ジャイロモノレール

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ジャイロモノレールは、ジャイロ効果により安定して二輪走行をする車両である。

歴史[編集]

イギリスルイス・ブレナンにより開発された。その後、日本でも報道され、鉄道の歴史を変えた大発明と評された。しかし、全ての車両にジャイロが必要である、エネルギーやコストの無駄が大きい、代わりになる技術が開発されたなどの理由で実際の鉄道で使われることはなかった。[1]

現在は、個人が趣味で模型を製作する程度にしか使われていない。[2]


原理[編集]

ジャイロを積んでいるとロール軸の回転を他の2軸に変換できる。この2軸はレールによって安定を確保できているため、倒れない。

なお、「自転車が倒れないのはジャイロ効果のおかげである」というのは半分本当だが半分嘘である。

ジャイロのホイールや回転の条件を森博嗣氏(以下、森氏)が導き出しているので以下に記す。

M(rω)2>20Wh

(Mはホイールの質量(kg)、rはホイールの半径(m)、ωは回転速度(rad/sec)、Wは車両の重量(N)、hは車両の重心高さ(m)である。また、この式は大まかな目安である。)

ツインジャイロ[編集]

ジャイロが1つ(シングルジャイロ)では、一方向のカーブしか曲がれない。両方のカーブを曲がりたいならジャイロを2つ搭載してお互いに逆回転させるツインジャイロが必要である。

バランシング機構[編集]

ジャイロをモーターで回転させるだけでは、いずれ倒れてしまう。倒れないようにするためには、ジャイロに外から力を加えるバランシング機構を用いる。なお、このときは、ジャイロの傾きを大きくするように力を加える。誤解されがちだが、逆向きに力を加えるとすぐに倒れる。

1.ポテンシャル

垂直ジャイロであれば、少しでもジンバルが傾けばひっくり返ってしまうように、支点よりも重心が上にある不安定なバランスに設定しておけばよい。しかし、森氏はこの方法は上手くいかなかったと言っている。

2.軸摩擦

ジャイロが傾いたときに軸がシャーシと接触するようにすれば、摩擦により力が加わる。ただし、この方法も森氏は上手くいかなかったと話している。

3.アクチュエータ

ジャイロにモーターをつなげて力を加える。森氏もこの方式を使用している。ただし、モーターがOFFの時はジャイロの動きを邪魔しないようにしなければならない。

注釈[編集]

  1. 計画・着工段階まで進んだ計画はあった。
  2. ジャイロモノレールについては、森博嗣氏が詳しい情報を公開している。ジャイロモノレール研究所