シャッター通り
概要[編集]
シャッター通りとは、商店街にある多くの店舗が閉店し、シャッターが閉まったままになっている状態の商店街を指す俗称。主な特徴は次のとおり。
- 多くの店が廃業・閉店している
- 営業している店舗が少ない
- 人通りが減少している
- 空き店舗が目立つ
- 地域のにぎわいが失われている
シャッター通りになる原因[編集]
- 人口減少や高齢化で地域の利用者が減る
- 郊外の大型ショッピングセンターやロードサイド店との競争
- インターネット通販の普及
- 後継者不足により店主が引退しても店を継ぐ人がいない
- 建物の老朽化や再開発の遅れ
問題点[編集]
シャッター通りになると、
- 地域経済が衰退する
- 防犯面で不安が増す
- 街の魅力や資産価値が低下する
- 住民の交流の場が減る
といった影響が生じることがあります。
シャッター通りの再生方法[編集]
シャッター通りになってしまった地方都市の駅前や中心街は、道路が狭い、広い駐車場がない、商店の業種が古い、少子化で若い人がいない、などの構造的な問題を抱えて、いくら補助金を出しても再生困難に見える。むしろ、多くの研究者や実務家は「商店街を昔の姿に戻す」という発想そのものが限界に来ていると考えている。 問題は商店街そのものではなく、「なぜ人がそこへ行く必要があるのか」が失われたことである。
地方都市では、かつて駅前が栄えた理由は
- 鉄道が唯一の交通手段だった
- 百貨店や専門店が駅前にしかなかった
- 市役所や銀行なども集中していた
- 若い世代が多かった
だったが、現在は
- 自家用車が中心
- 郊外大型店やECが便利
- 人口減少・高齢化
- 行政機能も分散
となり、駅前に集まる理由そのものが消えている。つまり「店を増やす」ことではなく、「目的地を作る」ことが重要になりる。
商業地ではなく「生活拠点」に変える[編集]
成功している例では、駅前を買い物の場所ではなく、
- 市役所
- 図書館
- 子育て支援
- 病院
- コワーキング
- 学生の自習スペース
- マンション
などを集めている。買い物はその「ついで」に成立しする。 これは「コンパクトシティ」と呼ばれる考え方。
「空き店舗」を前提にする[編集]
全てのシャッターを開けようとするのは現実的ではありません。例えば
- 100店舗中40店舗だけ使う
- 残りは解体
- 小さな公園や広場にする
- 駐車場にする
という方が、結果的には魅力が上がる。 ヨーロッパでも縮小を前提とした都市計画は珍しくない。
駐車場不足を逆手に取る[編集]
実は地方では、「店の前に駐車場を作る」より「巨大な共同駐車場を一つ作る」方が便利。そこから歩いて5分圏内に店を集約する。郊外SCはまさにこの方式。
観光地化を狙わない[編集]
多くの自治体が
- 食べ歩き
- レトロ商店街
- 昭和風
を目指しますが、多くは一時的。観光客だけでは毎日の売上を支えられない。 結局は地元住民が毎週使う場所になる必要がある。
「住む人」を増やす[編集]
駅前に
- 分譲マンション
- 高齢者住宅
- 学生寮
- 社宅
を建てる方が、商店誘致より効果が大きい場合がある。 300世帯増えれば、毎日買い物する人が生まれます。 商店街は人口に依存するため、「店」より「住民」が重要。
商店街ではなく「オフィス街」にする[編集]
リモートワークの普及で、地方でも
- サテライトオフィス
- IT企業
- スタートアップ
- シェアオフィス
を誘致する例がある。昼間人口が増えるだけで飲食店は成立しやすくなる。 発想⑦ 「撤退」を都市計画に組み込む。 これが最も議論を呼びますが、人口が半減する都市では合理的な選択。
- 空き店舗を買い取る
- 建物を除却する
- 道路を広げる
- 公園にする
- 緑地化する
つまり、「再生」ではなく「縮小しながら暮らしやすくする」という考え方。
補助金が効きにくい理由[編集]
多くの補助金は、
- 店を改装する
- 新規出店する
- 商店街が復活する
という前提で設計されている。しかし実際には、
- 人口減少
- 消費の郊外化
- ECの普及
- 自動車社会
という構造要因が需要そのものを減らしているため、供給(店舗)だけ増やしても持続しない。
今後の方向性[編集]
都市計画の分野では、「駅前=商業の中心」という固定観念から離れ、「駅前=都市の生活拠点」と再定義する考え方が広がっている。商業だけに頼るのではなく、住宅、医療、教育、行政、文化、仕事などの機能を集約し、人が日常的に訪れる理由を増やすことが重視されている。 その意味では、「商店街を復活させる」のではなく、「人が暮らし、働き、学ぶ場所として街を再編集する」ことが、これからの地方都市ではより現実的な解決策だと言える。これは派手な再開発ではないが、人口減少社会では持続可能性の高いアプローチと考えられている。