マスケットガールズ! ~転生参謀と戦列乙女たち~

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マスケットガールズ! ~転生参謀と戦列乙女たち~』は、漂月による日本ライトノベル

小説家になろうにて2021年4月11日から2023年4月28日まで連載され、その後、後日談と外伝が不定期に連載されている。

Web連載をまとめたものが主婦と生活社から全4巻で発売されており、表紙画、イラストはsakiyamamaが描いている。主婦と生活社の女性向けアニメ専門誌『PASH!』のWebサイトコミックPASH! neoにて飛鳥あると作画でコミカライズもされており、漫画版は既刊4巻(2025年7月時点)。

異世界転生物であり、魔法魔獣妖精亜人間といった類が登場せず、マスケット銃大砲などが普及している近世ヨーロッパ的な世界を舞台とする。

あらすじ[編集]

戦功は高いものの部下に戦死者が多いため「死神のクロムベルツ」と異名をとる主人公は、戦功を評価されて第六特務旅団付参謀に「栄転」となる。その第六特務旅団のは、旅団長も歳下の若い女性で、兵たちも全員が素人同然の女性のみによって編成された部隊であった。

登場人物[編集]

ユイナー・クロムベルツ
主人公。前世は現代日本の社畜的なサラリーマンで若くして過労死した。通勤に使用していた路線名など細かい前世の知識は忘却されつつある。学生時代は剣道部に所属していたが、ぎりぎりで対外試合の選抜メンバーに入るが1回戦、2回戦止まりくらいの腕前。
自身で「死神の大鎌」と名付けている致死レベルの危険がせまっていることを感知できる能力がある。これにより、危険な選択肢を回避したり、周囲から無茶な行動に見えても死なないといったような行動が取れる。
貧しい平民の出身で、幼いころは暴力的な親から逃れて路上生活を送っていたが、前世の知識からタンパク質の摂取を積極的に行っていたこともあってか、身長は高い(180センチメートルくらいで平民男性平均より20センチほど高い)。書類上は「親に捨てられた」ことになっており、姓不詳につき帝国国教団から与えられた聖名である「クロムベルツ」姓を名乗っている。
シュワイデル帝国士官学校出身。在学中にも貴族子弟との面倒事に巻き込まれており、卒業時の成績は並み。歩兵少尉に任ぜられ数々の戦功は上げたが平民出身ということもあり、昇進は無かった。
アルツァー・メディレン
第六特務旅団の旅団長。階級は大佐。五王家に数えられる大貴族メディレン宗家の一員。初登場時22歳。
身長は平民女性平均程度。クロムベルツの目測では150センチメートルくらい。
ハンナ・ハイデン
初登場時は下士長。女性としては身長が高く、クロムベルツより数センチメートル高い。力も強く、旅団に加わる前は粉挽き小屋での労務をさせられていた。

用語[編集]

シュワイデル帝国
舞台となる国。
五王家
シュワイデル帝国建国時から続く名門の貴族。この地方一帯を征服しシュワイデル帝国を建国した初代皇帝は、仲間の5人に領地を分け与え、この5人の末裔貴族が五王家となる。
序列はあれども、対等の関係とされる。「五指」に例えられることもある。
シュワイデル家
帝室。序列第一位。
ジヒトベルグ家
序列第二位。
ミルドール家
序列第三位。
メディレン家
序列第四位。
リトレイユ家
序列第五位。
ブルージュ家
かつては五王家に含まれていたが、50年ほど前に帝国から離脱し、ブルージュ公国として独立した。ブルージュ家が五王家に含まれていた頃はシュワイデル家は「五指」には含めていなかった。
第六特務旅団
メディレン家に属する軍隊。旅団を名乗ってはいるが、クロムベルツ赴任当時は20代くらいまでの若い女性のみで構成され、人数も150人程度であった。
クロムベルツ以前にも男性参謀が配属されていたことはあったが、実戦に関わらない女性部隊でこの先の軍での栄達も望めないためか、長続きしていない。
フィルニア教
シュワイデル帝国や周辺国で信奉されている宗教。正式な宗教名は無いのだが、フィニスで発祥した宗教で、フィニス語で「神の教え」を意味する「フィルニア教」とクロムベルツ独白による地の文で説明している。
死者の生まれ変わりを公認する「転生派」と死者の生まれ変わりを公認しない「安息派」とに大別される。シュワイデル帝国は安息派。転生派諸国と安息派諸国の仲は悪く、戦争も起きる。ブルージュ家の独立も、転生派に改宗したことに起因する。

外部リンク[編集]