魔々勇々
『魔々勇々』(ままゆうゆう)は、林快彦による勇者と魔王とが共存している世界を舞台にしたファンタジー漫画[1]。
『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて、2023年41号(2023年9月11日発売)[2]から2024年19号(2024年4月8日発売)[1]まで連載された。連載分は全29話[1]、話数表記は「
2024年2月に発売された単行本1巻には『呪術廻戦』の芥見下々が激賞する推薦コメントを寄せており、発売後に重版がかかり、同年4月には再度重版がかかるほどの売れ行きを見せた[1]。
あらすじ[編集]
人間を代表する「勇者」、魔人を代表する「魔王」。「魔勇の時代」と呼ばれる人間と魔人との争いは100代以上にわたって続き、永遠に続くと思われたが、先代勇者ハロハロの自己犠牲により終止符が打たれ、人間と魔族が共存するようになって18年が過ぎた。
ハロハロから勇者の紋章を引き継いだコルレオは孤児だったことから、魔王マママに引き取られ、育てられた。平和な時代故に人々は当代の勇者の名前すらおぼつかなく、勇者当人であるコルレオですら、勇者とは何なのか理解できずにいた。
そんなある日、別の世界の勇者エヴァン・オール・グリーンが現われる。勇者エヴァンを追って魔王エンドも現れ、その戦いに巻き込まれる形でコルレオは瀕死の重傷(と、いうか胴体切断)を負うが、エヴァンの命を使った治癒によりコルレオは生き返る。
コルレオの世界に勇者や魔王を送り込んでいた黒幕であったグリシャが現れ、勇者と魔王の紋章を育て、強くなった紋章を自分が手に入れることで、グリシャがその身に宿した魔王エンドの力を復活させるという目的を語る。
コルレオはあまたの世界の勇者、魔王の協力を得て、グリシャとエンドを阻止する。
勇者コルレオの時代、それは後に「魔々勇々の時代」と呼ばれることになる。
登場人物[編集]
「声」はボイスコミックでの担当声優。
- コルレオ
- 声 - 岡本信彦[3]
- 当代の勇者。第1話時点で18歳。生後2か月で右手に勇者の紋章を宿す。
- マママ
- 声 - 福圓美里[3]
- 当代の魔王。38歳。歴代の魔王と比べると弱いと自称する。
- 左手に紋章を宿していたが、左手ごとエンドに奪われる。
- コルレオを育てた。
- ハロハロ
- 故人。コルレオの先代となる勇者。自己犠牲によって、マママとの争いに終止符を打った。
- パンネロ
- 元魔王軍総長。片方の角が折れている。
- グリシャ
- 魔王エンドの紋章術をその身に宿したが、弱体化し過ぎたためを力を取り戻そうと強力な紋章を集めている。
- そのため、勇者と魔王を10組以上、コルレオらの世界へ送り込んでおり、勇者と魔王とが互いに争うことにより、紋章が育つことを期待している。
- エンド
- 強力な魔王。勇者エヴァンを追ってコルレオらの世界へやってきた。紋章を食うことで力を取り戻す。
- 異界の勇者たち
-
- エヴァン・オール・グリーン
- 召喚されたのではなく、紋章術を用いて自らコルレオらの世界へやってきた勇者。
- 自分のいた世界が、勇者エヴァンと魔王エンドの戦いの結果、人が住める環境ではなくなったため、コルレオらの世界に転移してきた。
- エリシア
- 臆病な勇者。
- サディコ
- ラルフレッド
- 異界の魔王たち
-
- ミネルヴァ
- 「大アイドル魔王」を自称する。
- モニカ
世界設定[編集]
- 「勇者」と「魔王」は原則として世界に1組存在しており、それぞれ「紋章」を宿している。勇者、魔王が倒されると、紋章は次代の勇者、魔王へと引き継がれる。
- 人間側が「勇者」、魔人側が「魔王」。魔人は角が生えていたりする。
- 世界に2人以上の勇者、魔王が存在した場合は、世界法則が乱れ、何が起きるかわからないと推測されていた。
脚注[編集]
- ↑ a b c d キットゥン希美 (2024年4月14日). “少年ジャンプ『魔々勇々』なぜ連載終了に? 芥見下々「転換点になり得る傑作」の高評価も……”. Real Sound. 2025年10月12日確認。
- ↑ 深谷その子 (2023年9月11日). “週刊少年ジャンプ新連載「魔々勇々」作者の読切漫画がジャンプ公式Xにて特別公開”. Game Watch. 2025年10月12日確認。
- ↑ a b “週刊少年ジャンプ新連載をボイスコミック化! 『魔々勇々』、『カグラバチ』のボイスコミックを1月31日(水)から順次公開!” (プレスリリース), 小学館集英社プロダクション(ShoPro), (2024年1月31日) 2025年10月12日閲覧。
外部リンク[編集]
- 『魔々勇々』林快彦 - 少年ジャンプ公式サイト