不正通行
不正通行とは、高速道路や有料道路の料金所を突破したり、正規の料金の支払いを免れる犯罪行為である。
鉄道の不正乗車と同様に正規の通行料金に2倍の割り増し金が請求される他、悪質な場合は詐欺罪や電子計算機使用等詐欺罪で検挙されることがある。
概要[編集]
元来日本では道路は無料と考えるドライバーが多く、有料道路制度が始まった当初は理解の不足や、苛立ちに起因する強行突破が相次いだ。 また、突破しなくても料金を収集員に投げつけて通行するなどの悪態も目立った。 それからしばらく時が経ち、有料道路制度に対する理解も高まったが、今度は料金を節約するための不正通行が常態化した。
手法[編集]
強行突破[編集]
もっとも古典的な手段で、料金所で停止せずに突破する。のちに対策として遮断バーが設けられたが、それをへし折って突破するのも現れたため現在では突破すると不正通行監視カメラでナンバープレートを撮影され、後日警察の御用となる。
他にはフリーウェイクラブと名乗る連中が無料通行宣言書ってのを収集員に渡し、脅して通行する例も見られた。
これをやりやすくするためにナンバープレートを隠すなどの行為も見られるが、これも歴とした違法行為である。
カルガモ[編集]
詳細は「カルガモ走行」を参照
大型車などの後ろについて行き、前の車両が料金を払ったのを見て突破する手口である。
平壌[編集]
料金所を通らずに管理用通路から高速道路に侵入する手口。見つかると不法侵入や道路交通法違反で相当な前科がつく。
通行券[編集]
仲間で打ち合わせをし、双方向で施設を共用しているSAやPAなどで通行券を交換し、料金を誤魔化す手口。東名高速道路の浜名湖SAなどで常態化した。
- 例としてAが東名高速道路の沼津ICから東名を西に走り、Bが名神高速道路の京都南ICから乗り東へといき、浜名湖SAで通行券を双方で交換する。その後、Aは京都東IC、Bは富士ICで降りれば1区間しか料金を払わずに高速道路を降りれる。
- 対策として本線料金所を高速道路本線に設置するなどの対策がなされたが、渋滞の原因になる、ETC利用率が向上したなどの理由で撤去された。
- その他の対策として、通行券には受け取った車両のナンバープレートの下2桁が印字されるようになった。
ETC[編集]
ETCは車種を毎回判別しているわけではなく、車載器から発せられる情報をもとに課金している。 そのため、軽自動車でセットアップした車載器を特大車に移植し、料金所の機器を誤認させて通過する手口がある。
なお移植すること自体は違法ではなく、車載器を再セットアップして正しい車種情報に書き換えれば違法ではない。