大器晩成

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大器晩成(たいきばんせい)は、「老子」四一章にある故事成語の一つである。[1]「大器晩成」は「老子」の言葉に由来する。

概要[編集]

  • 若い頃は能力が目立たず、大きな器が速く作り上げることができない状態で、時間をかけて実力を養い、ある程度年を取って、若さを失いかけてから大成するということ。ある程度の長い年月をかけて、長年の努力や経験が大きな成果につながり、大人物の大成が遅いことを形容した熟語である。[1]たくさんの経験を重ね、経験が豊富で、経験が成熟していることでもある。[1]遅咲き。
  • 「晩成」とは、「ある程度年をとってから大成・成功」「経験が成熟した年齢」を表している。「晩成」は「熟年」とよく似ている。

一度大器晩成になると、決して若返ることは無く、脳の記憶力の若返りは難しい。「過去に、20代の若い頃にあれしとけばよかった」という悔恨の気持ちの悩みが生まれてくる。

若さを失いかけてから、初めて、今までできなかったことがあると気づくことである。20代の若いときにできなかった可能性もある。大器晩成になり始めると、他の人より時間が遅れてしまう。周りと比べて経験が遅れていると感じることによって起きる。

文脈によっては、「大器晩成になると決して若返りはできない」という表現でも通じる。

大器晩成を実感する時期を年齢で表すと、だいたい、アラフォー(40歳前後、37歳以上)~40代の範囲に当たる。つまり、36か37歳以上である。

アラサー(30歳前後)の範囲では完成できないからこそ大器なのである。アラサーまでは、肌のターンオーバーもまだ速く、すぐに顔が老化するわけではない。

人間の顔の老化速度との関係は、昔と現代の大器晩成の実感年齢の捉え方は少し異なっている。人間の顔の老化速度は、昔は、年齢に比例して、一定の速度で老化していったため、現代よりもわずかに速く、大器晩成の実感年齢は、30歳半以上[31歳以上]で、現代よりも約5年早かった気がする。

大器晩成の反対語は、早熟、早成、神童。

スポーツにおける大器晩成[編集]

学生時代や若手の頃よりも歳を重ねてから活躍するスポーツ選手を「大器晩成型」と評する事がある。

野球[編集]

和田一浩 - 20代は余りレギュラー出場できず余り活躍できなかったが、30歳を過ぎてから1800安打・290ホームラン以上を重ねる大活躍を見せた為典型的な大器晩成型のプロ野球選手とみなされる。

サッカー[編集]

三浦知良 - Jリーグ初年度の1993年に現役であり、多くのJリーガーが指導者に就く年代の50歳を過ぎ、50代後半になっても現役選手として、なおプレーする驚異的な選手生命の長さが称えられている。

スキージャンプ[編集]

葛西紀明 - 41歳を迎えたソチ五輪で行われた団体競技の主将を務め銅メダルを獲得した。また、国内大会でも極めて異例となる50代での優勝を成し遂げた。

大相撲[編集]

37歳を超えて幕内最高優勝を果たした旭天鵬玉鷲が大器晩成型の力士とされる。

ボクシング[編集]

内藤大助 - 普通なら引退も珍しくない年代の30歳を過ぎて、初めて世界チャンピオンに輝き注目された。

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

外部リンク[編集]

関連項目[編集]