サイン・ランゲージ
サイン・ランゲージとは、口話言語によらない、いわゆる身体言語のひとつ。「手話」とも訳されるが、あまり適切な訳語ではない。 基本的な語彙を身につけていると、サイン・ランゲージを併用するとだいたい通じてしまう。
概要[編集]
原住アメリカ人(古くは「アメリカ・インディアン」)は、それぞれの部族ごとの文化を持っていたため、共通語としてサイン・ランゲージが用いられていた。このようなものを「ネイティブ・サイン・ランゲージ」といい、日本にも「日本式手話」などがある。
いわゆる「OKサイン」は「金」だったり「太陽」だったりする。地域によっては「心が平らかである」というので肋骨の下あたりで掌を下に向けて円を描くこともある。反対に「NG」は「捨てる」と「顔を背ける」の組合せだったりもする。
なんにせよ基礎語彙についてはおおむね通じる。「笑う」「飲む」「食べる」「雨」など、三十分も話しているとフツーに通じるようになる。
イタリアでは手話が日常会話の一部と化している地方もあり、第二次世界大戦中のジョークで、奪還した捕虜に「おまえは敵に情報を漏らしてはいないだろうな?」「もちろんです。なにしろ両手を縛られていたものですから。」というのがある。
また、映画『ジョーズ』のロケ地となったマーサズ・ヴィンヤード島では、これはアメリカにやってきたイギリスの初期開拓者に聾者がおり、しかも風が強くて声が通りにくいため、サイン・ランゲージが共通語となっていたという。
人間生活との関わり・利用[編集]
ふつうの日本人も、知らずにサイン・ランゲージを使っている。「お辞儀」もそのひとつであるが、韓国と日本ではお辞儀も異なり、臍を隠すようにお辞儀をするのが韓国式である。
米国のサン・ディエゴのオールドタウンで、「インディアンのおばちゃんとサイン・ランゲージで話しこんだ」という話もある。そのおばちゃんは露店で「ハチドリの給餌器」を売っていたのだが、そんなもん日本人に分かるわけがない。だけどそれなりにインディアンの手話はそれなりに知っていたので、ちゃんと通じたそうである。で、「あんた、どっから来たんだ?」と訊かれて「陽の昇るほう」と答えたけれど、よく考えてみたら日本はアメリカ西海岸から見ると西側だった orz と後悔したという。
関連項目[編集]
脚注[編集]
参考文献[編集]
- ウィリアム・トムキンズ/渡辺義彦『インディアンは手で話す』