クロザピン

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クロザリルから転送)
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クロザピンとは、治療抵抗性統合失調症に対して使われる非定型抗精神病薬である。[1]2009年6月より、クロザリルという名称でノバルティスファーマから販売されている。

概要[編集]

治療抵抗性に効果がある反面、副作用が他の抗精神病薬に比べて起きやすいため、本製品は、統合失調症の反応性不良あるいは耐容性不良の基準を満たす「治療抵抗性」の症状に限り使用が認められている薬である。[1]

効果[編集]

統合失調症の陽性症状に効果があり、自殺リスクが低下する。

副作用[編集]

副作用が起きやすい傾向にあり、次の副作用が5%以上に見られる。[1]
白血球増加(33.8%)、好酸球増加(13.0%)、口渇、体重増加(18.2%)、体重減少、高トリグリセリド血症(14.3%)、傾眠(63.6%)、めまい(20.8%)、頭痛(10.4%)、振戦(19.5%)、アカシジア、構語障害、遅発性ジスキネジア、頻脈(26.0%)、心電図変化、血圧低下、流涎過多(46.8%)、便秘(33.8%)、悪心(24.7%)、嘔吐(23.4%)、消化不良、肝機能検査値上昇(ALT増加(33.8%)、AST増加(15.6%)、γ-GTP増加(15.6%)等)、尿失禁(13.0%)、疲労・けん怠感(16.9%)、発熱(16.9%)、発汗・体温調節障害、CK増加(10.4%)、ALP増加(14.3%)、LDH増加、プロラクチン増加(13.0%)、TSH低下(10.4%)
次の重大な副作用が5%以上に見られる。[1]
腸閉塞(5.2%)、起立性低血圧(15.6%)、高血糖(9.1%)、好中球減少症(7.8%)、心嚢液貯留(5.2%)
次の重大な副作用が1%以上5%未満に見られる。[1]
無顆粒球症(2.6%)、白血球減少症(2.6%)、心膜炎(1.3%)、悪性症候群(1.3%)、てんかん発作(1.3%)、痙攣(2.6%)、ミオクローヌス発作(1.3%)

本医薬品の服用の原則[編集]

本医薬品は原則として投与開始後18週間は入院管理下に置かれる。[1]血液検査などを行い、モニタリングの確認をする必要性がある。[1]

脚注[編集]

注釈[編集]

出典[編集]

  1. a b c d e f g クロザリル”. KEGG.

医薬品情報と添付文書情報へのリンク[編集]