勝手にシロー

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勝手にシロー』は、服部かずみによるボクシング漫画。

週刊少年チャンピオン』(秋田書店)にて、1990年53号から1991年40号まで連載された。話数表記は「ROUND〇」、黒四角の中に白抜きでアラビア。単行本は全4巻。

あらすじ[編集]

天才ボクサーだった父・高杉次楼が事故死したことで、高杉紫楼アメリカ合衆国から日本へ帰ってきた。紫楼は父の友人であり、ボクシングジムを経営する斉木未蔵の家に居候する事になった。斉木家は娘ばかり5人の家だった。

斉木は紫楼を世界チャンピオンにしようとするが、紫楼は大学に進学し、国家公務員志望と反発する。

しかし、斉木ジムが資金難から閉鎖の危機になり、未蔵も倒れて入院となったことで、紫楼はプロ入りを決意。

デビュー戦の相手は、国体チャンピオン・赤星鉄也のデビュー戦ということもあり、4回戦にも関わらず、大きく報道された(高杉次楼のネームバリューもあった)。紫楼はダウンを奪われ、苦戦しつつも、最後は「黄金の左」で赤星をダウンさせ、勝利する。

1年後、紫楼は新人王を獲得し、6回戦へと進出。斉木ジムも選手が増え、大盛況となっていた。

登場人物[編集]

高杉 紫楼(たかすぎ しろう)
父親に連れられ、10歳くらいからアメリカ合衆国に渡っていた。日本帰国時は18歳。
乗っているバイク(ハーレーダビッドソン)は父親の遺品の1つ(もう1つの遺品はボクシンググローブ)。
ウェルター級でデビューしたが、135ポンドでウェルター級最低限。軽量の係員にも「あと100グラム落として下の階級でやるべき」と言われた。
高杉 次楼(たかすぎ じろう)
紫楼の父親。1話の時点で故人。元ヘビー級アマチュアチャンピオン。
「ボクシングは純粋な力と力のぶつかりあいだから、対等の立場でやれ(相手がヘッドギアをしていないなら、自分も外す)」「世界で一番強い男になるのに体重なんて気にするな」「可能性が0でも自分で作り出すもの」といった様々な遺言や主義を紫楼に残した。
斉木 未蔵(さいき みぞう)
斉木ボクシングジムの会長。娘は5人いるが、男児は無し。
斉木 未穂(さいき みほ)
長女。女優をしている。斉木ジムが山瀬会長から借りていた借金の返済金6000万円を都合した。
斉木 未智(さいき みち)
次女。眼鏡女子。紫楼との初対面は、未智が使用中のトイレの中。
斉木 未奈(さいき みな)
三女。ジム選手のランニング伴走なども行っている。姉妹の中で1人だけ髪がベタ塗りではなく、スクリーントーン処理されている。
斉木 未沙(さいき みさ)
四女。中学生。いわゆる不良であり、1話では他の不良女子にフクロにされかけていたところを通りすがりの紫楼に助けられる(紫楼のほうは、手出しをせず一方的にボコられていたが)。不良ではあるが、斉木ジムの経営が苦しいときにはバイトをするなど、家族思いではある。1年後には髪を脱色(ベタ塗り無し)している。
斉木 未久(さいき みく)
末娘。ポニーテールリボンで結わえている。
後藤 幸男(ごとう ゆきお)
19歳。山瀬ジム所属のプロボクサー。ウェルター級の新人王。以前は斉木ジム所属だったことがある。未久たちとも面識がある。斉木ジム時代には、未奈に言い寄ったこともある。未奈のほうは、幸男の人格はともかく、ボクシングの才能は認めている。
マスコミのいる中、スパーリングで紫楼と打ち合ってダブル・ノックアウトとなる。それを根に持ち、紫楼を呼び出すが、紫楼が避けたために素手で壁を殴ってしまい、右拳を骨折し、山瀬ジムも去ることになった。
後に斉木ジムに戻ってくる。1年後には次の試合に勝てば、日本ランカーに入るくらい。しかし、将来的に紫楼と打ち合うことを懸念し、階級を下げることを検討中。
山瀬会長
山瀬ジムの会長。葉巻をくわえていることが多い。関西弁を話す。金儲けのことしか考えておらず、ジム選手も金儲けの手段としか考えていないため、幸男が右拳を骨折した際には速やかに放逐した。
斉木ジムには金を貸しており、そのため有望な選手(=金儲けできそうな選手)は、山瀬ジムに移籍させている。紫楼もそのターゲット。
赤星 鉄也(あかぼし てつや)
17歳。国体チャンピオン。プロデビュー戦(4回戦)相手が同じくデビュー戦となる紫楼。