ゴカール

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ゴカールとは、書体の一つで、写研の書体の一つ。書体の分類は、デザイン書体+POP体の一つ。株式会社写研の社内デザイナーの今田欣一が開発してデザインし、写研として発表し、1985年に発売されたデザイン書体。

1985年発売とは、1985年に完成、1985年に試作済のことである。

ゴナ、ナールと並び、古くから使われている書体で、相対的な古さを感じる書体である。ゴカールが、相対的に古い書体の理由と原因は、写研の時代から来ていることが関係してきたからである。

ゴカールの語源は、ゴカールと同社のゴシック体「ゴナ」と、文字の端などの形状や跳ねに見られる「カール=曲線的で、巻くような丸みのある形状」の組み合わせに由来する。「ゴナ」+「カール」から来ている。ゴシックをベースに、線の端などを丸くカールしたデザインに由来する。ゴカールは、もともと、ひらがな・カタカナを中心にデザインされた書体で、漢字や数字や英字は「ゴナ」で、ゴカールと同じ書体には含まれず、ゴナとの組み合わせ・混植から作られた。ゴカールはもともと、非常に太く視認性の高いゴシック体「ゴナ」と混植して使うための「飾りかな」として生まれた。ただし、これは必ずそうなるというわけではない。

1997年には、写研の電算システムにより、漢字・数字・英字もゴカール化し、総合書体版ゴカールとして新しく発売された。ゴカールの電算専用ともいう。電算写植用ゴカールともいう。これまで仮名専用だったゴカールに、漢字と欧文(英字・数字)を追加したバージョンである。これにより、ゴカールのスタイルで漢字や英数字も組めるようになった。

総合書体版ゴカールを開発したのは、オリジナルと同様の今田欣一が作った。総合書体は、漢字、数字、英字を含んだ全ての?をいう。

ゴカールで、かなのみのタイプは、「ゴカール (かな)」という。

ゴカールは、線の太さは縦横幅ともに均一で、ゴシック的な安定感がありつつ、ラインは柔らかく、曲線的で、手書き風で、跳ねや揺れがあり、踊るような動きがある、POP寄りのかな書体である。画線の処理は、「付ける・離す」「はねる・はねない」といった処理が崩し気味で、骨格が微妙に歪み、躍動感のあるバランスにデザインされている。

ゴカールの設計構造が持つイメージ・表情は、かわいさ、美しさ、華やかさを持ち、派手さが豊かで、感情が豊かで、動的な魅力と情感的な性質を持っている。どこか個性もあり、各1文字1文字の個性が強く、それぞれのかなの字形に独自の動きを持っている。かわいい女の子の筆跡を意識したかな書体である。

ゴカールは、かな文字の読み取りがちょっとわかりにくく、可読性が微妙に劣っている。

ゴカールの書体の太さ(ウェイト)は、かなのみのタイプ「ゴカール (かな)」は、M、D、DB、B、E、Hの6段階ある。ゴカールの太さ順(細い→太い)は、M→D→DB→B→E→Hとなる。「総合書体版ゴカール」の書体の太さは、E、Hの2段階のみである。

ゴカールの文字の太さで、お勧めなのは、「DB」~「E」である。

ゴカールの太さを、厳密な太さに換算すると、「ゴカールM=中細」「ゴカールD=中くらい、標準」「ゴカールDB=中太」「ゴカールB=太」「ゴカールE=特太」「ゴカールH=極太」となる。標準の太さに相当するものは、ゴカールの場合は、ゴカールDに当たる。ゴカールMでは、厳密な太さでいうと、標準の太さよりやや細く、「中細」に相当する。

ゴカールDBは、近くや遠くからでも、視認性が力強くしっかり目立ち、「強さ」と「読みやすさ」のバランスが最も調和し、黒地に白文字でも、コントラストがはっきりしており、サイン表示、文章、本文、見出し、案内文、広告やテレビのテロップ、雑誌、ポスターのメインタイトルといった、全ての用途共通をカバーでき、実用性が一番高く、使いやすい用途に向いている。

ゴカールの太さにおける豆知識において、重要な注意点がある。ゴカールの書体における太さの記号で、「ゴカールD」と「ゴカールDB」は別物であり、「ゴカールD」は「ゴカールDB」より1段階細い。「ゴカールD」の「D」は、定義的に、命名は、「DB(デミボールド)」から「B(ボールド)」を外したもので、MとDBの間に、新たに設けた段階の太さを示すための経緯であり、単なる「デミ」の略で、「デミ」単独では「半分、中間」「標準的なデミ」という意味で、つまり、位置付けは、太さの「デミ・半分」は、「標準寄りの太さ」「半分のボールド=セミボールド(SB)」という意味で、中と中太の中間で、中(Medium)に近い太さで、ゴカールDは、ゴカールSBのことである。理由は、「DB」は、「デミボールド」の略で、中太のことで、DとBの中間の太さで、「デミボールド(DB)」は昔から定着していた太さの名称であり、DBでデミボールドの略が昔から使われており、ゴカールDBの時点でデミボールドを意味している。DBがデミボールド、Bがボールドなのに、単にD単独だと、一体何の略と混乱・困惑が生じたエピソードが、当時の制作秘話として残されていた。

書体の太さの記号で、こうした「D」のような単体記号が生まれたのである。

総合書体版ゴカールの設計は、ゴナに比べて、漢字の内部の線の太さが外部の線よりやや細く、隙間があり、太さがHまで、どの太さにおいても文字が潰れない程度で読みやすさの処理を最優先している。Hまでの太いウエイトでも画線の隙間が広めにとられて錯視調整されており、文字を小さくしても、ギリギリのラインでなるべく潰れにくい程度で、判読できるように作られている。

画数の多い漢字でも、なるべくつぶれにくい程度の処理になっている。

写研の他の書体との違い[編集]

「ゴカール (かな)」の書体の太さを、ゴナと同じ太さの値に換算すると、「ゴカールM=ゴナM」「ゴカールD=ゴナD」「ゴカールDB=ゴナDB」「ゴカールB=ゴナB」「ゴカールE=ゴナE」「ゴカールH=ゴナH」と同じ太さになる。

もし、ゴカールがMicrosoft Wordのフォントに付いた場合[編集]

ゴカールを、Microsoft Wordの書式設定に換算すると、文字の太さ設定「Bボタン:オフ⇔オン」切り替えると太さが変わる場合、太さ段階の差は1段階異なり、フォントファミリー内の設定では、ゴカールの種類の表記法と実際の太さは、「ゴカール かな」の場合、「ゴカールD(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールDB」「ゴカールDB(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールB」「ゴカールB(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールE」の3段階の種類となり、「総合書体版ゴカール」は、「総合書体版ゴカール E(Bオフ時)/Bオン時:総合書体版ゴカール H」の1段階の種類のみとなり、Bオン時の最大の太さは一律でEかHに固定される。総合書体版ゴカールEにはBボタンではEのまま切り替えられないものと、Hに切り替わるものの2種類ある。

Microsoft Wordのフォント名の表記法 Bオフ時の太さ Bオン時の太さ 太さの段階数の差・飛び幅 備考と評価
ゴカールD(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールDB ゴカールD ゴカールDB 1段階 D→DB
ゴカールDB(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールB ゴカールDB ゴカールB 1段階 条件「DB⇔B」に一致。DB→B。
ゴカールB(Bオフ時)/Bオン時:ゴカールE ゴカールB ゴカールE 1段階 条件「B⇔E」に一致。B→E。Bオン時の太さの最大値が一律でEに固定される。
総合書体版ゴカール E(Bオフ時)/Bオン時:ゴカール 総合書体化 H 総合書体版ゴカール E 総合書体版ゴカール H 1段階 E→H。Bオン時の太さの最大値が一律でHに固定される。

ゴカールの場合、Wordで、Bボタンをオンにしたときに到達できる太さには、上限がEかHと決まっている。

ゴカールの場合、Microsoft Wordで、書体の太さの計算の順番は、Bボタンをオンにしたときの太さから計算すると、上限でゴカールHになるように計算すべきである。

写研の書体が、2024年10月に、モリサワでデジタル(OpenType)フォント化されたものに影響を与えている。写研の書体が、モリサワにてデジタルフォント化で再現されて発売される前の2024年前半までは、パソコン環境において、Microsoft Wordのフォント、DTP、Windowsのコントロールパネルでは一切対応せず、フォントデータとして入れることが全くできなかった関係に影響を与えている。

WordのBボタンは、フォントファミリー内で特定の通常⇔太字の組み合わせしか切り替えられないことに影響を与えている。

Microsoft Wordのフォント・書体が、標準には無い書体「写研、モリサワ」の場合、もし、文字の太さ設定「Bボタン」を押しても、文字の太さはBボタンオフ時のまま変化無しに固定の場合、フォントの設定が「ゴカール」の場合は、最大の太さは一律でEに固定しなければならず、「ゴカールDB」「総合書体版ゴカール E」の2つのみとなる。従って、予め用意できる最大の太さをEまでに抑えるべきである。

ゴカールの書体を、Microsoft Wordの行間を作る上下のスペースに換算すると、「MS 明朝」と同じく、グリッド線1行分を1行に固定しなければならない。理由は、Microsoft Wordの書体で、「MS 明朝」は、文字サイズが14未満(13.5まで)なら、行間の上下のスペースが、グリッド線1行分が1行に収まるサイズになるからである。上下余白を「MS 明朝」相当にして、Wordの文字サイズが14未満1行に収まるようにすべきである。

ゴカールの全角文字は、各文字の左右の幅は、「MS 明朝」と同じく、全て同じ等幅でなければならない。

X(旧・Twitter)には、「ゴカールD/DB/B/E/H」の文字盤がスキャンされた実物写真があり、その中には「ひらがな・カタカナ」だけトリミングされた写真も用意されており、「ゴカール」のかなの書体のサンプルが、Xに登録・保存されている。黒地に白文字の文字盤写真が投稿されており、色反転すれば白地に黒文字になり、フォントとして扱える可能性はある。

用途[編集]

本文の内容がゴカールの本は、絵本「ぼくもいれて…太さ=ゴカールDB+ゴカールB+ゴカールH」「あがりめ さがりめ…太さ=ゴカールB」で活用。ロゴの書体がゴカールは、「かんてい局」で活用。

テレビ放送におけるテロップでは、番組「相葉ヒロミのお困りですカー?」で使用されていることが確認。

外部リンク[編集]