MT68

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MT68とは、JR東日本が開発したかご形三相誘導電動機の型番である。

概要[編集]

JR東日本が初めて本格的に採用したかご形三相誘導電動機で、209系を皮切りに、E217系でも採用された。1993~1999年で製造された新系列電車のほとんどはこの主電動機を搭載している。なお、209系500番台初期車や209系0番台後期車の一部はこの改良版であるMT68Aが採用されている。

209系をベースにした70-000形初期車でも、MB-5068-A形というMT68同一品が使用されている。

現在では、E217系が引退したが、一部の209系、70-000形の初期車の編成で聞くことができる。

スペック[編集]

  • 最高回転数5332rpm[注 1]
  • 重量480kg
  • 一時間定格出力95kW

モーター音[編集]

MT68無印については高音が特徴である。良く聞くと低音も聞こえる。最高回転数がMT73より低いため、MT73よりもかなり唸る。MT73については低音しか聞こえないので、聴覚的にはっきり分かる。また、音量はかなりうるさい。個体差があり、MT73より静かで大人しめの編成もいれば、205系に負けないレベルの爆音を響かせる編成もいる。209系では三菱GTOが消滅しているが、MT68は消滅するどころかむしろ500番台については増加傾向にあるため、この走行音を録るために209系を録音している音鉄もいる。

MT68Aについては、全く同じと言っていいほどMT73と同じ音で、聴覚的に判別するのは非常に困難。[注 2]金切り音がMT73よりも少し大きかったり、同期のタイミングが若干違うと一応聴覚的に判別する方法はあるが、隣が爆音MT73やMT68無印を積んでいた場合は聴覚での判別は不可能であろう。

搭載している編成[編集]

2025年9月現在。なお、車体保全などの検査によって変更される可能性がある。

京葉車両センター[編集]

  • ケヨM71編成 7号車、6号車の西船橋方面側台車を除いてすべて
  • ケヨM72編成 2号車の西船橋方面側台車のみ
  • ケヨM73編成 6号車と7号車
  • ケヨM74編成 3号車以外すべて
  • ケヨM81編成 3号車以外すべて
  • ケヨM82編成 6号車と7号車
  • ケヨ34編成 2号車と3号車(MT68A)

70-000形[編集]

  • トリZ1編成
  • トリZ2編成

脚注[編集]

  1. 一応MT73の混用により多少は最高回転数以上回しても問題ない作りになっている
  2. ただし、視覚的に判別するのは容易。モーターを直接見れれば、MT73と冷却フィルターの形状がはっきりと違うため判別可能