銀翼
『銀翼』(つばさ)は、立原あゆみによる太平洋戦争末期の特別攻撃隊を題材とした戦争漫画である。
『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、1997年21号から同年29号に連載された。全8話。単行本は全1巻であるが、1巻の巻数表記もされている。また、単行本は少年チャンピオンコミックスからではなく、ヤングチャンピオンコミックスからリリースされている。
あらすじ[編集]
知覧到着の100時間後には出撃が予定されており、飛行場近くの知覧町立高等女学校(現・鹿児島県立薩南工業高等学校)の女学生たちに洗濯や食事の世話を受けながら、大助たちは思い思いに過ごしていたが、予定よりも出撃を早めるという命令が下る。その日の朝に飛び立った特別攻撃機は全滅しており、戦艦大和も沖縄の海に沈んでいた。
翌朝、神山隊は沖縄に向けて飛び立ったが、乗機が燃料系のトラブルに見舞われ、大助は、ただ独り帰還を余儀なくされた。知覧には戻れた大助であったが、エンジンの損傷が酷く、次の出撃への参加も困難だった。
神山少尉は「国のためではなく許嫁のための盾となる」と特攻隊員に志願していた。それまで漠然と「母のために死ぬ」と考えていた大助だったが、神山少尉の許嫁は大助に「あなたを守って死ぬ人がいる事を望むか」と問いかける。新たに知覧に配属となった下島隊の下島中尉から「この国で一番大切な命」「ト号の命」「国のため死ねる命」と言われ、大助は「自分の命に“大切”という形容詞がついた事」を嬉しく思った。
大助は、母や世話をしてくれた知覧町立高等女学校の生徒・姫子らへの手紙を残し、下島隊と共に出撃した。
各話[編集]
- 一歩
- 犬死に
- 大切
- この国
- 機械
- 隼
- 手紙
- 敬礼