エヴィリオスシリーズ
エヴィリオスシリーズ (Evillious series)とは、ボーカロイドプロデューサー、Mothy氏によって投稿されたボカロ曲群のことである。
全体を通して紀元前から千年の物語として描かれており、オリジナルキャラクターが数多く存在する。主軸は七つの大罪を描いた悪ノ大罪シリーズであるが、その前日譚を書いたものや原罪物語等、曲の種類は多岐にわたる。
一貫してVOCAROIDが使用されており、本作で使用されている(ボカロ曲があがっているVOCAROID)は鏡音リン、鏡音レン、巡音ルカ、KAITO、MEIKO、初音ミク、がくっぽいど(神威がくぽ)、Megpoid(GUMI)、などである。
ここでは大まかな時系列と登場人物を記載する。ただし、「Reach for the sters~待ち続けた手紙~」等、作者によって正史ではないとされているものは除外することとする。
以下、楽曲 / 小説 の大きなネタバレを含む記載がある為閲覧にはご注意ください。
世界観[編集]
エヴィリオスシリーズでは一貫してエヴィリオス歴(エヴィリオス カレンダー、以下E.C.)が使用されている。ただし第一次「Ma」計画等、紀元前に位置する楽曲も存在する。
エヴィリオスシリーズには3つ(最終的には4つになるが)の世界が存在する。
一つ目はファーストピリオドで、長く神々の楽園であったとされる。ファーストピリオドにて仮想世界として作られたのがセカンドピリオドである。
しかし、なんらかによってセカンドピリオドは千年ほどで滅び、セカンドピリオドの民たちが黒き海を渡ってきたとされるのがサードピリオドである。
わずかな楽曲を除いてエヴィリオスシリーズの舞台はここサードピリオドである。
時系列/楽曲一覧[編集]
(ある程度時系列順に沿うが、作者によって細かな年代分けされていないものはおそらく関係しているであろう時代に記載する。)
セカンドピリオド[編集]
バリーゾールの子供は一人っ子[編集]
数少ないセカンドピリオドの曲のひとつ。歌唱は鏡音リン、レン。サードピリオドにて人を作った神の一つとも言われる双竜レヴィアビヒモのセカンドピリオド時代のことを描いている曲である。
この曲にはレヴィア=バリーゾールとビヒモ=バリーゾールが登場するが、実際はレヴィアはビヒモの並行世界での自分である。ビヒモはファーストピリオドの人間で、ファーストピリオドにて作られた「仮想世界」でアバターとして作った、ビヒモの「理想の自分」がレヴィアである。
その後ファーストピリオドになんらかが起こり滅びの危機に陥った際、ファーストピリオドの住人たちは自分たちのセカンドピリオドのアバターを使用することになった。その過程でセカンドピリオドのアバターであるはずのレヴィアがファーストピリオドに現れるといういわゆる奇跡が起こり、ビヒモはレヴィアとは別の「実際の自分」を模したアバターをセカンドピリオドに送り込むも、ファーストピリオドは滅んでしまう。
そのためビヒモは仮想世界であるセカンドピリオドの住人たちを現実世界であるファーストピリオドに召喚して、ファーストピリオドの再生を託すこととなった。このアバターたちが神、悪魔、精霊等になって創った世界がサードピリオドである。
その後もアバターのビヒモはサードピリオドにてアレンの転生の手伝いなどもしている。
つまりこの楽曲は、仮想世界にいるレヴィアが現実世界にいるビヒモを殺そうとする楽曲なのである。
サードピリオド[編集]
Queen of the glass[編集]
「Ma」計画の元となるようなことが示唆されている楽曲である。歌唱は初音ミク。
登場人物自体はアリス=メリーゴーランド(別名:マリア=ムーンリットでアダム=ムーンリットの母親)のみなのだが、歌詞にある「父」と「母」は「我々の憑代(よりしろ)を創れ」とアリスに言っている事から、おそらくアリスの母親はサードピリオドの創神レヴィア/ビヒモである。
アリス=メリーゴーランドは経歴こそ定かではないもののサードピリオドにあるレヴィアンタ魔道王国の女王となっている。女王である際にレヴィアビヒモのお告げを「預言」して公表したことが「Ma」計画の発端となった。
「Ma」計画[編集]
歌唱は初音ミク、KAITO、氷山キヨテル。「メムアレフ計画」。上のQueen of the glassのアリスの預言によってレヴィアビヒモの器となる「神の双子」を作ろうとする計画である。双子が誕生せず、レヴィアビヒモの器とならなかった場合、レヴィアビヒモによって滅ぼされるとされた。ただし双子を誕生させた母親はレヴィアンタ魔道王国の女王になれた。
第一次「Ma」計画はアダム=ムーンリットによって計画され、その「母体」とされたのがイヴ=ズヴェスダである。イヴは当時最強と言われた魔法使いであり、アダムによって洗脳薬で恋人とさせられ妊娠するも死産し、第一次「Ma」計画は失敗に終わる。その後、アダムとイヴは「本物の恋人」となって逃走する。
第二次「Ma」計画はセト=トワイライトによって行われ、「紅の魔女」と呼ばれたメータ=ザルムホーファーが母体とされて行われた。メータは無事に双子を産み、当時のレヴィアンタ魔道王国の女王によって「エヴィリオス歴元年(E.C.000年)」が定められた。しかしその後すぐ、メータが自分の子供2人を連れて逃亡した為、またもや計画は失敗する。
魔女ザルムホーファーの逃亡[編集]
MEIKO歌唱。上記の第二次「Ma」計画の母体となったメータ=ザルムホーファーが若き頃から、実験室にて双子を連れ去りエルドの森まで逃走したことが描かれている楽曲である。
メータは双子の未来を「自分の人生にはなかったひとかけらでもの愛をあげたい」と思って逃走した。しかしその後、ほんの少し目を離したすきに双子は何者かにさらわれてしまう。
moonlit bear[編集]
001年。歌唱は初音ミク、KAITO。本物の恋人となったアダムとイヴのその後が描かれている。子供を死産して失ったイヴが、熊(=メータ)から果実(=メータの双子)を奪ってくる、という内容になっている。
アダムは「僕たちの子供はもういないんだよ」と言っている通り自分たちの子供がすでにいないことをわかっているが、イヴ自身は子供を失った悲しみから本能では分かりつつもさらってしまったのであろう。
後世ではこれがサードピリオド最初の罪であり原罪とされる。イヴの名は原罪者イヴ=ムーンリットとして知られていくことになる。
「Ma」サバイバル[編集]
013年。歌唱は巡音ルカ、猫村いろは、Miki、lilyである。第七次「Ma」計画。レヴィアンタ魔道王国の女王の座を争って四人の女性が争う楽曲となっている。登場人物はエルルカ=クロックワーカー、イリーナ=クロックワーカー、リィ=リー、ミルキー=エイツ四人である。
最終的にイリーナが「他の三人がいなくなれば____お前が『Ma』だ__」と科学者に囁かれ、終戦を申し入れて信じた義姉であるエルルカを裏切り、殺して勝利した。
置き去り月夜抄[編集]
014年。おきざりつきよしょう、と読む。歌唱は鏡音リン、レン。アダムとイヴに養子とされ(=誘拐され)育てられたものの、飢餓と疫病が蔓延した為アダムとイヴによって森の中に置き去りにされてしまった双子を歌った曲である。
グリム童話のヘンゼルとグレーテルが題材になっており、主人公たちの名前もそのままヘンゼルとグレーテルである。
「ガラスの小瓶」を頼りにしてヘンゼルとグレーテルはイヴとアダムの家へ辿り着き、イヴを魔女、アダムを子分と名付けて殺した後、イヴの「原罪」は双子によってばら撒かれ——。
クロノ・ストーリー[編集]
015年。歌唱は巡音ルカ、鏡音リン、レン。
ぜんまい仕掛けの子守唄5。「七つの大罪」が神の双子によってばら撒かれるストーリーとなっている。「色欲」は花に、「悪食」は種に、「傲慢」は石に、「怠惰」は風に、「嫉妬」は泉に、「強欲」は土に、「憤怒」は森に——。
ヴェノマニア公の狂気[編集]
136年。歌唱は神威がくぽ。
「色欲の悪魔」と契約したサテリアジス=ヴェノマニアのストーリーが描かれている楽曲であり、一人目の「大罪契約者」である。
ベルゼニア国アスモディン地方で、女性が失踪する事件が度々発生。最初は庶民の女性のみが失踪していたものの、やがて貴族、王族の女性までもが失踪する大きな事件となった。
愛する恋人を失ったカーチェスが女装をしてヴェノマニア公に近づき、暗殺されたことで事件は解決したことになっている。
実はサテリアジス=ヴェノマニアは別人であり、本名はケルビム=ヴェノマニアである。(サテリアジスとケルビムは異母兄弟である。)ケルビムを色欲の悪魔と契約させたアイアールと共に、目撃者から記憶を失わせる儀式を行った際に失敗して自身の記憶を失っている。
グラスレッドの肖像[編集]
138年。歌唱はGUMI。
ヴェノマニア公爵家と繋がりが強かったグラスレッド公爵家の一人娘であるグミナ=グラスレッドを描いた曲である。グミナは絵を描くことが得意なため、ヴェノマニアのハーレムから解放された後はケルビムの絵を描いていた。
グミナは元々本物のサテリアジスの婚約者だったが、両親に逆らおうとして、サテリアジスとの婚約を破棄しようとしていた。
ヴェノマニア事件終結後はエルフェゴートに渡ったとされる。
プラトーの花[編集]
147年〜。歌唱は初音ミク。
ヴェノマニア公の狂気のPVにて登場している農民ミクリア=グリオニオのその後を描いている作品である。ミクリアは自分の過去を知らない(娼婦であったことを知らない)高原に訪れ、やがてそこに住むようになるも、その高原で誰も彼女の過去を知る者はおらず、「僕」だけが知っている——。という、謎に包まれた楽曲になっている。
悪食娘コンチータ[編集]
325年。歌唱はMEIKO。
ベルゼニア帝国コンチータ領七代目領主であり「悪食の悪魔」と契約したバニカ=コンチータを描いている作品である。
生まれてすぐの頃に両親などが悪食の悪魔の器であるワイングラスを宿した幻とも言われるタサン豚の「バエム」を食べてしまった事から、母親などがグーラ病を発症してしまい、狂ってしまった母親がバニカに無理やり食べさせられたり、逆にほとんど食べさせてもらえなかったりと自由な食事をすることができず、食に貪欲になってしまった。
14歳の頃にマーロン国の王子カルロスとの縁談が持ち込まれるも、会食の場でひたすら食べ物を貪り尽くしてしまったため、破談となった。
その後はメイドと召使アルテとポロによって持ち込まれたワイングラスの悪食の悪魔に呼びかけられ、食に対する好奇心から悪食の悪魔と契約を交わしたとされる。契約する前には100kgを超えていた体もスリムになったものの、人が普段食べるようなものではないものを食べるようになってしまっていた。
(例:「焼きネギと生ネギのサラダ、長ネギを添えて」、「召使特製ブリオッシュ」、「シェフが気まぐれサラダ」、「血のように赤いワイン、というか血」、「大人の都合により掲載できません」等)
その後、ついにはカニバリズムになってしまい、館はもぬけの殻になり、最後は自分自身を食べて死んでいった。
Drug Of Gold[編集]
3??年。歌唱はKAITO。
バニカとの縁談が破談となった相手カルロス=マーロンの一生を描いたストーリーとなっている。
カルロスは第三王子でありつつも持病を理由に縁談等から逃げ続けていたが、バニカとの縁談が破談になった後、少しでもバニカに近づけたら、という理由で王室のコックから料理を教わることとなった。
しばらくして、マーロンとライオネスの戦争に巻き込まれていたところを赤猫の魔術師・イリーナ=クロックワーカーもといAB-CIR(エイビー・シアー)に投獄されるも、投獄されている間にバニカ=コンチータが食べ過ぎによる内臓異常から復帰したことを偶然知る。その際に大きく反応した事からAB-CIRと交渉し、AB-CIRがかつて自分の誤解によって殺してしまったシェフ、ヨーゼフに成り代わることを提案された。
その後、ヴェノム・ソード(色欲の悪魔の器)によって顔をヨーゼフに似せ、コンチータ邸にて働くことになる。
ある日の夜に、ワインで酔い潰れたバニカによって夕食を断られ、さらに自分の正体を暴かれることとなった。13年ぶりの再会で恋人同士となったが…
しかしある事からカルロスは再びバニカから逃げようとしてしまう。コンチータ邸から脱出しようとするも、アルテとポロにあえなく連れ戻され、強がった彼が言った一言——「そろそろお暇をもらえませんか?」によってバニカを失望させることとなった。
その後カルロスは、秘伝の常備薬が数少なくなったことに気づき、バニカと自身のスープに“毒”を入れて二人共々逝こうとするも、大罪契約者であったバニカに毒は効かず、彼だけが死ぬこととなる。バニカが最後に言った言葉は——
「あなたはまた逃げたのよ、私を置いて」
トワイライトプランク[編集]
4??年。歌唱は鏡音リン、レン。
リリアンヌとアレクシルという王の双子の幼い頃を描いたストーリー。歌詞を見れば分かるように、悪魔が彼らに取り憑こうとしている様子が分かる。悪魔は「世界を全て飲み込んでも私のお腹は膨れない」と言っている通り悪食の悪魔である。
悪食の悪魔はその後にある小さな秘密を彼らに教えた。
悪ノ娘[編集]
499年。歌唱は鏡音リン。
エヴィリオスシリーズの最初の起点であり、第1作目。
舞台は栄華を極めた“悪逆非道の王国”ルシフェニアである。
ルシフェニア王国王女リリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュは、絢爛豪華なドレスや持ち物を持ち、顔のよく似た召使や愛馬ジョセフィーヌと共に暮らしていた若き女君主だった。一方で、お金が足りなくなれば、民衆から搾り取ったり、自分に逆らう者たちは容赦なく粛清するなど、暴政も行なっていた。
その後、許婚であったマーロン国の王子カイル=マーロンが緑の国の女に恋をし、リリアンヌの求婚を拒絶したため、リリアンヌは激怒し、「緑の国を滅ぼせ」という命令(緑狩り令)を行なった。
マーロンの一目惚れの相手は殺されたものの、緑狩り令や過去の暴政に、民衆のつもりつもった怒りはついに爆発することになり、E.C.500年に「ルシフェニア革命」が勃発する。
家臣たちは逃げ出し、一人残った王女は午後三時の教会の鐘がなる日に処刑されることとなった。
“王女と呼ばれたその人”が最後に告げた言葉は——
「あら、おやつの時間だわ」
(彼女はある赤猫の魔導師によって、「傲慢の悪魔」を宿らせられていたとされる。)
悪ノ召使[編集]
499年。歌唱は鏡音レン。
ルシフェニア王国王女に仕える召使、アレン=アヴァドニアを描いた作品であったのだが——。
彼はリリアンヌ=ルシフェン=ドートゥリシュの双子の弟であり、本名はアレクシル=ルシフェン=ドートゥリシュである。
リリアンヌは幼い頃に悪食の悪魔を宿らされ、エルルカによって祓われるも、その際に記憶を全て失ってしまった。つまり、彼女は自分に双子がいたとは知らなかったのである。
権力争いを避けるためリリアンヌは王女に、アレンは王女付きの召使となっていたわけである。
また、彼自身も緑の国の女に恋をしていたが、リリアンヌの「緑の髪の女は全て殺してしまえ」という命令に従っていた。
彼は最後、ルシフェニア革命で王女が殺されるとなった際、自分たちが双子であることをリリアンヌに告げ、その瓜二つな容姿を利用して入れ替わった。
つまり、処刑されたのはリリアンヌではなくアレンだったということである。
自身が死んだ後は創造神シックルによって「Black Box」に閉じ込められているが、シックルの許可が降りた際には何度か現世に姿を現している。
リグレットメッセージ[編集]
5??年。歌唱は鏡音リン。
アレンと入れ替わって王宮から逃げ出したリリアンヌのその後が描かれている。
彼女はかつて悪魔にその秘密を教わったアレンに教えてもらった「願いを描いた羊皮紙を小瓶に入れて、海に流せばいつの日か想いは実るでしょう」という小さな秘密を信じて、海に手紙を流した。
そう、彼女が書いた願いは——。
白ノ娘[編集]
4??年。歌唱は弱音ハク(初音ミク)。
悪ノ娘の別視点から見た物語である。
ネツマ人であったクラリスは、エルフェゴートに住んでいた。エルフェゴートは緑の髪を持つ者が多いため、髪が白いことを理由に、周りから少し距離を置かれていた。
ある日彼女は森の中で、一羽の倒れているコマドリを見つける。
その後、クラリスは千年樹に願いをかけた。——「誰でもいい、私の友達になってほしい」——。
その後彼女の願いは叶い、緑の髪の女の子ミカエラと出会う。
ミカエラはとても優しく、誰にでも好かれる人だった。ミカエラとクラリスは次第に仲良くなっていく。
ミカエラとクラリスはその後、キール・フリージス侯爵夫人の使用人として、「生きていくための私たちの仕事」を始めるようになる。
ある時、青い髪の優男とミカエラが出会い、彼はミカエラを深く愛するようになる。その後彼は黄の国の王女の求婚を拒んでしまった。
黄の国の王女は激怒して、緑の髪の女を全て殺してしまいなさいという命令が下され、ミカエラとクラリスは逃げようとするも、ミカエラは殺されてしまった。
その後クラリスは再び閉鎖的な性格になり、港町の教会で暮らすようになった。
ある日教会のすぐそばで、倒れている少女を助ける。そこから彼女とクラリスは仲良くなり、教会で暮らし始めた。
しかし、ある夜の懺悔室で、クラリスは偶然彼女の告白を聞いてしまうこととなる。
その告白で彼女が「ミカエラを殺した仇」であることをクラリスは理解し、彼女を殺そうとしたが、彼女は思いとどまった。それは昔の自分と似ていることと、ある少年の幻影を見たからである——。
Re_birthday[編集]
5??年。歌唱は鏡音レン。
ぜんまい仕掛けの子守唄3。アレンが処刑されてからの天界での出来事を歌われた曲である。彼は創造神シックルによってBlack Boxに閉じ込められており、そこから「新しいBirthday」として解放される様子が描かれている。
眠らせ姫からの贈り物[編集]
〜609年。歌唱は初音ミク。
マルガリータ公爵家の妻マルガリータ=ブランケンハイムによるトラゲイ奇病事件を描いた楽曲である。旧姓はフェリクス。
マルガリータは両家の政略結婚でカスパル=ブランケンハイムと結婚したが、カスパルが、全く眠らない体質を持つマルガリータを気味悪がり、他の女性たちと遊び呆けるなどしていたため、友人ジュリアから教わった「gift」を作り、それをカスパルなどたくさんの者たちにばら撒いていった。
その「gift」の正体は「毒」である(英語で「gift」は「贈り物」を指すが、ドイツ語では「毒」という意味を持つ)。彼女の血を使った毒であるため、捜査は難航しており、どんどんトラゲイで人が死んでいくという恐ろしい事件であった。
マルガリータは自殺する前には快楽殺人者に成り果てていた。
ちなみに歌詞にある「さあ王子様、あの森で私にキスをして」の王子様はアダムである。つまりマルガリータはマルガリータ=ブランケンハイムなどではなく、催眠で周囲を欺いていた「怠惰の器」クロックワーカーズ・ドールそのものであり、原罪者・イヴ=ムーンリットその人である。
五番目のピエロ[編集]
610年。歌唱は鏡音レン。
眠らせ姫の贈り物に登場したマルガリータの友人、ジュリア率いる「ペールノエル」という組織に所属する孤児レミーの物語である。
彼はジュリアこと“サンタさん”を盲信しており、毎晩“おしごと”に専念することになる。ちなみに眠らせ姫ことマルガリータことイヴも洗脳されたペールノエルの一員である。
ある時に“七番目の手品師”が組織を裏切って抜け出し、レミーにも来るように誘う。彼は断ってサンタさんに密告することとなった。
レミーはある夜“おしごと”をするため夜に徘徊していると、その最中に“八番目の狙撃手”によって殺されてしまう。彼が死の直前に見たのは——“七番目の手品師”だった。
円尾坂の仕立屋[編集]
842年。歌唱は巡音ルカ。
東方の国、蛇国の円尾坂にて、着物などを仕立てる仕立て屋を営む女主人、カヨ=スドウがいた。カヨには愛する人がいたが、その人は浮気症があり、ほとんど家に帰ってくることがなかった。
ある日、大通りで愛する人と赤い着物がよく似合う女性が歩いている姿を目撃してしまう。嫉妬に堪えきれず、彼女は仕立屋に戻り、着物の縫い直しに精を出した。
次の日には何か町中に起こったらしい、不穏な空気が漂う中、再び愛する人と緑の帯がよく似合う女性がいる姿を目撃してしまう。そんな子が好みなのだと失望するも、仕立屋で帯の修繕に精を出した。
次の日も何かあったらしく今度は町中が大騒ぎになっていたが、かんざし屋で愛する人が、年端もいかぬ女の子に黄色いかんざしを買ってあげている姿を目撃してしまう。見境がないと思いつつも、再び仕事に精を出した。
仕事が一段落した日、赤い着物に緑の帯、黄色いかんざしを髪にさして、カヨは彼に会うことにした——。
翌日には街が大騒ぎ、これで家族四人が全て、何者かに殺されてしまった——。
つまりカヨは自分の夫ではない人を夫と思い込み、嫉妬から家族四人を殺してしまったのである。
野ざらしの首、鬼ヶ島にて[編集]
6??年。歌唱は神威がくぽ。
カヨが円尾坂殺人事件の犯人として首を円尾坂の鬼ヶ島にさらしてあるという場面から始まる。修行僧である楽捨が「咎人の供養も愚僧の務め」と、何度か彼女を弔っている。
悪徳のジャッジメント[編集]
982年。歌唱はKAITO。
連合国家USEにおいて、政府直下の裁判所を支配し私物化する男、 ガレリアン=マーロンを語った物語である。
地獄の沙汰も金次第と、裁判の公平性よりも自身の利益を求めている。
彼がこのような悪徳裁判を行い始めたのは娘ミッシェル=マーロンの死からである。彼の正妻ミラとの関係は冷え切っており、唯一娘のミッシェルを通して会話をする程度であったとされる。
ミッシェルは船の沈没事故で亡くなったあとはMaが彼に渡した「クロックワーカーズ・ドール」をミッシェルだと思い込んで可愛がっていた。
983年にオースディン将軍の裁判で癒着が判明し、レヴィアンタ内乱の元となった。
結果的には、家に火をつけられ、その業火の中ネメシスにより贖罪のチャンスを与えられるもそれを拒否し、冥界にて地獄へと堕ちていった。
982年に千年樹の森に「映画館」を作っており、そこに悪徳裁判で獲得した賄賂などの彼の莫大な財産があるという噂もある。
箱庭の少女[編集]
982年。歌唱は初音ミク。
ぜんまい仕掛けの子守唄2。ミッシェルことクロックワーカーズ・ドールを描いた曲である。
ネメシスの銃口[編集]
983年。歌唱はGUMI。
USE暗星庁特務部隊「PN」(ペールノエル)の構成員の一人、ネメシス=スドウ(ペールノエル内でのコードネームはeight)を中心に描いた曲である。
かつてペールノエルのリーダー、ガレリアン=マーロンの命令により恋人(ニョゼ=オクト)を殺すこととなった。その後自分も自殺しようとしたが、自殺することができなかった為、ガレリアン=マーロンを復讐する為だけに生きてきた。
ガレリアンの家に火をつけ、彼に「あなたの財産を手放し、すべてを奪った人に返せば、命だけなら助けてあげる」と言っている。しかしガレリアンがそれを拒否したため、そのまま彼をリボルバーで撃ち抜いた。
最期にガレリアンが「ありがとう、ネメシス」と言っている理由は、ガレリアンとMaの子供こそがネメシスだからである。ネメシスはそれを恋人を殺す前に知っていた。
最後のリボルバー[編集]
982年12月25日。歌唱はGUMI。
ペールノエルのリーダー、ガレリアン=マーロンによって命じられたニョゼ=オクトの殺害命令を下す際のネメシスを描いた作品である。
ニョゼはペールノエルと敵対していた、ペールノエルにとっての最後の暗殺対象だったため、ニョゼ自身はその過程でネメシスが敵であることを知っていた。
ニョゼはペールノエルのリーダーがネメシスの父親であることをネメシスが知っていると思っており、その真実を告げたが、ネメシスはそれを知らなかったため、自分にずっと暗殺の命令を下してきた人間が父親であることを初めて知ることになってしまった。
ただしこの時点でガレリアンはネメシスが自分の娘であることはおろか、「eight」の顔さえ知ってはいなかった。
——SHE KILLED HER LOVER
そして少女は狂いだした~終末月夜抄~[編集]
97?年。歌唱はGUMI。
ネメシス=スドウの幼き頃の孤独が描かれている曲である。
が、しかし、これは全て偽りの記憶である。母親であるMaによって適性があると判断され、Maを構成していたレヴィアを転移させられていた為である。
四つの終幕シリーズ[編集]
Master of the court[編集]
「法廷の主」。
舞台はMaに導かれたガレリアン=マーロンが982年に建てた「EVILS THEATER」である。その中にはガレリアンが一生をかけて集めた「大罪の器」六つがあるとされる。
そこの中で、人形館長ことクロックワーカーズ・ドールが、ガレリアンの見様見真似で現れた者たちに死刑判決を下していた。
死刑判決を受けずに生きていられた者は「待つ者」の提案を受けてクロックワーカーズ・ドールが死刑判決としなかった庭師・ガモン=オクトである。
しかし、クロックワーカーズ・ドールは「怠惰の器」ではなく、イリーナ=クロックワーカーことアリス=メリーゴーランドであることが明らかになる。
Master of the grave yard[編集]
「墓場の主」。
自らを食して死んだバニカ=コンチータののちの姿が描かれている。冥界にて墓場の主として生まれ変わり、「EVILS THEATER」に近づく者たちなどをひたすら食らっている。バニカだけではなくかつてのアルテやポロも存在する。
アルテとポロは映画館に侵入しようとしたガモン=オクトを殺そうとするも失敗し、返り討ちにあっている。
Master of the hellish yard[編集]
「冥界の主」。
悪意に操られたネメシスがこの世の最終兵器「罰」を放ったことで、エヴィリオス全てが滅んだ。
このことから、死後の世界(冥界)と現実のサードピリオドの境界線が失われてしまう。
このことを地上を見守っていた創造神シックルが、「イレギュラー」ことアレン=アヴァドニアを地上へと向かわせ、イレギュラーが見つけたのは、何もかもが死に絶えた世界でたった一人だけ生きていたネメシスであった。
イレギュラーの尽力によってネメシスは自身が「レヴィア」であり「エルルカ」であったことを思い出すこととなる。その後、グーミリア(八番目の狙撃手であり、精霊)とミカエラ、イレギュラーと共に世界を救う旅に出て・・・。
Master of the heavenly yard[編集]
エヴィリオスシリーズ最終作。
Hellish yardにてアレン、ネメシスたちと共に地上に残る「鍵」を解き明かすため、「EVILS THEATER」へ向かっている時に、「庭師」ガモン=オクト(タサン・エルフェゴート軍)が大罪契約者を殺す「大罪狩り」を行っていることを知る。
幻想のルシフェニア王宮にて父母たちとお茶会を楽しんでいたリリアンヌは、突如家来たちが「眠らせ姫」ことミッシェル=マーロンに「gift」によって眠らされてしまう。タサン・エルフェゴート軍がリリアンヌを捕まえようとするも、間一髪で愛馬ジョセフィーヌに乗ったクラリスに助けられ、その後はミカエラこと大地神の元へと向かった。
その後、冥界にてリリアンヌはカヨ=スドウ、サテリアジス=ヴェノマニアたちと出会い、「眠らせ姫」を止めることを決める。
「眠らせ姫」と交戦するも、ヴェノマニアによって「色欲の悪魔」の術である洗脳が行われた際、その衝撃によって冥界から吹き飛ばされ、「EVILS THEATER」へ向かうこととなる。
「EVILS THEATER」にて再びガモン=オクトと対峙するが、その際に、
エヴィリオス終末の際にネメシスに殺されていたMaが彼女の精神を乗っ取ってしまう。Maは人形館長(=イリーナ)の怨念によって蘇り、リリアンヌの中に潜んでいた。
そして、「悪魔と最も相性がいい」とされる人間、つまり大罪契約者をすべて吸収し「真の純粋な存在」になるべく、リリアンヌの身体を使って周りの大罪契約者を吸収し始めてしまう。
しかし、直前にネメシスが精神を「怠惰の器」クロックワーカーズ・ドールに転移させたことでこれが回避され、さらに、リリアンヌからのガラスの小瓶で「必ず助けなさい!」という指示を受けたアレンによって憤怒の器(グリム・ジ・エンド)が使われてしまい、Maがリリアンヌの身体から分離され、滅ぶこととなる。
その後、ビヒモの方舟によってリリアンヌとアレンは再会し、「Black Box」に黄金の鍵を差して「Re_birthday」を発動させ、「フォースピリオド」が完成した。
そして——。
「千年の物語」から、「10分の恋」へ—。
(Mothy氏の初投稿作「10分の恋」へとつながっていく。)