メジャーセブンスシャープファイブコード

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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メジャーセブンスシャープファイブコードとは、メジャーセブンスコードの5度を#させて増5度にしたもの。度数は、ルート、長3度、増5度、長7度。ルートがCならCM7(#5)と表記し、構成音は「ド.ミ.ソ#.シ」。構成音間の音程は、下から長3度、長3度、短3度。

よく見ると、下3つはaugコードなので、オーギュメントコードに長7度を付加したという意味でもあるが、オーギュメントメジャーセブンス〔augM7〕と考えるのは不適切であり、augM7と書くと、「aug」コード自体が、オクターブを3等分したもので、増5度(#5度)は異名同音の短6度(♭6度)とも解釈されるからである。

下3つはaugコード、上3つはメジャーコードで、ルートから長3度上のメジャーコードを乗せたもの。響きとしては、落ち着かない雰囲気で、薄暗い響きで、響きが悪く、恐怖感、サスペンスっぽく、不吉な響きを持っている。

このコードは、ハーモニックマイナーの短調の四和音のダイアトニックコードの3番目のみ現れる。短調の和音機能は不明であり、使用頻度はあまり使われない。理由は、CM7(#5)が含むキーは、イ短調(Aハーモニックマイナー)のダイアトニックコードの3度上に現れるコードで、ルート省略したときの残りの上3つは、Eのメジャーコード(ミ.ソ#.シ)で、Eのメジャーコードは、イ短調の完璧なドミナントになるからである。