汲み取り式便所
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汲み取り式便所(くみとりしきべんじょ)とは、便所の地下に便槽を埋め込み、し尿をそこに貯留して定期的に汲み取る方式の便所である。俗にボットン便所とも呼ぶ。
概要[編集]
し尿を便槽に貯留し、それを定期的に人力や動力を用いて汲み取る形式の便所。下水道整備が進んでいなかった頃は便所と言えばこの方式しかなかったが、現代では下水道の整備や浄化槽の普及が進んだことで見かけることは難しくなっている。
便槽に貯留されたし尿は汲み取り後、処理施設へ運んで廃棄処理されるが、化学肥料が普及する前は下肥として肥料の原料となっていた。特に都市部のし尿は都市近郊の農家が引き取って肥料にする一種の循環サイクルを構築していた。
問題点[編集]
し尿が放つ悪臭を遮るものが何も無いため、非常に臭い。構造上便槽へつながる穴が大きく、乳幼児や小物などが転落・落下する危険がある。