正福寺地蔵堂
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正福寺地蔵堂 (しょうふくじじぞうどう)は、室町時代に建立された東村山市に所在する木造国宝建築である。地元では「正福寺千体地蔵堂」と呼ぶ。
概要[編集]
正福寺地蔵堂は1407年(応永14年)に建立され、東京都内で最古の木造建築物となる。鎌倉の円覚寺舎利殿と並んで禅宗様仏殿の代表例である。当時の中国の禅建築をできるだけ忠実に再現したと言われる。そのため、それまでの伝統的な和風建築に対して、唐様と呼ばれた。方三間裳階付仏殿とされる。 特徴は弓欄間、妻飾りの蕪懸魚、花頭窓、上層屋根は入母屋造りの杮葺きで、下層屋根板葺き(現在は銅板葺き)、上層屋根の隅反りが強いこと、扇垂木(垂木が放射状に配列される)がある。しかし軒先を出すのは日本のオリジナルとされる。弓欄間は禅宗様式の特徴であり、外の明かりを室内に取り入れる効果がある。
千体地蔵[編集]
千体地蔵堂のいわれは堂内に多数の小地蔵が奉納されているためである。小地蔵は祈願する人が地蔵一体を持ち帰り、願いが叶えば別の一体を添えて奉納するため増えていったとされる。昭和8年の調査では20cmほどの木彫り地蔵が1300余体あったとされる。
評価[編集]
全体として、簡素ながら品格の高いデザイン性を感じさせる。江戸期の木造建築とは一線を画す高い精神性にあふれる建築である。まさに国宝にふさわしい建築である。