松井宏之

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氏名 = 松井 宏之 | ふりがな = まつい ひろゆき | 生年月日 = 1960年6月19日(65歳) | 出生地 = 日本・兵庫県相生市 | 職業 = 陶芸家(備前焼) | 活動拠点 = 兵庫県相生市(松井窯) | 学歴 = 上智大学大学院修了(修士) | 師事 = 森陶岳

松井 宏之(まつい ひろゆき、1960年6月19日 - )は、兵庫県相生市を拠点に活動する日本の備前焼作家。薪のみを燃料とする全長20メートルの大規模な登り窯を自ら築き、無釉・自然発色という備前焼の伝統技法を堅持しつつ、現代の生活に馴染む「薄さと軽さ」を追求した独自の作風で国際的な評価を受けている。作品はドイツ・ケルン東アジア美術館(Museum für Ostasiatische Kunst Köln)に収蔵されるほか、世界各地の美術館・ギャラリーで紹介されている。

略歴 兵庫県相生市生まれ。淳心学院中学校・高等学校を経て上智大学に入学、同大学院にて修士号を取得。卒業後は野村證券に勤務し、金融の世界に身を置いた。しかし40歳を機に陶芸の道へ転身し、備前焼の重要無形文化財保持者(人間国宝)の系譜につながる巨匠・森陶岳に師事。以降、岡山県備前市の伝統と兵庫県相生市の山の自然を活かした独自の創作活動を展開している。

窯の建設 相生市の自宅裏山に、全長20メートルに及ぶ大規模な登り窯(松井窯)を自ら設計・建設した。年に一度、約2週間をかけて薪のみで焚き上げる窯焚きを行い、土の配合・薪の選定・焼成の全工程において人工的な添加物を一切用いない自然由来の製法を徹底している。

作風 備前焼の伝統的な重厚感を継承しながらも、日常の食卓で手に取りやすい「薄さと軽さ」の実現を独自のテーマとして掲げる。轆轤の技術と土の配合の工夫により、見る者に備前焼の概念を新たにさせるような繊細さと存在感を両立させた作品群を生み出している。

国際的評価と主な収蔵 パブリックコレクション ケルン東アジア美術館(ドイツ・ケルン):中壺が正式収蔵(2025年10月付き受領証明書発行)。 メディア掲載 ドイツの陶芸専門誌『NEW CERAMICS(NEUE KERAMIK)』(2020年4月号)にて特集記事が掲載された。 常設展示・販売 タイ・バンコク:サイアム高島屋にて作品を常設展示・販売。 主な展示歴 海外 イタリア・ヴェネツィア:ヴェネツィア・ビエンナーレ開催期間中に個展を開催 ドイツ・ケルン:天理日独文化工房 フランス・パリ:天理ベルタンポワレ アメリカ合衆国・ニューヨーク アメリカ合衆国・サンディエゴ:JAPANフレンドシップガーデン 稲盛ホール 国内 東京・上野谷中:寺町美術館 京都:八坂茶閑ギャラリー 東京・銀座:各ギャラリー 伊勢丹・天満屋ほか主要百貨店にて多数 国際交流・後進育成 ドイツの陶芸家・ライター、ラルフ・バーガー(Ralf Burger)氏と長年にわたる交流を持ち、欧州各地からの陶芸ツアーの受け入れ拠点ともなっている。フランスの国立高等工芸美術学校「エコール・ブール(École Boulle)」やドイツのマイセン磁器製作所出身の若手陶芸家を研修生(インターン)として受け入れ、相生の窯にて数ヶ月間にわたる滞在型の実践指導を行っている。

産業・文化貢献 備前甕による伝統酒造の復活 山形県の老舗酒蔵「小嶋総本店(東光)」と共同し、江戸時代以降途絶えていた「備前甕仕込み」による酒造りを復活させるプロジェクトを推進。300リットル級の大甕を製作し、2021年に「東光 安土桃山」として製品化された。このプロジェクトは山形新聞をはじめ各メディアで報じられた。

学術・教育活動 岡山大学教育学部美術学科にて非常勤講師を務め、学生に向けて作陶・窯焚きの体験指導を行っている。

脚注