいじらないとか、もてあそんでいる予備機とかを、暇つぶしにフォーマットしてLinux入れて遊んでみる。Linuxに変えることでWindowsの数を少し減らすのが第一歩。Windowsでしか出来ないものは素直にWin11PCへ買い換える。ハードウェアを制御しているパソコン(産業機械など)はお願いだからハードウェアごと更新して。そのパソコンが壊れたからって俺に泣きついてこないで。ましてや逆ギレしないで」。
  • もし、貴方が今回の草の根運動のサポートを受けながらLinuxに挑戦しようと思っているのであれば、どうかサポートしてくれるコミュニティ有志への感謝を忘れず、かつ、どうか貴方が受けたサポートを他の困っている人にも還元して欲しいと切に願う。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]