訓練された無能

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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訓練された無能(Trained Incapacity)という概念は、アメリカ社会学者 ソースティン・ヴェブレン(Thorstein Veblen) が提唱したもの。ヴェブレンは、特に官僚的な組織や専門職の世界において、過度に専門化された訓練がかえって個人の適応力を損なうことを指摘した。その後、アメリカの社会学者 ロバート・K・マートン(Robert K. Merton) もこの概念を発展させ、官僚制度における硬直化した行動パターンの弊害について論じた。要するに、「特定のルールや手順に慣れすぎた結果、新しい状況に対応できなくなる」という考え方である。この概念は、現代の企業や行政機関などでもよく当てはまるものとして使われている。