トナカイ
トナカイとは、偶蹄目シカ科の哺乳類である。
概要[編集]
体長は2mで、体高80~1.5m、尾長20㎝、体重80~310㎏。
普通の雌鹿は、角を持たないが、雌トナカイの一部は角を持っている。主に、雄の角が繫殖競争に使われるのに対して、雌の角は餌の奪い合いに使われる。
トナカイゴケを主食にし、トナカイゴケのもつ毒物と難消化物質を共生細菌を利用した前胃発酵で消化している。 夏季は草も食べる。
蹄は、大きくて丸い。夏毛は褐色で、冬毛は白い。
鼻は赤くなく、茶色い。
トナカイは一種でトナカイ属を構成する特徴的な生物である。トナカイ属がシカ科から分岐したのはチバニアンの頃である。
冬になると目が青くなり、紫外線を反射する雪や、紫外線を吸収するトナカイゴケを見やすくなる。 (これは、タペタムが変化することにより、紫外線を見られる機構になるためである。 そのため、トナカイ紫外線を見られる数少ない哺乳類であり、またタペタムが季節変化するのも珍しい特徴である)
人との関係[編集]
唯一の家畜化された鹿であり、DNAの解析から2,000~3,000年前頃に家畜化されたと考えられている。 皮は衣服・テント・靴に、肉は食用になる。シベリアのエヴェンキ族はトナカイ乳を利用する。 サモエド系民族のネネツ人らもトナカイを家畜にしていて、サモエド犬を用いて管理する。 また、サーミ人もトナカイを家畜にしている。 最終氷期の4.0~1.2万年前の時代からは大量のトナカイの痕跡が発見され、ヒトのトナカイへの依存度が高かったとされていることから、 考古学的にはトナカイ時代とも呼ばる。
名称[編集]
「トナカイ」という名は、 アイヌ語の「
ユーラシア大陸の個体は「レインディア」、北米大陸の個体は「カリブー」とも呼ばれる。
クリスマス[編集]
クリスマスの伝承では、サンタクロースが8匹のトナカイを連れ、夜空をそりを引き、クリスマスイブにサンタクロースが良い子にプレゼントを届けるのを手伝うとされる。8匹のトナカイには名前がついている。また、トナカイの雄は冬になると角が抜けるので、そりのトナカイは雌だとされる。