タイガー博士
『タイガー博士』(タイガーはかせ)は、手塚治虫の漫画作品。
『漫画と読物』(新生閣)にて『タイガー博士の珍旅行』のタイトルで1950年4月号から同年12月号に連載された。
1947年に出版された『新寶島』によって単行本デビューした手塚治虫にとって最初期の雑誌連載漫画である。『漫画少年』1950年11月号では『ジャングル大帝』の雑誌連載も開始されている。『ジャングル大帝』はテレビアニメ化もされ認知度も高いが、本作はあまり知られていない。
あらすじ[編集]
タイトルロールのタイガー博士こと泰賀博士と、タイガー博士が監督を務める日本の少年野球チーム「タイガース」のメンバーたちが、「スター国」で試合をすべく、出発。途中の様々な国で、騒動に巻き込まれたり、騒動を起こしたり。
「ペタコン王国」ではファビオラ大臣とレベッカ夫人とが王子の教育方針を巡って対立していた。伸び伸びと遊ばせるべきだという大臣。勉強だけさせるべきだという夫人。大臣はタイガースの面々に、王子に野球を教えて欲しい頼もうとするが、夫人によって妨害される。王に即位した王子は、夫人を嫌って追放したが、夫人は腹いせにタイガース一行を変な筒に閉じ込めてアラビアっぽい「魔法国」に飛ばしてしまった。
「魔法国」では、魔法博士が魔法を使い、国王に代って実権を握っていた。タイガース一行が謁見した国王は、野球を気に入ったが、魔法博士は野球のボールを捕れないことで恥をかかされたと、魔法チームでタイガースに野球試合を挑む。魔法チームは魔法によってタイガースをほんろうするが、タイガー博士が魔法ではなくトリックを用いたインチキだと見破ったことで逆転勝ちする。国王は魔法博士を追放し、タイガース一行はラクダに乗って砂漠の旅へ。しかし、魔法博士がラクダに毒を盛っていたので、砂漠の途中でラクダは倒れてしまった。
タイガース一行は、巨大な蟻塚に逃げ込む。蟻塚では、巨大な働きアリが機械のように働いていた。立派な国を作ったアリたちであったが、心の温かさが無いことを気に病んでいたアリたちは、タイガース一行にほのぼのとした愛が持てるよう、タイガース一行に指導してもらう。アリの生活ぶりをチェックし、食糧をあっちからこっちに移動させるだけの単純労働に従事しているアリには、そんなことはやめてもっと楽しい仕事をするようにと改善を要求する一行。指導のおかげで、アリたちの仕事は効率化し、アリたちは朗らかになった。しかしながら、自由を得たアリたちは次第に怠けるようになり、食糧も無くなってアリ社会は立ち行かなくなり、ついにはアリ社会で暴動が発生。タイガース一行は逃げ延びて、スター国の飛行機に救出される。その飛行機にはレベッカ夫人も乗っていた。レベッカ夫人は「泣きも笑いもしない女」としてスター国で研究されるとのことだった。
タイガース一行は、ようやく「スター国」に到着。スター国は科学党が政権を握っており、高度な機械文明を築いていた。機械文明を否定する野党の自然党は、レベッカ夫人に近付き、タイガースとスター国の少年野球チーム「オットセーズ」との試合を妨害するよう仕向けた。そして、試合の最中に照明が消えてしまう。自然党の党首は「機械文明に頼りっぱなしで良いのか」と演説を行い、政権交代することになった。
自然党は、これまで頼ってきていた機械を次々に破壊し、捨てていった。その結果、スター国は非常に不便で不幸な国になっていった。自然党の党首は馬車の暴走によって池に落ち、風邪をひいてしまう。病室で科学党の党首に遭遇した自然党の党首が、これからはお互い協力して行こうと和解した。
外部リンク[編集]
- タイガー博士] - 手塚治虫公式サイト