カフェイン
カフェイン(caffeine)とは、コーヒーや茶などの飲み物に含まれている成分である。純結晶では白い粉である。
概要[編集]
アルカロイドの一種であり、人間が摂取すると中枢神経を刺激して覚醒効果や集中力の向上などがみられる物質である。コーヒーや茶、チョコレートにも含まれており、カフェイン含有率の高いエナジードリンクや眠気覚まし[1]などの高カフェイン飲料も市販されている。日本では江戸時代から茶による覚醒効果があったことが知られており、当時は茶を指して目覚まし草と呼んでいた時期もあったらしい[2]。
純度の高いカフェインは無水カフェインとして市販の鎮痛剤や総合感冒薬(風邪薬)に含まれることも多い。これは抗ヒスタミンによる眠気を抑えるためであったり、血管収縮作用で血管拡張に伴う頭痛の鎮痛を目的に含まれるものである。そのほか、眠気覚ましとしてカフェインの錠剤[3]も市販されている。
適切な量のカフェインであれば眠気防止(覚醒作用)や疲労感の軽減などが期待できるが、利尿作用や不眠の副作用の存在もある。また、カフェインに対する拮抗薬や解毒薬は存在しないため、カフェインの排出や代謝を待つしかない。そのため非常に大量のカフェインを短時間で摂取した場合、代謝されるまでの間に対症療法を行うことがあるほか、重篤な場合は透析などが行われることもある[4]。また、短時間で大量のカフェインを摂取した結果死亡した例[5]もある。翼を授けるエナジードリンクもあるが、そっちの翼を授けられても困るため、ほどほどに嗜むべきである。
短時間に大量に摂取する以外にも、日常的にカフェインを摂取することでカフェインに対する耐性が付くほか、体内のカフェイン濃度が低下することで頭痛などの離脱症状を招くことがある。また、カフェインには依存性があるとみられており、カフェインについて書かれた「カフェイン大全」によれば世界で最もポピュラーなドラッグとまで言われている。
近年ではカフェインを含有する食品からカフェインを取り除いた食品が「デカフェ」として重宝されている。
脚注[編集]
- ↑ 眠眠打破など
- ↑ https://newtitle.tokyo/tea_tips/caffeine/ 仕事中の眠気覚ましにも効果を発揮!お茶の三大成分「カフェイン」の秘密
- ↑ エスタロンモカなど
- ↑ https://www.jstage.jst.go.jp/article/jaamkanto/43/4/43_192/_pdf/-char/ja 血液透析療法で救命し得た致死的急性カフェイン中毒の1例
- ↑ https://www.sankei.com/article/20151222-MSKUVOJNCVMH5J74CQL6N6B5AY/ 国内初、カフェイン中毒死 エナジードリンク日常的に大量摂取か