古畑任三郎

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古畑任三郎』(ふるはたにんざぶろう)は、田村正和主演、三谷幸喜脚本による日本の刑事ドラマシリーズである。フジテレビ系で1994年から2006年にかけて放送され、日本の刑事ドラマにおける金字塔を打ち立てた。

概要[編集]

刑事コロンボなどで知られる、あらかじめ犯人が分かっている状態で物語が進む「倒叙(とうじょ)もの」という構成が最大の特徴である。

物語は、犯人が完璧と思われる犯罪を計画・実行する場面から始まり、警視庁捜査一課の刑事・古畑任三郎が犯人との会話から矛盾を見つけ出し、論理的に追い詰めていく。オープニングでの暗闇での独白や、解決編直前の暗転・視聴者への挑戦状など、舞台演劇出身の三谷幸喜らしい独特の演出が随所に散りばめられている。

登場人物[編集]

警察官[編集]

  • 古畑 任三郎(ふるはた にんざぶろう、演・田村正和)
警視庁捜査一課の警部補。常に黒のスーツにノーネクタイ、冬でもコートを羽織らず特注の自転車(セリーヌ製)で現場に現れる。卓越した推理力と、相手の心理を突く巧みな話術を持つ。極度の偏食家であり、なすのお浸しや立ち食いそばを好む。
  • 今泉 慎太郎(いまいずみ しんたろう、演・西村雅彦
古畑の部下。単純で騙されやすい性格。古畑からはしばしば「おでこピシッ」と叩かれるなど弄られ役だが、彼の何気ない一言が解決のヒントになることも多い。また、彼を主役としたスピンオフドラマも制作された。
  • 西園寺 守(さいおんじ まもる、演・石井正則
第2シーズンから登場。有能で実直な若手刑事であり、今泉とは対照的に古畑の右腕として重宝される。体格は小柄だが、現場検証や裏付け捜査において高い能力を発揮する。
  • 向島 音吉(むこうじま おときち、演・小林隆
現場の警備などを担当する巡査。古畑に名前をなかなか覚えてもらえない(または間違えられる)のがお約束。後に「向島」から「東国原」に改姓するエピソードもある。

主なゲスト犯人[編集]

本作は犯人役に当時の超豪華スターが名を連ねることが恒例となっていた。

  • 中森明菜(小石川ちなみ 役) - 第1回「死者からの伝言」犯人。少女漫画家。
  • 堺正章(中村右近 役) - 第2回「動く死体」犯人。歌舞伎役者。
  • 木村拓哉(林功夫 役) - 第17回「赤か、青か」犯人。遊園地の観覧車に爆弾を仕掛ける。
  • 山口智子(二葉鳳翆 役) - 第24回「しばしのお別れ」犯人。華道の家元。
  • SMAP(本人 役) - 正月スペシャル「古畑任三郎 vs SMAP」犯人。グループ全員での共演が話題となった。
  • イチロー(本人 役) - 正月スペシャル「フェアな殺人者」犯人。現役メジャーリーガーとしての出演。
  • 松嶋菜々子(大谷若菜・加賀美京子 役) - 完結編「ラスト・ダンス」犯人。双子の脚本家を一人二役で演じた。

特徴・演出[編集]

  • 暗闇の独白:本編開始前、黒い背景の前に古畑が現れ、その回の事件に関連するキーワードや哲学的なテーマについて語る。
  • 挑戦状:解決編に入る直前、画面が暗転(またはセピア色に変化)し、古畑がスポットライトを浴びながら視聴者に向けて「犯人を当てるためのヒント」を整理し、挑戦状を叩きつける。
  • 音楽(BGM):本間勇輔によるテーマ曲は非常に有名。スリリングでありながらユーモラスな旋律は、古畑のキャラクターを象徴している。
  • セリフ回し:古畑の「ん〜〜〜」、「え〜、よろしいですか」、「あ、もう一つだけ」といった独特の口調は、多くの物真似の対象となった。

エピソード[編集]

  • 田村正和の起用:脚本の三谷幸喜は、田村正和の起用を前提に「当て書き」を行った。田村本人は当初、刑事役ということに難色を示したが、第1話の台本を読んでその緻密さに驚き、出演を快諾したという。
  • 今泉慎太郎のスピンオフ:本編終了直後の数分間に放送された10分程度のミニドラマ。今泉のコミカルなキャラクターが爆発し、本編とは異なる人気を博した。
  • 設定のこだわり:古畑の自宅の様子はシリーズ通してほとんど描かれない。また、彼は警察手帳を提示することを嫌い、身分を明かす際も独特の所作を用いる。