悪霊に打ち勝つ方法
悪霊に打ち勝つ方法(Practical Demonology)とは、悪霊追い出しに関する本。驚くほど詳しく書かれた本である。
発行、著者、翻訳者など[編集]
発行[編集]
ICM出版
著者[編集]
- コンラッド・ミュレル(Conrad Murrell)(1928-2018)
翻訳者[編集]
- 淳子・ブロクソム
目次[編集]
冒頭は翻訳者によるまえがき、著者によるはしがき、序論。後は4部からなる。
- 第一部 一般的な知識
- 第二部 悪霊の束縛の原因と程度と影響
- 第三部 解放
- 第四部 質問と回答
希少性[編集]
オークションサイトでは、定価の数十倍で取り引きされている。
販売が取り止めになった理由はペンテコステ関係者からの妨害があったからのようである。
特徴[編集]
悪霊を追い出せとの比較[編集]
大雑把な内容の奥山実牧師の本「悪霊を追い出せ」と比較すると、本書は実際の悪霊追い出しだけでなく、緻密な考察の元に書かれている。読み比べてみれば、その差は歴然である。奥山師の本は考察が不十分である上に誤字だらけ。悪霊に打ち勝つ方法は誤字を探し出すのも困難。
ミュレル師の悪霊追い出しは一人の人に取り付いている複数の悪霊を一つ残らず追い出すという徹底したものだが、奥山師のやり方はそこまで徹底したものではない。
奥山師の本は日本(とインドネシア)での悪霊追い出しを中心に書かれている。人が悪霊に取り付かれる原因として、偶像礼拝や拝み屋。新興宗教や占いなどを上げている。発展途上国ほど、人々はシャーマニズムに頼る傾向があり、悪霊に取り付かれる人が多いとしている。
ミュレル師が活躍していたアメリカでは異教事情が全く異なる。アメリカの福音派プロテスタントにとって最大の異教はカトリックである。迷信的なカトリックと関わることによって悪霊に取り付かれた人からの悪霊追い出しや、インディアンの儀式で悪霊に取り付かれた例などが書かれている。
それ以上にミュレル氏が問題視しているのはペンテコステ派である。ペンテコステ派の異言は悪霊によるものであること。ペンテコステ派と関わっていた人から異言の悪霊を追い出したときの様子なども書かれている。
その他[編集]
心理学者の服部雄一氏は解離性同一性障害を研究する日本では数少ない研究者である。 彼は無神論的な立場から解離性同一性障害を研究し、患者のカウンセリングを行い、解離性同一性障害に関する本を執筆したり、解離性同一性障害に関するテレビのドキュメンタリー番組に出演して解説をすることもあった。
彼は悪霊に打ち勝つ方法を読み、そこに書かれている悪霊に取り付かれた人の様子と、自分が扱っている解離性同一性障害の患者の様子が酷似していることから、解離性同一性障害の患者は悪霊(堕天使)に取り付かれているのだと気付き、クリスチャンになったのである。
ことなかれ主義の中川健一牧師は、彼が主催していたUHFの伝道番組に服部雄一氏を出演させたとき「服部氏は、奥さんの影響でクリスチャンになった」と紹介したが、それは嘘である。中川牧師は情報不足から不正確なことを言ったのではない。中川牧師は故意に嘘を言ったのである。
服部雄一氏の妻はクリスチャンであったが、服部氏はクリスチャンにならずにいたのであった。服部雄一氏がクリスチャンになったのは妻の影響ではない。悪霊に打ち勝つ方法を読んで、自分が扱っている解離性同一性障害の患者には悪霊に取り付いていると気付いたからである。妻は、夫がクリスチャンになったことを喜んだ程度である。
中川健一氏は、重症のことなかれ主義者であり、統一協会が大問題を起こしても、一切、統一協会批判ができずにいるような人物である。中川氏は、医学界からの反発や、キリスト教界における悪霊の存在を認めない無神論者のような者たちからの反発が怖くて本当のことを言わなかったのである。これでは服部氏をテレビに出演させた意味がない。
東京理科大学の講師で無神論者に近い立場だった服部氏がクリスチャンとなり、同じく解離性同一性障害の研究者でありミッションスクール(立教大学)の教授である町沢静雄氏の方が無神論的な治療を続けているのは意外である。 尚、クリスチャンになった服部氏は、無神論的な講義を続けることに嫌気がさし、東京理科大学の講師を辞めた。