落第騎士の英雄譚

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落第騎士の英雄譚』(らくだいきしのキャバルリィ)は、海空りくによる日本ライトノベル作品。イラストはをん

概要[編集]

2013年7月よりGA文庫から刊行されている。2014年4月より『ガンガンONLINE』からコミカライズ版が連載。

2015年3月にアニメ化を発表[1]。2015年10月から12月までテレビアニメが放送された。全12話。

あらすじ[編集]

1巻
入学式当日、新入生次席で入学した一輝の妹、黒鉄珠雫が現れる。異性として兄に好意を抱いていた珠雫は、クラスメイトの目の前でいきなり一輝に口づけをし、その場にいたステラは対抗心を燃やす。
週末、黒鉄兄妹とステラ、そして珠雫のルームメイトの有栖院凪(以下:有栖)は外出先でテロリスト集団「解放軍」(リベリオン)によるテロ行為に巻き込まれる。その場に居合わせていた一学年上の生徒桐原静矢の助けで「解放軍」を撃退する。
しかし、「狩人」こと桐原は一輝のことを見下し迫害していた1人だった。その後、2人は校内の伐刀者同士の「選抜戦」のトーナメントで戦うこととなる。プレッシャーで本来の力を出せない一輝は桐原に追い詰められるがステラの激励を受けて奮い立ち、戦いの中で模倣剣技(ブレイドスティール)を応用して、対戦相手の思考や価値観を盗み出し相手の行動を先読みする完全掌握(パーフェクトビジョン)を開眼、桐原に逆転勝利を収める。一輝は満身創痍で気を失い、その後運ばれた医務室でステラと互いの気持ちを通じ合わせて恋人となる。そして、いつか七星剣王の座をかけて再び戦うことを互いに誓う。
2巻
静矢との一戦を制した一輝は、いつしか無冠の剣王(アナザーワン)と称され、上級生を含む破軍学園の生徒から剣術指南を依頼されるようになった。
非伐刀者で綾辻一刀流の剣士・綾辻海斗の娘である絢瀬が一輝に剣術指南を依頼する。お礼としてファミレスで食事を一輝とステラに奢っていたところへ、2年前に綾辻一刀流の道場を奪い取った倉敷蔵人が来店し一触即発となるが、一輝の機転で事なきを得る。しかしその夜、一輝の次の選抜戦の相手が絢瀬に決定する。
選抜戦前日の夜、絢瀬は学校の屋上に一輝を呼び、そこから身投げしてしまう。一輝は一刀修羅を用いて彼女を救出するが彼女の真の狙いは「一刀修羅を選抜戦の前に使わせ、自分との選抜戦で一刀修羅を封じる」ことであった。
翌日、固有霊装「緋爪」により予め罠を張ったリングで、絢瀬は一輝との選抜戦を行う。序盤は絢瀬が優位に立つが、戦いの中で一輝は彼女が綾辻一刀流の誇りを捨てきれていないことを確信し、第四秘剣・蜃気狼で絢瀬から勝利を奪い取る。
彼女の望みと蔵人との因縁を知った一輝は綾辻一刀流の道場へ向かって事情を知り、道場を奪還するため蔵人に戦いを仕掛ける。一輝は絢瀬の剣から盗んだ綾辻一刀流最終奥義・天衣無縫を蔵人に叩き込む。「天衣無縫に挑んでみたい」という想いだけで2年間、道場を支配していた蔵人はこの戦いに満足し決闘を中断して絢瀬に道場を返し、一輝に「戦いの続きは七星剣武祭でだ」と言い残しその場を去る。蔵人に敗北し意識不明となった綾辻海斗の本当の想いをステラから伝えられた絢瀬は、今よりもっと強くなることを心に誓う。
そして一輝達は、絢瀬から意識不明で入院していた海斗が目を覚ましたことを聞く。同日、珠雫の元に次の選抜戦の相手が破軍学園序列第1位・東堂刀華に決定した、というメールが入る。これまで手を抜いて相手を傷つけないように選抜戦を戦ってきた珠雫はこの内容に喜悦の声を上げた。
3巻
選抜戦で勝利し七星剣武祭に出場すると誓う珠雫だったが、刀華に敗北する。
その後一輝とステラは、刀華と生徒会執行部がおこなっている、奥多摩の合宿所に現れる謎の巨人の調査を手伝うこととなる。その中で一輝は、東堂刀華の本当の強さを生徒会副会長・御祓泡沫から聞かされ、「君のような何も乗っていない剣では多くの想いを背負っている刀華には勝てない」と断言される。
一輝とステラの交際が新聞に報道され、一輝は魔導騎士の資格を問う倫理委員会の査問を受けることになる。この査問は一輝を魔導騎士にさせないための黒鉄家の攻撃であった。
無実の訴えも虚しく監禁状態に置かれた一輝は心身ともに追い詰められていく。そこに今回の騒動を主導した自らの父・黒鉄厳が現れる。一輝は久方ぶりの父との会話の中で、実の息子よりも騎士社会の秩序を大事にする父の姿を見て、ついに精神が崩壊してしまう。そのタイミングを見計らって、倫理委員会は選抜最終戦の対戦相手を東堂刀華に変更し、「彼女に勝てば今回の件は不問、負ければ魔導騎士連盟から永久追放」と要求する。
選抜戦最終日、学園にたどり着いた一輝は様々な者達からの暖かな声援を受け、自分の剣にも多くの想いが乗っていたことに気づき、自分と刀華の剣に込められた物は対等であると確信する。そしてステラの声援を聞き、自分を信じてくれる者達に刀華への勝利宣言をする。
一輝は一刀修羅を試合開始と同時に発動、自らの最速の剣技である第七秘剣・雷光で真っ向勝負を挑む。刀華も一輝の誇り高い意思を汲み、一歩も引かず伐刀絶技・雷切を振るう。雷切の方がわずかに速いことを確信した一輝は、一刀修羅を圧縮した新たな伐刀絶技・一刀羅刹を作り上げ勝利を収める。
この一戦に強い興味を持ち会場に訪れていた南郷寅次郎は、絶え間なく自分の可能性に挑み続ける一輝の姿にかつての自分の好敵手である黒鉄龍馬の姿を重ねて笑みをこぼす。また、この顛末を聞いたステラの父・シリウス・ヴァーミリオンが今回のスキャンダルについて当面保留とすると公言したことで報道陣もこれ以上追求できなくなり、騒動は終息した。
一週間後、一輝は七星剣武祭任命式で代表選手団長に任命され、改めて七星剣武祭で優勝することを宣言する。その頃、有栖は破軍のものではない生徒手帳を持ち、奥多摩の巨人騒動の犯人である鋼線使いの伐刀者・平賀玲泉と密談を交わす。
4巻
7月下旬、一輝・ステラ・有栖・カナタ・葉暮姉妹ら破軍の代表選手は七星剣武祭に備え巨門学園の代表選手達との合同合宿に参加する。そこで出会った、巨門学園1年の代表選手・紫乃宮天音に不信感を覚えた一輝は新聞部員の加々美に素性調査を依頼する。
合宿最終日前日、加々美は「七校の代表選手の中にもう一校の別の存在がいる」と気づくも、この事実を知ったことで有栖に監禁される。その日有栖は珠雫の寝顔を見て、幼い頃、亡くなった親友のユーリと誓った約束や自分がかつて養っていたストリートチルドレンに「姉」として慕われていた生活を思い出す。
合宿最終日、「暁学園」と名乗る学園の代表選手達が、破軍に代わって七星剣武祭にエントリーするため破軍学園を襲撃する。有栖は暁学園の一員でありながら珠雫を見捨てられないという理由で破軍側につくが裏切り者として連れ去られてしまい、一輝と珠雫が後を追う。一方、ステラは今回の襲撃犯にして一輝の兄・黒鉄王馬に追いつめられた末、刀華に救出される。刀華は葉暮姉妹にステラを渡し、生徒会のメンバーと共に暁学園と戦うが、力及ばす敗北する。
一輝と珠雫は有栖を追って暁学園の校舎に辿り着くが、世界最悪の犯罪者にして世界最強の剣士・比翼のエーデルワイスと出会う。一輝はエーデルワイスに完膚なきまでに敗北するが、エーデルワイスは一輝に自分の好敵手となる可能性を感じ、止めを刺さずその場を去る。その後、一輝は駆け付けた理事長の新宮寺黒乃の手により一命を取り留める。
校舎に潜入した珠雫はヴァレンシュタインと交戦、一度は肉体を一刀両断にされるも自身の体を気体化させて攻撃を無効化し、それを再構築することで肉体を蘇生させる新たな伐刀絶技・青色輪廻を発動し勝利する。ヴァレンシュタインに拾われ暗殺者として生きてきた有栖を珠雫はいつも通り「姉」として受け入れる。有栖も珠雫のために、今度こそ幼い頃の自分に誓った「格好いい大人」として生きることを決意する。
今回の騒動は総理大臣でもある暁学園理事長・月影獏牙の情報操作によってお咎めなしとなり、「破軍を半壊させた少数精鋭の学園」という看板を下げて暁学園が七星剣武祭に出場することが決定する。今回の破軍襲撃騒動により、有栖・カナタ・葉暮姉妹は七星剣武祭を辞退した一方、珠雫が4人に代わり七星剣武祭出場を表明する。自らの力不足を痛感したステラは、世界ランキング3位の西京寧音の下で修業することを決める。
5巻
七星剣武祭開催の2日前、各校の代表選手が一堂に会する立食パーティで、破軍襲撃騒動で戦ったサラ・ブラッドリリーに加え、風祭凛奈多々良幽衣といった暁学園の生徒たちと出会う。
一輝は、昨年の七星剣武祭優勝者であり自分の初戦の相手でもある武曲学園の諸星雄大に暁学園のことを話す中で、「自分が考えている魔導騎士の本質」と「今回の七星剣武祭に臨む姿勢」を伝え、それを聞いた諸星は一輝を気に入る。一輝達は諸星の妹・小梅と出会い、廉貞学園の薬師キリコから、彼が事故に遭ってから伐刀者として復活するまでの経緯や、事故への責任感から小梅が失声症になったことを知る。
その後一輝は自分を付けていた兄の王馬と再会する。王馬は一輝の存在がステラの成長を遅らせていると断言し、七星剣武祭を辞退するよう要求するが、一輝は身勝手だと一蹴して決闘となる。その戦いの中で一輝は「戦闘中に集中力が高まると自分の身体が停止する」という異常事態を起こす。諸星の横槍で決闘は中断するも、自分の体に起きた異常事態に一輝は不安を感じる。
七星剣武祭当日、一輝と諸星の初戦が始まった。諸星の高水準の槍術と魔力の塊である固有霊装をも削ることが可能になった伐刀絶技・暴喰(タイガーバイト)に対し、一輝は昨晩の謎の異常事態が再び起こり追い詰められていく。窮地の中、自分が比翼のエーデルワイスの剣技を盗み彼女の本気の一撃を凌いだことに気付いた一輝は、自分の体にエーデルワイス戦の時と同じ指示を出す。すると、一輝は閃光の如きスピードを得て諸星を切り裂いた。
一輝の体に起こっていた異常事態の正体は「無意識の内にエーデルワイスの剣技を使うために獲得した、従来の信号よりも速度も情報量も圧倒的に多い戦闘用の脳信号をキャッチできなかった」ことによるものであった。それを理解した一輝は比翼の剣技の加速を用いて諸星へと攻撃を仕掛け、諸星は追い込まれる。その時、小梅がついに応援の声を上げられるようになった。それに呼応するように諸星は起死回生のカウンターを狙うが、蜃気狼により生み出された一輝の残像に当たってしまい、敗北を喫する。
試合を終えた一輝の前に、寧音との修行から帰ってきたステラが姿を見せる。巨門学園の鶴屋美琴は正攻法ではステラに勝てないと考え、ステラの遅刻に対して試合でのペナルティを要求する。観客は非難するが、ステラは了承し自分へのペナルティとして元々の対戦相手であった鶴屋との一戦にBブロック一回戦の勝者、多々良・凛奈・平賀を呼びつけ4対1の変則試合を要求する。優勝候補の一角であるステラを潰すまたとないチャンスを得た暁学園のメンバーはこの要求を受け入れ、鶴屋もこの条件を呑む。これは暁学園に対するステラの報復という一面もあった。
6巻
Bブロック第四試合にて、ステラは、鶴屋・多々良・凛奈・平賀の4人を相手取ることになった。ステラは、多々良の伐刀絶技・完全反射(トータルリフレクト)や、凛奈の飼っているライオン・スフィンクスによる王者の威圧(キングス・プレッシャー)をはじめとする技の数々を魔力のバリアでしのいでいった。また、ステラは多々良に左腕の骨を折られるが、その腕で多々良を殴り、失神させる。
鶴屋は平賀の甘言に乗る形で、凛奈と共に時間稼ぎをすることを決意する。鶴屋は伐刀絶技・死神の魔眼(サーティン・アイズ)でステラを氷漬けにしようとするが、ステラは即座に妃竜の羽衣(エンプレスドレス)で氷を溶かしてしまう。スフィンクスが彼女の動きが僅かに鈍ったところで王者の威圧を発動して動きを止めようとするも、逆にプレッシャーを与えられ、跨っていた凛奈を振り落として逃げてしまう。客席にいた凛奈のメイドのシャルロット・コルデーからも攻撃を受ける中、片腕では分が悪いと踏んだステラは己の炎で自らの骨を溶接して左腕を復活させたのち、凛奈陣営を撃破する。
その隙に平賀はステラを倒す準備を進め、ついには伐刀絶技・機械仕掛けの神(デウス・エクス・マキナ)でドーム外から集めた瓦礫で50mの身体を作り、その中から巨体を操作してステラを攻撃する。この際、平賀は伐刀絶技・操り人形(マリオネット)で鶴屋の意識を乗っ取る形で死神の魔眼の出力を無理やり上げ、ステラの固有霊装を凍らせる。暁学園への報復とは無関係な鶴屋まで巻き込む平賀の行いはステラの怒りを買い、伐刀絶技・暴竜の咆哮(バハムートハウル)でリング上全てを焼き払ってしまう。ステラが鶴屋を気遣い幻想形態にしたことで死者は出なかったが、鉄と樹脂でできた平賀の身体はボロボロに焼け焦げており、そのままステラが止めを刺したことでBブロック第四試合は終了した。この戦いにより多々良はドクターストップ、凛奈は棄権、平賀はリングに生身で上がらなかったことによる反則で失格となり、ステラは準決勝まで一気に駒を進めることになった。
そのころ、一輝達の前に天音が現れ、自分の願望を叶うように因果が捻じ曲がる能力を使って、対戦相手であるキリコを棄権に追い込む。彼は破軍襲撃のお詫びとして一輝の優勝を願ってあげると言うが、一輝は自分の試合の邪魔をするなと警告する。天音は運命に抗い続け一輝が壊れるまで応援すると言い残してその場を去る。
その夜、一輝が自室でステラと会話していたところ、サラが訪ねてくる。一度は扉を閉じて追い返すも、サラは自分の能力で一輝の部屋に侵入してまたヌードモデルになれと迫る。サラのことを知らないステラは一輝を問い詰めるが、事情を説明するとモデルを拒否している一輝に味方する。するとサラは自分が世界的に有名な覆面画家マリオ=ロッソであることを明かし、ヌードモデルを描かせてくれたらヴァーミリオン皇宮に二人の結婚式の肖像画を描く約束する。するとステラは掌を返し、サラに味方してしまう。二人から逃れるために一輝は王馬の部屋を訪ねる。一輝から一連の騒動の理由について聞かれた王馬はステラと戦いたいだけだと答える。一輝は兄が昔と変わっていないことを知って安堵し、そのまま一晩を明かした。
翌日、ステラの影響で試合数が減ったことに対して、放映権を購入したスポンサーから苦情が寄せられ、運営委員会は二回戦・三回戦を一気に消化するという通達を出した。この決定の裏には天音がいると推測した一輝は、加々美とステラに昨日の天音のことを話す。それを聞いたステラは天音を失格にできないかと考えるが、天音の能力の関係上、それは不可能に近いと一輝は話す。彼女は自分が一輝を不利にする原因を作ったことに責任を感じるが、一輝はステラとの決戦が一日早まったことを喜んでいるとステラに伝える。
控え室にいた一輝は、同室の蔵人の固有霊装が二刀流になり、形も変わっていることに驚く。蔵人は一輝と戦うために自分を磨いたと一輝に豪語し、二回戦第一試合でサラとの試合に臨む。蔵人はサラの伐刀絶技・色彩魔術(カラー・オブ・マジック)による変幻自在の能力に真っ向から対応してみせる。いらだったサラはそれまで使わなかった伐刀絶技・幻想戯画(パープル・カルカチュア)で次々と攻撃を蔵人にぶつけていき、ついには偽一輝をけしかける。蔵人は猛攻を受ける中、本物の一輝の声援で何とか偽一輝を撃破するも、二人の新たな偽一輝に刺され蔵人は敗北してしまう。
サラに一輝は警戒心を強める。その戦いを見ていた一輝の対戦相手・城ヶ崎白夜は、一輝が七星剣舞祭で絶対に優勝しなければならない事情から自分との試合で一刀修羅を使うことはないと確信し、諸星に対して二十三手目で自分が勝利すると口にし、試合に臨む。そして、第二試合開始の合図が鳴ると同時に、一輝は一刀羅刹を発動する。
7巻
一刀羅刹で城ヶ崎を下した一輝は、強敵サラを前に自分の切り札を失ったことに不安が残った。また一刀羅刹の反動で負傷していたため、彼は再生槽で療養することにした。
珠雫が武曲学園の浅木椛を撃破したその頃、サラは麻酔で眠っている一輝をモデルにしようとしてステラに追い出される。目を覚ました一輝とステラが会話をしていたところへ厳が医務室に訪れ、自分との勘当を検討していると告げる。一輝の実力を直に見ても、なお自分の価値観を変えようとしない厳にステラは怒りを露わにするが、一方で厳も騎士社会の秩序のために妥協は一切しないとして譲らなかった。一輝はこの話の結論を一旦保留にした。
その後、医務室にもサラが戻ってくる。しつこくモデルの依頼をするサラを突っぱねる中で、彼女の唯一の服である絵具避けのエプロンの紐を切ってしまう。ステラは、新しい服を買うためにサラをデパートに連れ出すことにし、一輝達も合流した。それぞれが買い物をした後、珠雫は次の試合の準備のために有栖と共に会場に戻った。ステラは一輝の所へ戻る中、途中でテレポートの能力で突然目の前に現れた伐刀者と思わしき赤子を保護する。親がいないことで泣き出した赤子をサラは子守歌であやし眠らせた後、赤子の絵を描き始める。彼女の絵の出来を称賛する一輝は、サラの過去と父親との思い出を聞かされ、その中で厳との勘当に一つの答えを見出す。彼女の本気を見たくなった一輝は、次の自分との試合の結果でモデルをやるか諦めてもらうかの賭けを持ち出す。
午後、七星剣武祭三回戦の幕が開く。第一試合では、圧倒的な実力差で禄存学園の加我恋司を下した王馬が勝利する。
次いで一輝とサラの戦いが始まり、一輝はサラの幻想戯画を持ち前の技術でいなす。彼はサラの描いた偽エーデルワイスにリングアウトされた際に幻想戯画の弱点を見つけ、それを利用して偽エーデルワイスを自滅に追い込む。エーデルワイスにほぼ全ての魔力をつぎ込んだサラは諦めかけてしまうが、父の遺作を完成させたい想いで残りの魔力をつぎ込んでオリジナルの幻想、幻想戯画・マリオ=ロッソを作り上げ最後の勝負を仕掛ける。一輝の攻撃を無傷で受け止めるマリオ=ロッソにサラは勝利を確信するが、一輝は偽エーデルワイスの斬撃が作った鎌鼬を利用しマリオ=ロッソの動きを鈍らせ、その隙にサラを撃破する。サラは一輝をモデルにすることは諦めないとだけ言い残し、リングに倒れる。
続く珠雫と天音の戦いを見てから治療を受けようと考えた一輝は、観客席に戻りそこでステラの祝福を受ける。しかし、試合時間になっても両者はリングに現れる様子がない。不審に思った大会実行委員会は、天音の控え室の監視カメラを映す。するとそこには、血塗れになった珠雫とその様子を見て笑う天音の姿が映されていた。
8巻
天音との試合の数分前、珠雫は有栖の能力を借りて天音に奇襲をかけるが、過剰なる女神の寵愛(ネームレスグローリー)の効果により返り討ちに遭ってしまい、珠雫は反則負けとなる。
その日の夜、一輝は近くの公園で比翼の剣技をものにするためのトレーニングを行っていた。その様子を見たステラは改めてエーデルワイスの剣技が桁違いの代物だと知ることになる。一輝から「お互い次は正念場になる」と言われたステラは、決勝で待っていると言い残しその場を後にする。入れ替わりに月影が訪ねてきて、天音の過去と彼が一輝に執着する理由を一輝に話す。
準決勝、ステラと王馬の戦いが始まる。激しい攻防が繰り広げられる中、ステラは自分の刃が通らないほどの強靭な王馬の肉体を目にする。
王馬は海外で修行に励んていたある日、解放軍のリーダーである《暴君》アダムス・ゲーティア[注 1]に完膚なきまでに叩きのめされた過去があり、自分の肉体を進化させるために風の鎧で相手の攻撃を防ぐための伐刀絶技・天龍具足で自分の肉体に高圧の枷を掛けたまま過ごし続けていた。天龍具足を解除した王馬はステラをドームの外まで吹き飛ばす。一輝以上にストイックな生き様を見せる王馬にステラは敬意を表し、寧々との戦いで身に着けた新たな伐刀絶技・竜神憑依(ドラゴンスピリット)を発動し王馬を圧倒する。圧倒的な力でねじ伏せられる王馬は解放軍の長である暴君に敗北した時のトラウマに囚われかけるが、気持ちを切り替え、月輪割り断つ天龍の大爪(クサナギ)で天壌焼き焦がす竜王の焔(カルサリティオ・サラマンドラ)との鍔迫り合いを仕掛ける。だが、以前の戦いとは逆に炎が風を飲み込んでしまう。王馬は敗北したが、最後までリングに立ったまま留まり続けていた。そんな王馬の姿にステラは勝利の喜びを見せることなくリングを後にする。
続いて、一輝と天音の戦いが始まる。試合直前、天音はこの戦いを棄権して一輝の優勝を願うと発言するが、一輝の挑発に乗る形で撤回する。開始直後は過剰なる女神の寵愛により、全てがラッキーヒットとなる天音に押される一輝であったが、自分の持ちうる技術を結集し過剰なる女神の寵愛で発生する自分のミスを即座に建て直し、天音を圧倒し始める。自分の能力で起こっているはずのミスを受け流す一輝に痺れを切らした天音は、一輝の死を願い心臓を停止させる。天音はそのまま止めを刺そうとしたが、一輝は比翼の剣技を応用して心臓を自力で動かし致命傷を負わせる。因果干渉系の能力は100%起こらないことは起こせないという前提に基づき、解説の寧々は「天音の致命傷は、彼が一輝に勝つことは絶対にあり得ないことを意味している」と告げる。天音は自分の思い通りにならない一輝に怒りを見せるが、一輝は「自らの能力にも勝とうとしていない者に自分が負けるわけがない」と吐き捨てる。天音は出血多量で倒れ、一輝の勝利が告げられる。
審判が天音に応急処置を施そうとしたその時、一輝への怒りで天音は立ち上がり、己の能力を凝縮させ触れたものに死をもたらす死神の手を作り上げて暴走を始めてしまう。黒乃らプロの魔導騎士達が天音を取り押さえようとするが、一輝は黒乃達に観客の護衛を依頼し、天音を止めるために一刀修羅を発動し、攻撃を仕掛ける。天音は反撃をするが、死神の手の反動でラッキーヒットにならなくなったことで攻撃を弾かれてしまう。それでも諦めきれない天音は過剰なる女神の寵愛の動きを土壇場で模倣し、一輝に攻撃をぶつけようとする。その攻撃に一輝は第二秘剣・裂甲でカウンターを決め、天音の死神の手を止める。悔しがる天音に一輝は、かつて黒鉄家に見捨てられ悔しさの中にいた自分の心を救ってくれた龍馬の言葉を送り、リングを後にする。だが、一輝は審判をかばった際に死神の手を掠っていたことで昏睡状態になってしまい、厳の頼みで駆け付けたキリコの手により一命を取り留める。その後、決勝戦は海江田の計らいにより延期となった。
9巻
決勝戦、ステラの剛力に対し、一輝は相手の攻撃による衝撃を剣に乗せて弾き返す第三秘剣・円(まどか)で真っ向からぶつかり合う。共に過ごした時間が長かったことでステラの心理を完全に見切っている一輝は、ステラにヒットアンドアウェイによる攻撃を繰り返す。一輝が圧倒的有利となった場面に多くの観客は歓声を上げる。しかし、一部の伐刀者達は一刀修羅や一刀羅刹で勝負を決められたであろう場面でなぜかそれを使わない一輝に違和感を感じる。
突然ステラは防御すら止め、隙だらけになるが一輝は攻撃を中断する。するとステラは前回の王馬戦とは異なり、ノーモーションで竜神憑依を発動する。一輝や伐刀者達が感じていた違和感の正体は一輝の伐刀絶技にステラが竜神憑依でカウンターを狙っていたことであった。竜神憑依の能力で想定以上に跳ね上がったステラの力に一輝は対抗できず、心までもがステラに怯えてしまう。その隙をステラは見過ごさず、一輝に大きなダメージを与えすかさず勝負を決めに行く。だが意識がなくなりかけていたにもかかわらず、一輝の身体は無意識の内に円を使ってステラにカウンターを決める。その一撃で再び心を持ち直した一輝は一刀修羅を用いて竜神憑依を発動したステラと正面から戦うことを決意する。戦いの最中にもなおも進化し続けていく二人だったが、次第に地力の差が見え始める。やがて一輝は魔力によって定められた運命の終着点に辿り着き、ステラの進化についていけなくなってしまう。そして、遂にステラの天壌焼き焦がす竜王の焔をまともに喰らい、一輝は場外の液晶モニターに沈む。最早一輝は敗北したと確信した観客は声援を出さなくなり、ステラも液晶モニターの残骸の中に沈んでいる一輝に背を向ける。
ステラの進化についていけなくなる少し前、一輝は自分の運命を縛る鎖にがんじがらめにされていることに気づく。ここが自分の限界だと示す運命の鎖を意にも介さず、一輝は自分の身体に負荷をかける。一輝はステラへの無尽蔵の想いを爆発させ、その想いを自分の力へと変えて運命の鎖を引き千切る。すると一輝の身体は運命の限界を突き破り、それまで否定されてきた「魔力容量の増加」を引き起こし再びステラの前に姿を現す。
前代未聞の事態に周囲は騒然となった。ステラも初めは何が起こったかわからなかったが、すぐに一輝は自分と共にどこまでも高みへ登れる存在であることを確信する。そして二人は最後の勝負に出る。固有霊装すら消し飛ばす灼熱を身に纏い、ステラは一輝に刺突を仕掛ける。ステラの思惑を見抜いた一輝は一刀羅刹を発動して固有霊装が消滅するよりも早くステラを切り裂くカウンターを狙う。刹那の中でステラは一輝が自分の影よりも早く剣を振るうのを目撃する。のちに人々から終(つい)の秘剣・追影(おいかげ)と呼ばれる居合切りによってステラは敗れ、互いに死力を尽くした戦いは、一輝の薄氷の勝利となった。
試合後、揃って医務室送りとなった二人は、精神力の消耗で理性の枷が外れた一輝はステラを押し倒し、初めて体を重ねる。翌朝二人は表彰台で束の間の幸せを噛み締めた。こうして落第騎士は学園の頂点、七星剣王(セブンスワン)に上り詰めた。
10巻
七星剣武祭終了から2日後、一輝たちは「一番星」で行われた祝勝会に参加する。そんな中、一輝とステラは前日に起こったある出来事に思いをはせる。
月影からのメールで、2人は七星剣武祭のリングに呼び出される。そこで突然、黒い甲冑をまとった世界ランク第4位の伐刀者・アイリス・アスカリッドが2人の実力を確かめるべく、奇襲をかけ、月影・寧々・黒乃に呼び止められる。月影がアイリスの代わりに事情の説明と謝罪をしていえる間、アイリス本人はリングを立ち去る。
月影は、決勝で一輝に起きた魔力の増大について説明を始める。
自身の運命を知り、その上で先を目指そうとする強い野心が揃って初めて辿り着ける魔人(デスペラード)と呼ばれる世界があること、そして寧音や南郷、先ほど戦ったアイリスなど世界には魔人の域に到達した実力者が他にもいるという。月影は、訓練次第でどこまでも強くなれるようになった一輝に可能な限りの支援をすることを申し出る。だが一輝は、暁学園の一件をきちんと説明しなければ信用できないとしてこの申し出を拒否する。月影はそれも話すつもりだったと口にし、自らの固有霊装・月天宝珠を取り出す。月影は月天宝珠の能力で、焦土と化していく未来の東京を一輝達に見せる。月影は、日本が連盟に残ったままではこの絶望の未来を回避できないと考え、今年の七星剣武祭で連盟非公認の暁学園が優勝することで国内にはびこる反連盟の声を強くし、最終的に日本をもう一つの伐刀者育成機関・大国同盟(ユニオン)に鞍替えさせることが暁学園の一件の真相だと語る。
夏休み、珠雫はキリコに会うため広島へ行き、兄が死の危険に瀕した際に何かできるようになりたいという思いから、水の魔術の師事を受けることにした。手始めにキリコはヴァレンシュタイン戦での未熟な蘇生術によって歪んでいた珠雫の身体を矯正する手術を行うが、珠雫は苦痛を伴うことを承知の上で麻酔を受けずにキリコの技術を全て自らの目で見ることを選ぶ。それが珠雫の覚悟と決意の表れであった。
「家族に挨拶する」という約束を果たすため、一輝とステラは彼女の故郷であるヴァーミリオン皇国に向かう。一輝は娘の結婚相手として歓迎されたのも束の間、娘を溺愛するヴァーミリオン王・シリウスの思い付きにより文字通り「国民全員を敵に回す」羽目に陥り、ステラの知己である伐刀者・ティルミットとミリアリアのコンビと対決したり、果ては戦車まで出撃しての大騒動になる。
前回の戦いで人間の理を超えた魔人の域に目覚めた一輝は度重なる襲撃を圧倒的な力でねじ伏せ、ようやく結婚が認められるかと思われた。だがステラの姉・ルナアイズによる横槍が入り、一輝に「国民にヴァーミリオンの英雄として認められること」、すなわち騎士同士の一騎討ちで行われる戦争に参加することを要求する。
そのころ、隣国・クレーテルラントで第1王子のヨハンを筆頭とする5人の伐刀者たちがヴァーミリオン皇国との戦争に備え、調整を行っていたところ、オル=ゴールが襲う。代表選手達の抵抗も空しく、全員がオル=ゴールに敗北し、国は乗っ取られた。
11巻
凛奈とサラ、そして月影は、凛奈の父にして解放軍の重鎮である風祭晄三の呼び出しを受け、アルプス山中の解放軍本部を訪れたところ、壊滅状態になっていた本部施設を目の当たりにする。月影は月天宝珠の力で、解放軍の最高幹部《十二使徒(ナンバーズ)》の1人だったオル=ゴールが組織を裏切り、ヴァレンシュタインら他の十二使徒をはじめとするその場にいた構成員を皆殺しにした様子を再現する。しかも、そこには《砂漠の死神(ハブーフ)》・ナジーム・アル・サレーム《悪の華(ダーティ・ローズ)》・アイン、そして《B.B》といった解放軍を裏切った伐刀者たちが合流していた。
その頃、ヴァーミリオン皇国ではヨハンから、オル=ゴールが近くに潜伏しているという情報に対する対処の相談と、ステラを破った一輝と一目会いたいという要請が来たことから、彼らを連れたルナアイズがクレーデルラントの首都リュシェールへ向かった。ルナアイズの話では、かつては対立していた両国が、30年前にシリウス王がクレーデルラントのクレフ王に直談判して以来、次第に友好を深めるようになったとのことであった。
一行はクレーデルラントの人々に歓待されるが、すでに代表選手たちを初めとするクレーデルラントの主要な者たちはオル=ゴールによって既に殺されており、操り人形にされていた。唯一生き残ったヨハンもそれまでに受けたむごい仕打ちによって精神を閉ざした状態となっていた。
そして、オル=ゴールの伐刀絶技《殺人戯曲》による無数の斬撃が放たれ、ルナアイズ達に確実な死が降り掛かることを感じながら、ステラは全く動けなかった。一輝は身を挺して魔人たるオル=ゴールの斬撃から人々を守った。怒るヴァーミリオン姉妹に対し、オル=ゴールはステラの精神崩壊する様を見るのが楽しみだと語り、操り人形と化したクレーデルラント軍によるヴァーミリオンへの大侵攻を開始したことを告げる。
そこへステラ達を見張っていたアイリスが登場し、オル=ゴールから「アイリス姉さん」と呼ばれる。その会話の中で彼の発した悪意と害意の魔力を目の当たりにしたステラは、まともに戦えば自分が死ぬことを直感してしまう。それは「魔人」と「ただの伐刀者」であるステラとの決定的な差であった。アイリスは国際魔導騎士連盟副長のノーマン・クリードから借りた霊装を用いて自分を含めた4人をヴァーミリオン領内へ転送し、一輝は彼女の霊装《無敵甲冑(オルカレイコス)》により治療された。オル=ゴールに傷つけられていたルナアイズは病院へ運ばれ、ステラも王宮へ帰る。そこで、事情を聞いた王妃アストレアは自分の責任でヴァーミリオン国民を守るため、敢えて軍に侵攻してくるクレーデルラント軍を迎撃する命令を出そうとする。だが、シリウス王は全軍を国民とともに首都まで退却させる決断をする。
ヴァーミリオン国民を退却させつつ、オル=ゴールに操られたクレーデルラント軍を傷つけずに開放するための作戦が始まった。ヘリに乗った一輝は、オル=ゴールが人間を操るために使う「中継(ハブ)」を見つけ、同乗するミリアリアが狙撃銃で「中継」にペイント弾を着けて抑え込んでいった。これによりクレーデルラント軍の約三分の一が解放された。だが、王宮にはアイン、一輝の前にはB.B、ステラの前にはナジームが立ちふさがった。
王宮ではアインの霊装によって人々が動けなくなってしまった。そこへ多々良が現れ、彼女の本当の名が「フィーア」であり、アインの妹であることが判明する。多々良は自分の本拠地《黒い家(アップグルント)》が全滅していることを知り、仲間やクライアントまで手に掛けて殺し屋としての最低のルールすらも破った姉を追ってきた。
一輝は消火栓や鉄道の架線といった物を利用して撃退を図るが、B.B.の巨大化は止められなかった。だがB.Bの本質は幼い子どもでしかなかったため、アイリスの一叱りで戦意喪失する。
一方、ステラは「魔人」ナジームに対する死の予感から身体がすくみがちになりながらも、彼の右腕が地面に叩きつけられたとき、自分のみならず何万もの人々が死ぬことになると確信する。ナジームの真の能力である「乾き」は、大地そのものをそこにある全ての生命もろとも乾き尽くすものだった。そして、国際魔導騎士連盟の要請を受けた寧音が、ナジームの真上に隕石を落として右のこぶしを使わせたことで、ステラが直感した被害は未然に防がれた。
その間、ルナアイズらはオル=ゴールとの交渉を重ね、両国から5名の魔導騎士を選抜しての代表戦を行うという方針を固め、ステラ達にそれを告げた。
12巻
ルナアイズは病院を抜け出してクレーデルラントへ出向き、戦いの規模を縮小する協議を行ったことをステラ達に告げる。シリウスの決断ではたとえ連盟の増援を受けても多大な犠牲が生じる可能性が高いと踏んだルナアイズは、代表戦を当初の予定通り行う体をとれば、オル=ゴールの支配するクレーデルラント側は連盟の増援からの攻撃を受けずに済み、皇国側は民を避難させる時間稼ぎにもなると考えていた。また、最悪ヴァーミリオンが負けても皇家が滅ぶだけで民を助けることができるという考えもあった。一応は理解したステラだが、「利」よりも「自分にとっての面白さ」を重視するオル=ゴールがそれだけでこの話を受けたのだろうか、と釈然としない気持ちになり、寧音もルナアイズが何かもっと重大な「対価」を支払う約束をしたのではないかと感づくが、ルナアイズはそのことについては語らなかった。
1週間後にクレーデルラントの首都リュシェールで5人対5人のバトルロイヤル形式で両国家の存亡をかける代表戦が決まり、ヴァーミリオン側の代表のうち4人はステラ、一輝、アイリス、寧音が選ばれた。それぞれの軍勢は引き上げた。
そんな中、ステラは予想より少数とは言え国民に犠牲を出し、しかも魔人たる者たちを前に怯えることしかできなかった今の自分の力不足を嘆いていた。寧音からの「自分の身を守れる程度には鍛えてやる」という特訓の申し出を断り、ステラは魔人の領域に近づくべくエーデルワイスのいるエストニアの《剣峰》エーデルベルクを目指す。
このあまりにも無謀な挑戦に一輝とアイリスも同行した。多々良も同行することにしたが、彼女は味方になったというよりはむしろ、アインとの因縁にケリを付けたいという理由から代表戦のメンバーに入ったのであり、ステラが修行に失敗するところを笑うつもりだった。当初世界中を飛び回っているエーデルワイスに会えるかわからなかったものの、山に着いてみれば周辺には功名心から彼女の首級を狙う伐刀者たちがうろついていたことから、彼女が在宅していると判断した。
ステラの竜の飛行能力で一行は高度8000メートルの頂上近くの山小屋に到着した。現れたエーデルワイスにステラは挑もうとするが、「殺気」による威圧だけで傷を負わされるというあまりに隔絶した実力差を見せつけられただけだった。エーデルワイスも「あなたのしようとしていることは身投げと同じ」と取り合わない。一輝もまた、以前暁学園で剣を交わしたときとは比較にならない剣気を感じる。ステラはまた、無理やり押しかけた自分の無謀さを諭してくれるエーデルワイスの優しさを理解しつつも引き下がらない。降りかかる凶事は自分が強くなるのを待ってくれはしない、自分が愛する者たちを守るためには、「今この瞬間に、誰よりも強くなるしかない」ヴァーミリオン皇族の責務、国民を守る義務、そのためには命を投げ出すことも構わない、と彼女は前に進もうとする。このまま自爆するまで突っ走るだろうステラを見かねて、エーデルワイスはある対価と引き換えに挑戦を受けることにした。その対価とは、麓から登ってくるエーデルワイスの首級を狙いにやってきた伐刀者たちを代表戦前日までの5日間食い止め、6日目の朝まで持ち堪えること。それをクリアすれば挑戦を受けると。ただし、条件として同行者の一輝、アイリス、多々良はステラに助勢することはできない。その誓いを違えば心臓を引き裂かれ命を奪われることになる。そんな彼女の伐刀絶技《無欠なる宣誓(ルールオブグレイス)》に3人は契約することになる。
5合目のキャンプで登ってくる伐刀者たちを迎え撃つステラ。最初のグループを難なく蹴散らしたが、そんな彼女を多々良は「いつまで保つか」とせせら笑って見物していた。一方、一輝は山小屋でエーデルワイスお手製のお菓子で歓待されていた。そして、エーデルワイスは一輝が七星剣武祭で対戦した天音を解放軍に紹介したのは自分であると告白し、彼を救ってくれたことに深い感謝を示した。一輝は、「もしそれに恩を着せていいのなら」と剣の稽古をつけてほしいと頼む。しかし、エーデルワイスはそれよりも魔力制御の未熟を指摘、そこを鍛えることを勧める。その方法は、エーデルベルクの頂上、そこにある針のような永久凍土の切っ先で、吹きすさぶ暴風の中で「人差し指一本での逆立ち」を行うことであった。1時間その体勢をもたせることを目標に、早速鍛錬に打ち込む一輝であった。
初日が暮れる頃、早くもステラは苦戦を強いられていた。凄まじく燃費が悪い《竜神憑依》を考えなしに使っていたため、身体がガス欠を起こし始めていた。格下の伐刀者のグループにいいようにされる彼女を笑って見ていた多々良だったが、逆にイライラし始める。彼女が見たかったのはかつて自分が七星剣武祭でステラにそうされたように、《比翼》にコテンパンにされるステラであり、こんな雑魚に手こずる姿ではなかった。多々良はついにステラに「助言」を与え始める。「助勢」でなければ《無欠なる宣誓》の対象外だ。戦いの無駄を省くための助言を受けて、あっという間に戦い方のコツを掴むステラに多々良は教えがいがない呆れつつも、もしかすると自分の予想をひっくり返して見せるかもしれないと期待すら抱く。
5日目の夜、ステラは自らの炎の熱で即席の露天風呂を作り、アイリスと多々良と共に久しぶりにくつろぐ。ステラはこれまで助言してくれた多々良に感謝を示す。そして、多々良はアインを自らの手で殺すことで殺し屋としてのケジメをつけるといい、自らの生きざまへの誇りへの期待もあった。どこまでも確固たる意志を曲げない多々良に、「アンタが死んだらアタシは泣く、これでもかってくらい盛大な国葬を開いてやる」と宣言し、ステラはして死なないことを強引に約束させる。
今度はアイリスの身の上話に話題は移っていく。彼女の本当の名はアイリス=ゴールであり、10歳の誕生日を迎えた弟のオルレウス・ゴールによって操られる形で村人を皆殺しにしてしまった過去があった。彼女は一番近くにいた自分が弟の兆候を見抜けなかったことを悔やんでおり、自らの手で弟を倒すことで後悔を晴らそうとしていた。目的の一致したステラは必ずオル=ゴールを倒すことを誓い合う。
その頃、中国の「神竜寺」の武僧にして魔人の《饕餮(とうてつ)》リー・シャオリーがふもとに現れ、エーデルワイスに挑戦しようとしていた二人のプロの伐刀者を撃破するや否やあっという間に山を駆け上がり、ステラのもとへと現れる。どうせ《比翼》と戦うのだから魔人とぶつかるのはいずれも同じと敢えて艱難辛苦に挑むステラ。しかし、シャオリーの真の能力は触れた魔力の持ち主の能力を得る闘技《五兵大主》つまり「複写使い(フェイカー)」であった。彼女はステラの能力をコピーし、体術を活かし、竜の膂力をエーデルベルクの山全体に乗せることで、山の質量を技に込める《泰山》の型を打ち出す。その一撃に叩きのめされ、その後も多彩なシャオリーの体術に翻弄され、強烈な反撃を食らうばかりの展開が続く。
もはや、「竜の生命力」も尽き、満身創痍となったステラ。そこに到着したエーデルワイスが戦いを止めようとするが、そこに一輝が割って入る。一輝は、ステラがヴァーミリオンの人々のためにこのような無謀をしているのなら止めなければならないと考えていた。だが、彼はステラは自らの譲れない願い、つまり「自己(エゴ)」を貫き通すために戦っていると気づいた。ならば逆に彼女を止めようとする者全てを打ち払うと一輝は決めた。立ちふさがるならば斬るまでと、エーデルワイスは剣を一輝に突き立てる。だが、剣は止められた。一輝は今回の修行で自分のなけなしの魔力を極一点に集中する技を会得し、本来魔力が豊かな者しか成しえない魔力防御を実現してみせた。そして一輝はエーデルワイスに啖呵を切る。
一方、自信も誇りも何もかも砕かれて意識すらも朦朧とする中、ステラは自分の戦う動機がこれまで「紅蓮の皇女」としてでなく、1人の少女「ステラ」として愛して慈しんでくれた全ての人々への感謝であり、そんな人達の前では「カッコよく強い自分でいたい」という「自己(エゴ)」であることに思い至る。ただそれだけを拠り所に前に進み、剣を振るステラにシャオリーも格下の相手と見ていた考えを改め、全力を持って決着をつけることを決意する。シャオリーは四象拳奥義《麒麟功》で自らをフル強化しての一撃をかける。先手を取ったステラの意地の剣を受け止め切ったことで、彼女の魂の化身たる妃竜の罪剣が砕けたかと思ったシャオリーは勝利を確信するが、その内側から新たな大剣が顕現し、ステラはシャオリーを「山ごと」たたっ斬った。それはステラが己の運命の縛りを破り、伐刀者としての魂を新たな在り方に進化させた瞬間だった。
こうしてステラは、一輝に続いて魔人の領域に足を踏み入れる資格を得た。この修業の目的を思わぬ形で達成したステラはエーデルワイスへの挑戦を取り下げた。
13巻
14巻
寧音はナジームとの死闘の中で、結婚する前の黒乃との戦いを思い出す。崩壊した家庭に生まれ育った寧音は、中学に上がるときには西日本でも有名な悪童となっており、一度は逮捕にまで至るものの、その能力を惜しんだ「連盟」の意向で寅次郎に引き合わせられる。彼の紹介で、当時破軍学園に在籍していた《世界時計》滝沢黒乃との決闘に挑み、凄まじい執念で食い下がるも、惨敗を喫する。その敗北以来、黒乃を生涯のライバルと定め、打ち倒すために南郷に弟子入りした。
15巻
アイリスは、弟の命乞いを通じて、自分が覚醒した本当の理由が「弟を守りたい」という気持ちだったことに気づき、ステラ達を裏切るという決断を下した。
一輝は多々良の助言から未然に防ぎ得たこの事態に責任を感じ、ステラに一人でオル=ゴールを追わせ、自身はアイリスと対決することにした。
一輝はアイリスの無敵甲冑に対し模倣剣技を使い早々に技量を見破り攻撃を仕掛ける。そして王馬から盗み見た旭日一心流・天津風を進化させた天津雷光を放つ。アイリスが大量出血する中、シリウスはアイリスはまだ倒れておらず、魔力の差がある一輝はアイリスには勝てないという。一輝もアイリスの強さを改めて実感し、追影を使おうとするが、七王剣舞祭の決勝戦を見ていた彼女も同じことを考えており、一輝はなかなか技を出せずにいる。
やがて彼女が抜刀絶技の強化再生を使い始めたことで不利に立たされ、ヴァーミリオンの人々も一輝の棄権を望む。後10分でアイリスの強化再生は一輝の対応が追いつかないレベルに身体強化される。だが、逆に言えば10分間は確実に一輝は彼女の猛攻を凌ぎきれる。つまり、弟から遠ざけるための時間稼ぎとして、あえて彼女の攻撃を凌ぎ続けていた。仮に10分後に一輝を倒せても弟がステラに殺されていれば彼女にとっては意味がない。やがて彼の真意に気づいた彼女は一撃に勝負をかけることにした。そして、一輝は一刀羅刹を使用しアイリスの無敵甲冑ごと叩き斬った。そして罪人である弟を守るために自分の命を省みず死を選んだ彼女に敬意を払い、死ぬ瞬間まで倒れかけた体を支え続けた。
こうして、黒鉄一輝は〈落第騎士〉、〈無冠の剣王〉、〈七星剣王〉に変わり、彼の生涯の大半を共にすることになる〈剣神〉という二つ名で呼ばれるようになる。シリウスはこの戦いが全て一輝の想定通りであったことを悟る。一見ギリギリの戦いに見えていたが、アイリスは「後10分後に一輝を倒し、間に合わず弟をステラに殺される」「短時間決着を狙い、追影で斬り殺される」の二つの選択肢しかない状況に一輝に追い込まれており、弟を助けたいという彼女の最大の願いを考えれば、一輝には始めから結果は見えていたのである。
一方、別の場所で逃走を図っていたオル=ゴールはステラに追いつかれる。その際、彼は姉の優しさへの感謝を示すばかりか笑うばかりだったため、ステラの怒りを買う。彼はクレーデルランドの兵士を操り逃れようとするが、ステラはあえて手出しをしなかった。そこへシリウスら援軍が駆けつけてオル=ゴールの策を挫いた。その隙にステラはオル=ゴールの両手両足を斬り、身動きを取れなくした後、空中にいたクレーデルランド王のヨハンのところまで投げ飛ばした。そして、ヨハンの一撃によりオル=ゴールは落命したかに思われた。
ところが彼には自分の肉体の死によって発動する伐刀絶技「死霊遊戯(ダンスマカブル)」という切り札があり、ステラはその糸に捕まってしまう。彼は得意げに自分の生い立ちを語りながら、ステラを縊り殺そうとする。
そこに一輝や寧音も加勢するが二人とも前の試合で消耗しており、防衛するのに徹することしかできない。そこで、ステラを捕らえていたオル=ゴールの右手を切りステラを解放すると、ステラが戦線に復帰できるまでの1分間足止めを開始した。しかしこの作戦は一輝自身の命を引き換えにステラにオルゴールを倒させるもので、一輝は初めから死を覚悟していた。一輝に別れの言葉を告げられたステラは必死に自分の回復速度を上げる。
圧倒的な力で一輝を攻めるオル=ゴールだが、一輝にとってはオル=ゴールの力任せの攻撃などとるに足らず、疲労困憊の一輝に掠りもしない。結局一輝が一刀羅刹の反動で完全に動けなくなるまでの1分間、一輝はオル=ゴールを足止めした。ステラが動けるようになったと同時に一輝はオル=ゴールに仕留められてしまう。
オル=ゴールはステラの目の前で一輝の亡骸を破壊し、一輝を死なせた原因は、ステラが自分を死んだと見誤ったためだと精神的に追い込む。死んでなお痛めつけられる一輝を見て、耐えられなくなったステラは人間性と引き換えに《覚醒超過》を起こす。オル=ゴールは精神が壊れたステラを見て喜びさらに追い込もうと操ろうとしたが、ステラは《覚醒超過》をしてもなお意識を保っていた。そして生き残るという約束を破り自分を置いて死んだ一輝に怒りを爆発させその感情を、一輝の亡骸にぶつけた。その怒りがステラをまだ「人間」の域にとどまらせていた。
そこにキリコの代理として珠雫が現れ、修行で身に着けた死者蘇生の抜刀絶技《青色世界》を使い一輝の修復を始めた。珠雫を信じ、正気を取り戻したステラは味方の指揮をとり、ついにオル=ゴールとの一撃勝負に持ち込む。その時、一輝が死ぬ前にオル=ゴールとの攻防の中で用いた剣撃《第五秘剣・狂い桜》が発動してオル=ゴールの身体は崩れ、ステラに追い打ちをかけられる。オル=ゴールが断末魔の叫びの中で自分の不幸を嘆くなか、ステラは愛してくれる姉がいたのに誰も愛さなかったオル=ゴールに責任があると言い放つ。こうして、戦争は幕を下ろした。
病室の中で一輝は目を覚まし自分が生きていることに驚いた。約束を破られたことから今なお不機嫌なステラから、珠雫が直してくれたことや、彼が「死んでいた」間の戦争の出来事を聞きみんなの無事に安心する一輝。一方、珠雫は一輝に自分の細胞を貸した代わりに身体が小さくなっていた。また、貸した細胞を一輝から取ると珠雫は元のサイズに戻るが、今度は一輝が元の身体を維持できなくなり、小学6年生の姿に戻ってしまった。一輝が元に戻るには半年を要するという。
珠雫はAランクに昇格した一方、一輝のランクは上がらなかったものの、KOK4位のアイリスを倒したことで注目を集めた。また、彼の身の安全を確保するため、アイリスの義母である国際魔導騎士連盟フランス支部長のレヴィ・アスカリッドの希望により、彼のバックにフランスがつくことになった。
一輝を治療していた珠雫はステラを置いて死ぬことを決断した一輝に初めて冷たく怒った。一輝は珠雫に怒られたことで、改めて自分のした事を反省し、ステラに許しを請うた。ステラの怒りは収まらない…と思いきや、珠雫が自分が言いたかった事を言ったことと一輝が無事だったことの安心で怒りはすでに収まっていた。仲直りをした矢先、ステラの両親が登場する。母から幽衣が空港にいることを告げられたステラは病院を後にし、本人に会いに行く。彼女は珠雫の治療によって命を取り留めたが身体の部位を多く失い、車椅子に乗っていた。ステラは多々良に暗殺者を引退して自身の近衛兵に雇うと誘うが断られてしまう。それでも諦めないステラに折れた多々良は自分の名刺を渡し、いずれ会う事を誓ったことでステラは落ち着いた。
一方、解放軍の本拠地に大同盟国隊長・アメリカの〈超人〉エイブラハム・カーターが現れ、その場にいた月影と風祭父娘らに「今というこの瞬間、この場所に立つ貴様らは世界(ステイツ)の敵か味方か」という言葉をかけてきた。
16巻
世界中の政府関係者および職員たちはオル=ゴールの支配から解放されたとたんに昏倒したため、社会としての機能が著しく低下してしまった。日本においては特別招集という形で諸星ら学生騎士たちが駆り出された。
そのさなか、龍馬がかつて封印した魔人・《大炎》播磨天童が解放され、学生騎士たちの前に立ちはだかる。
17巻
天童は刀華を《覚醒》に導くため、自分を打倒させる状況に追い込むべく、九州全土を巻き込んだ伐刀絶技を発動する。
一方、東京では騎士連盟が迫りくる米軍の迎撃準備をしていた。
18巻
天童の脅威は去った。一方東京では騎士連盟が米軍に押されていたが、一輝たちが増援にかけつける。そんな中、伐刀者にして世界的な科学者であるカール・アイランズは自らの悲願である「完全なる人類」の誕生を成就すべく、その母体としてステラを拉致する。
19巻
水の魔術の名手でもあるアイランズは、未来の一輝に化け、自分のラボに殴りこんできた一輝らを迎撃する。慢心によって肉体を破壊されたアイランズは、ステラの身体に埋め込んだ自分の霊装「ダーウィン」の一部を介して彼女を操る。
アイランズは一輝やエーデルワイスの猛攻に曝されたうえ、ステラも珠雫によって解放されてしまい、「ダーウィン」のかけらも燃やされてしまう。
とうとう追い詰められたアイランズは日本とヴァーミリオン皇国に向けて戦術核兵器を飛ばそうとするが、ラボに乱入してきたシャオリーの急襲を受け、とどめを刺される。

登場人物[編集]

破軍学園[編集]

生徒[編集]

黒鉄 一輝(くろがね いっき)
声 - 逢坂良太 / 藤井ゆきよ(幼い一輝)
本作の主人公。
ステラ・ヴァーミリオン
声 - 石上静香
本作のメインヒロイン。
黒鉄 珠雫(くろがね しずく)
声 - 東山奈央
一輝の妹。
有栖院 凪(ありすいん なぎ)
声 - 浅沼晋太郎
珠雫のルームメイト。
綾辻 絢瀬(あやつじ あやせ)
声 - 小林ゆう
東堂 刀華(とうどう とうか)
声 - 金元寿子
御祓 泡沫(みそぎ うたかた)
声 - 潘めぐみ
破軍学園副生徒会長。
貴徳原 カナタ(とうとくばらかなた)
声 - 日笠陽子
日下部 加々美(くさかべ かがみ)
声 - 相坂優歌
西京 寧音
声 - 井口裕香
桐原 静矢
声 - 松岡禎丞
月夜見 三日月
声 - 赤﨑千夏
月夜見 半月
声 - 赤﨑千夏
兎丸恋々
声 - M・A・O
砕城雷(さいじょう いかずち)
声 - 竹内良太
9戦目でステラと対戦する。
真鍋
声 - 柳田淳一
桃谷
声 - 川上晃二
ステラ・ヴァーミリオンと初戦で戦った相手。接近戦を仕掛ける前に負けを認めた。
生徒(アニメ第1話)
声 - 河西健吾柳田淳一高野麻里佳天﨑滉平
生徒(アニメ第2話)
声 - 天﨑滉平、石谷春貴櫻井浩美
女生徒(アニメ第4話)
声 - 田澤茉純
桐原静矢にやられた生徒。
生徒達(アニメ第4話)
声 - 天﨑滉平、石狩勇気、柳田淳一、石谷春貴、広瀬裕也
上級生(アニメ第10話)
声 - 石狩勇気櫻井浩美石谷春貴
対戦者(アニメ第11話)
声 - 石狩勇気
女子生徒(アニメ第11話)
声 - 櫻井浩美
生徒達(アニメ第12話)
声 - 室元気、石狩勇気、柳田淳一、手塚ヒロミチ

教員[編集]

新宮寺 黒乃
声 - 東内マリ子
破軍学園理事長。
折木有里
声 - 橘田いずみ
破軍学園教員。一日一リットル吐血する。

その他[編集]

黒鉄 厳(くろがね いつき)
声 - 速水奨
黒鉄 龍馬(くろがね りょうま)
声 - 有本欽隆
赤座 守(あかざ まもる)
声 - 大川透
倉敷蔵人(くらしき くらうど)
声 - 細谷佳正
貪狼学園で剣士殺し(ソード イーター)の異名をもつ。
南郷 寅次郎
声 - 麦人
刀華の師匠。
諸星 雄大(もろぼし ゆうだい)
城ヶ崎 白夜(じょうがさき びゃくや)
浅木 椛(あさぎ もみじ)
黒鉄 王馬(くろがね おうま)
紫乃宮 天音(しのみや あまね)
サラ・ブラッドリリー
多々良 幽衣(たたら ゆい)
スフィンクス
シャルロット・コルデー
薬師 キリコ(やくし きりこ)
加我 恋司(かが れんじ)
鶴屋 美琴(つるや みこと)
巨門学園の学生で、年度の七星剣武祭ベスト8の一人。『氷の冷笑』の異名を持つ。固有霊装はモノクル型。
実利的な考えの持ち主で、勝つためならばルールに反しない程度の卑怯な戦術は辞さない。
ヴァーミリオン国王
声 - 堀秀行
ステラの母親
声 - 村中知
ダニエル・ダンダリオン
ティルミット・グレイシー
アイリス・アスカリッド
ヨハン・クリストフ・コールブランド
木場 善一(きば よしかず)
カルロ・ベルトーニ
ヴァレンシュタイン
オル=ゴール
ナジーム・アル・サーレム
アイン・アップグルント
エイブラハム・カーター
ダグラス・アップルトン
ランバルト・ラープ
フー・シャオリー
エーデルワイス
播磨 天童(はりま てんどう)
ビショウ
声 - 野島健児
一輝、ステラ、珠雫、有栖院の四人で出かけたショッピングモールで人質をとって立てこもったグループのリーダー。
ヤキン
声 - 山本格
ビショウの部下。すぐに怒りに我を忘れて人質にも手を出そうとする。
綾辻 海斗
声 - 斧アツシ
絢瀬の父親。
菅原
声 - 中村和正
オニイタマ
声 - 櫻井浩美
ネコ。
レポーター(アニメ第1話)
声 - 木村珠莉
アナウンス(アニメ第1話)
声 - 櫻井浩美
手下(アニメ第3話)
声 - 手塚ヒロミチ相馬康一飯田友子
ビショウの部下。
警備員(アニメ第3話)
声 - 河西健吾
ビショウたちに襲撃されたショッピングモールの警備員。
母親(アニメ第3話)
声 - 櫻井浩美
ビショウたちに人質にされた一人。
少年(アニメ第3話)
声 - 村中知
ビショウたちに人質にされた一人。
女性(アニメ第3話)
声 - 八百屋杏
アナウンス(アニメ第4話)
声 - 櫻井浩美、木村珠莉
一正(アニメ第5話)
声 - 逢坂良太
ステラがプレイしたゲームのキャラ。
男子(アニメ第5話)
声 - 古川慎川上晃二室元気豊島修平
女子(アニメ第5話)
声 - 高野麻里佳田澤茉純
仲間(アニメ第6話)
声 - 川上晃二室元気柳田淳一櫻井浩美
女子(アニメ第6話)
声 - 木村珠莉
アナウンス(アニメ第7話・第12話)
声 - 櫻井浩美
仲間(アニメ第8話)
声 - 川上晃二豊島修平室元気
黒鉄家使用人(アニメ第9話)
声 - 大地葉桑原由気
男(アニメ第9話)
声 - 木島隆一
ゴーレム(アニメ第9話)
声 - 綿貫竜之介
男(アニメ第11話)
声 - 室元気
女の子(アニメ第11話)
声 - 渡谷美帆木村珠莉
査問官(アニメ第11話)
声 - 相馬康一鳴海崇志
看守(アニメ第11話)
声 - 岩澤俊樹

ラジオ[編集]

アニメラジオは石上静香東山奈央の2人が担当。

石上静香が前クールまで出演していた『下ネタという概念が存在しない退屈な世界』の難民が流れ込んできたせいか、このラジオも下ネタに侵されつつある。

漫画[編集]

空路恵による作画で連載。原作に沿った展開のコミカライズ作品。ガンガンONLINEで2014年4月より連載されている。単行本はガンガンコミックスONLINEスクウェア・エニックス)より発売。

タイトル 初版発行日 ISBN 備考 サブタイトル
落第騎士の英雄譚 1 2014年12月12日(2014年12月12日発売) ISBN 978-4-7575-4493-2
  • 第1話 天才騎士と落第騎士
  • 第2話 戦う理由
  • 第3話 古巣からの訪問者
  • 第4話 乙女の戦い

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 引用エラー: 無効な <ref> タグです。「Adams」という名前の注釈に対するテキストが指定されていません
  2. 強化再生(リジェネレーション・オーバードーズ)による身体強化は永久的なもの故、アイリス自身の意志でコントロールは出来ず、肉体がそのように変質している以上、再生槽で治すことが出来ない。

外部リンク[編集]