小学校受験
小学校受験(しょうがっこうじゅけん)とは、小学校の入学試験を受験すること。俗に「お受験」とも呼ばれる。
概要[編集]
小学校は全員が就学する義務教育であり、入学に際して特別な選抜試験を受ける必要はない。しかしそれは自治体が設置する公立小学校の場合であって、私立小学校や国立小学校へ進学を希望する場合、入学試験を受験して合格しなければならない。
ただし小学校受験を子供が自ら希望する例は少なく、親が受験を決めさせることが大半と見られる。
小学校受験ブームはバブル経済期の1980年代以降に到来し、バブル崩壊で一時沈静化したが、ゆとり教育に対する危機感を中心とする公教育や中学受験への不満を背景に2000年頃から再び小学校受験熱が高まっている。その陰で、親が子供の意思を無視した志願を行い、子供の受忍限度を超えた勉強や習い事をさせる教育虐待も起きている。
受験が必要な小学校[編集]
- 国立小学校
- 国立大学附属小学校が存在。学費は然程高くなく、学習指導要領に沿ったカリキュラムを組んでいるが、学習指導要領の検証のための実験校としての役割もある。
- 私立小学校
- 民間が母体の学校法人が運営。営利事業のために学費はお高めだが、各学校独自の教育・設備を設けていることが多い。宗教法人が母体の学校では宗教教育も受けられる。
試験内容[編集]
面接・ペーパーテスト・その他の3種類。試験では「学校の校風に合っているか」「他の子に埋没することなくやっていけるか」といった点を第一に見る。
ペーパーテスト[編集]
平仮名や数字の読み書きができないことを前提に、小学校生活を送る上で必要な力が身についているかを確かめる。中には、慶應義塾幼稚舎の様な奇問ばかりを出題する小学校もある。代表的な出題分野は「数」「図形」「言語」「記憶」「推理」「理科的常識」「日常的常識」「社会的常識」などである。
面接[編集]
保護者と子供が参加する三者面接方式、子供のみ参加または保護者のみ参加する二者面接方式の3パターンがある。
子供に面接を行わない場合も、別の課題に質疑応答を組み込むことで面接を行っているケースは多い。ここでは「志望動機」「家庭の教育方針」「子供の性格」などがチェックされる。
その他[編集]
個人または集団での図画工作、基本的な生活習慣を見る行動観察、心身の健康状況や指示された行動が出来るかを見る運動がある。
保護者もこの枠ではアンケートや作文という形で試験に関わる。