中空軸平行カルダン駆動方式
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中空軸平行カルダン駆動方式は、鉄道車両における主電動機の動力を車に伝達するための駆動方式の一種で、カルダン駆動方式の中でも特に「中空軸」と「たわみ板継手」を用いた構造が特徴である。1941年にスイスのブラウン・ボベリ社が開発した「ディスクドライブ方式」が原型とされる。
構造と仕組み[編集]
この方式では、主電動機は台車枠に固定され、電機子軸が中空構造となっている。その中に「ねじり軸(駆動軸)」が通され、両端にたわみ板継手が装着される。
欠点と課題[編集]
- 軸受けへの負荷:中空軸構造により軸径が太くなり、軸受けのDN値(回転数×軸径)が大きくなるため、高回転には不向き。
- たわみ板の疲労破壊:1970年には総武緩行線でたわみ板の破損による短絡事故が発生したが、その後改良が進み、同様のトラブルはほぼ皆無となっている。
日本での採用例[編集]
この方式は1950年代から日本の狭軌鉄道を中心に広く採用され、京阪電気鉄道、南海電気鉄道、名古屋鉄道、阪急電鉄、東急電鉄、JR東日本・西日本・九州などの鉄道事業者で使用された。