単側波帯変調

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単側波帯変調(たんそくはたいへんちょう Single Sideband)とは、振幅変調のうち側波帯のみを使用して電波を送信する変調方式の一種。英字から単にSSBまたはSSB変調と呼ばれるほか、振幅変調単側波帯抑圧搬送波[1]とも呼ばれることがある。電波形式としてはJ3Eとなる。

概要[編集]

SSBは振幅変調の一種であり、搬送波を中心として対称に含まれる側波帯成分を使用するものである。通常のAM放送で使用されるものはこのすべてが含まれており、対するSSBはこの側波帯成分のみを利用する変調方式である。この側波帯は搬送波に対して低いものをLower Side BandでLSB、高いものをUpper Side BandでUSBと呼ばれる。占有帯域が狭い振幅変調であるが[注 1]、SSBはさらに占有帯域が狭い[注 2]ため周波数帯の有効な活用ができる。また、通常の振幅変調だと搬送波を送信する電力が必要になるが、SSBの場合は側波帯分の電力で済むため省エネルギーという特徴がある。そのため、短波帯におけるアマチュア無線業務無線で活用される方式である。

SSBは搬送波が抑圧されており、通常のAMラジオで使用されるような包絡線検波では信号を復調することができない。復調手段の一種として、プロダクト検波同期検波が用いられるため、聴取のためにはある程度高価なラジオや受信機、アマチュア無線機などが必要である。

関連項目[編集]

  • 振幅変調
  • BCL
  • 気象通報 - 気象通報の一種である気象無線模写通報はSSBもしくはRTTYにより送信される。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. 一般的なAM放送で15kHz
  2. 放送を行う局で7.5kHz、それ以外の無線局は3kHz