禁断のコマンド
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禁断のコマンドとは、オペレーティングシステムのデータをほぼ完全に破壊してしまうコマンドの総称である。
概要[編集]
オペレーティングシステムのデータを根本から上書きしたり、完全削除するコマンドを指す。その破壊力から、天空の城ラピュタでムスカ大佐が発したバルスに例えられることもある。
他人のコンピュータにこれらのコマンドを許可なく実行した場合は、刑法234条の2にあたる電子計算機損壊等業務妨害罪に問われ、5年以下の懲役または100万円以下の罰金の可能性や損害賠償を求められる可能性がある。絶対に実行してはならない。
もし万が一にも実行してしまった場合、WindowsとLinuxともにCtrl+Cショートカットでコマンドの停止が可能であるが、とくにLinuxは動作が速いため手遅れな可能性が高い。
もしどうしても動作しているところを見たい、という場合、自己責任で仮想環境を用意して実行されたい。
一覧[編集]
データ削除・置き換え系[編集]
- sudo rm -rf / --no-preserve-root
- Linux系,BSD系のオペレーティングシステムやMacOSなどで作動するコマンド。最も上位にある「/」フォルダから下をすべて削除する。この「/」フォルダが包括しているのは、ローカルの記憶領域だけではない。もし他のファイルシステム(サーバやNASなど)がマウントされていた場合、それらに含まれるデータも吹っ飛んでしまう。つまりコンピュータにマウントされているあらゆるデータが削除されるのである。
sudo rm -rf /*
でも同様。
- dd if=/dev/zero of=/dev/hda
- Linux系,BSD系のオペレーティングシステムで作動するコマンド。特定のディスク(あるいはパーティション)全体に0を書き込ませる。そのため、そのパーティションに含まれたデータは復元不可能な状態となる。
- sudo mkfs.ext4 /dev/hda
- Linux系で作動するコマンド。特定のパーティションに新たなext4ファイルシステムを作成し、そのパーティションの既存のファイルシステムが失われることになる。mkfs.ext3 mkfs.ext2 mkfs.minixなどでも新たに作成されるファイルシステムの種類が異なるだけで同様である。
- cmd_/c_rd_/s_/q_c:\
- Windowsで動作するコマンド。Windowsの動作に必要なシステムファイルが格納されている「C:」ドライブから下をすべて削除する。
Fork爆弾[編集]
- forkbomb(){ forkbomb|forkbomb & } ; forkbomb
- :(){ :|:& };:
- Linux系のオペレーティングシステムで動作するFork爆弾。新しいプロセスの生成を停止させてしまう。再度コンピュータを使用するには再起動が必要である。
- %0|%0
- Windowsで動作するFork爆弾。
デマ[編集]
かつてはインターネット上で、『このコマンドを実行すればウイルスが全て消える』『動作が軽くなる』という風説が流れていた。ファイルをすべて削除するのだからウイルスが消え、動作が軽くなるというのは当然であるが、もちろんそれらを目的に禁断のコマンドを実行するのは全く正しくない。