エイズ

出典: 謎の百科事典もどき『エンペディア(Enpedia)』
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エイズとは、後天性免疫不全症候群(Acquired Immunodeficiency Syndrome、AIDS)の略称であり、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した後、免疫機能が低下し、AIDS指標疾患のいずれかを発症した状態のことをいう。

HIVに感染すると、体内の免疫細胞であるCD4陽性リンパ球が徐々に減少していく。感染後しばらくはウイルスの増殖と免疫反応の間で一定の均衡が保たれることもあるが、未治療の場合、時間の経過とともに免疫機能は低下していく。この均衡が崩れ、エイズを発症するまでの期間は、潜伏期間と呼ばれ、には個人差があるが、一般に数年から10年前後とされる。

エイズ発症に至った場合、すでに日和見感染症などを発症し得るほど免疫機能が低下している状態であり、未治療のままであれば死に至る可能性もある。また、HIV感染から長期間経過した後、免疫機能の低下に伴う疾患を発症して診療を受けることで、初めてHIV感染が判明することもある。そのため、HIV感染が判明した時点で抗HIV療法を開始することが推奨されており、エイズ発症例では、合併する日和見感染症などへの対応とあわせて早期の治療開始が重要とされる。なお、抗レトロウイルス療法の進歩により、HIV感染者の予後は大きく改善している。しかし、現在の治療では体内のHIVを完全に排除することはできず、治療の継続が必要である。また、結核や悪性腫瘍などの合併症は、現在においても重要な課題の一つである。