ビッグ・1

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ビッグ・1』(ビッグ・ワン)は、藤子不二雄藤子不二雄Ⓐ)の漫画作品。

週刊少年サンデー』(小学館)にて、1962年12号から同年29号まで連載された。全13話。

ハーマン・メルヴィルの小説『白鯨』を題材にした海洋冒険漫画である。第1話冒頭でもメルヴィルの『白鯨』からの引用がある。

手抜きなく描き込まれた情報量の多いページは、ひとつの統括された「異世界」であり、藤子不二雄Ⓐが漫画家として追及しようとしていたものの「1つの完成形」であり「到達点」であったことを米沢嘉博は『藤子不二雄論』において述べている[1]。しかしながら、雑誌に掲載されている他の明るくスピーディーな展開の漫画作品と比べると、重く、暗く、ねっとりとした感覚を与える本作は当時の『週刊少年サンデー』連載作品の中では異色であり、浮いていたとも言える[1]

藤子不二雄Ⓐは後に舞台を海から宇宙に移し、ロマンスも加えた『銀河船長』を執筆している[1]。こちらの作品の宇宙船は「モビィ・ディック号」である[1]

登場人物[編集]

ビッグ・1(ビッグ・ワン)
氷山と見間違えるほどの巨体の白いマッコウクジラ
マッコウクジラは通常、群れをなすが、常に1頭でいることから「ビッグ・1」と名付けられた。世界各国の捕鯨船が捕獲しようとしたが、挑んで生き残った捕鯨船がいないことから「白い悪魔」とも呼ばれる。
白鳥 ケンジ(しらとり ケンジ)
捕鯨船竜神丸の見張り。
大神 タケル(おおがみ タケル)
捕鯨船竜神丸の第1砲手。通常のクジラなら一発で仕留める腕を持つ。
竜巻(たつまき)船長
竜神丸の船長。親のいないケンジを引き取って育てている。
大神(おおがみ)博士
タケルの父親。「軍艦島」と異名を持つ「大神造船研究所」の所長。
巨大戦艦「白魔号」を造り、黒旗艦隊に協力する。
ジェロニモ中佐
アパッチ号の艦長。
白鳥(しらとり)博士
ケンジの父親。科学者であり、潜水戦艦「海神」を造り「黒旗艦隊」と敵対している。
東郷(とうごう)船団長
「海神トーゴー」と異名を持つベテランの名艦長。
イシュメル
アメリカの捕鯨船ピイコード号の乗員。ピイコード号はビッグ・1によって沈められ、海上を漂流していたところを竜神丸に救助される。
蛇島(へびじま)大尉
「黒旗艦隊」艦長。
提督
「黒旗艦隊」の司令官。世界征服を企む。

各話[編集]

  1. 漂流者
  2. 白鯨
  3. 黒旗艦隊
  4. 水柱
  5. 軍艦島
  6. 海神
  7. 白魔
  8. ネット
  9. 自爆
  10. 大潜艦
  11. 潜入
  12. 大決戦

脚注[編集]

  1. a b c d 米沢嘉博 『藤子不二雄論』 河出書房新社、2014年。ISBN 978-4-309-41282-5