北越急行HK100形電車
北越急行HK100形電車(ほくえつきゅうこうHK100がたでんしゃ)は、北越急行ほくほく線で運用される電車の1形式。
概要[編集]
1997年のほくほく線開業により9両が登場。その後2003年までに3両が追加で増備され、合計12両体制となった。
最高速度160km/hの特急はくたかから逃げ切れるように、起動加速度3.0km/h/sおよび最高速度110km/hを確保した超高性能車とされた。走行機器は209系に準じ、主電動機出力95kWにIGBTのVVVFインバータ制御の組み合わせである。
車体は普通鋼製で、前面や扉配置から製造元である新潟鐵工所・新潟トランシスにおけるレディメイド製品のNDCの意匠を意識している可能性が高い。
トイレは持たない。
形態別概説[編集]
1 - 7・10[編集]
セミクロスシートの一般仕様車で、クロスシートの仕様は固定型。1997年の開業時には7両が登場し、10は1999年に増備された区分である。
リニューアルにより全車が新塗装化されたが、3・6は登場時の塗色に復刻され、4・10は後述の「ほしぞら」塗色に復刻された。
8・9[編集]
オール転換クロスシートのイベント対応車。9はほくほく線における長大トンネルの多さを踏まえ2002年に「ほしぞら」としてプラネタリウム電車に改造されたが、2008年に「ゆめぞらII」に8もろとも改造された。リニューアル後も塗色変更はない。
100番台[編集]
101と102の2両のみの存在で、2003年製、HK100形の中で唯一片運転台。前述の「ほしぞら」が人気だったことから本格的なプロジェクションマッピング列車「ゆめぞら」として製造された。
前照灯は腰部に2灯増設され、車内は転換クロスシートだが車端部のみロングシートである。赤帯が特徴で、前述の「ゆめぞらII」もこの塗色を踏襲している。プロジェクターは101に14台、102に6台搭載。
2017年にはDAICHI号としてラッピングを変更されたが、リニューアル未施工のまま2025年5月までに2両とも営業運用を終えた。
今後[編集]
起動加速度と最高速度の都合でかなり酷使されていることから、特に101と102はいつ廃車になっても不思議ではない。0番台の10両も後継の電車や、架線撤去も兼ねた気動車への置き換えが迫られる時期のため、今後に注目したいところ。
もっとも、両運転台の単行車または2両単位での使用が可能なことから、状態さえ良ければ譲渡車が出る可能性が存在する。