みいちゃんと山田さん
みいちゃんと山田さん(みいちゃんとやまださん)はダイアナのX (旧Twitter)で、漫画家の亜月ねねにより連載されている漫画作品である。
概要[編集]
同じ夜職で働く、天然な女性みいちゃんを同僚の山田さんの視点からつづるストーリィーで、みいちゃんの素性がだんだんと解き明かされていく。マンガの最後にはショッキングなカウントダウンがあり、みいちゃんの未来を暗示している。
- 山田 マミ(やまだ マミ)
- 声 - 潘めぐみ
- マオが失踪して以降は、母親を追い返す口実を兼ねてみいちゃんと共同生活を始める。共同生活においてはみいちゃんの改善困難に見える特性を、自身の生活指導で改善できると頑なに信じているが自身の生活態度にも刹那的な態度が薄れ始め、大学にも出席するようになる。なお、みいちゃんの勤務先であるデリヘルの本当の悪質さにまでは、みいちゃんが「Ephemere」の店長にデリヘルを斡旋されたと口を割るまでは気づくことはなかった。この一件で「Ephemere」を辞め、髪をショートヘアに変えた。
- みいちゃんの没後は唯一毎年墓参りを続けている。5巻オマケによるとクラスメイトとの関係は良くもなく悪くもないが周囲に溶け込めないコミュ障なところがある。修学旅行先の京都で無断外出した際に当時舞妓だったモモカとすれ違っている。
- 中村 実衣子(なかむら みいこ)
- 声 - 潘めぐみ
- 本人は今も経緯を知らないが、中学1年の頃、恋敵であった同級生・雪奈の友人で自分に悪意を向ける後述のポニーテールの女子から「両想いになれる方法」と称した偏った性知識を吹き込まれて唆される。それにより、コンドームの万引きに手を染めてしまい、悪評が立ってクラスで孤立した上、不良の先輩たちをけしかけられて純潔を奪われた際に不良たちから褒め上げられたのを真に受けて「性行為をすれば異性は喜び、自分を好きになってくれる」と錯覚する。
- しかし、当時意中の相手だった佐藤に自ら体の関係を迫ったら拒絶・絶縁されてしまい、理由が理解できずに自暴自棄になり、あらゆる男性に自ら声を掛けて体の関係を持ち、それ以降はその場限りの男性からの優しさや自分を肯定してくれる言葉、他者との繋がりを求めて性行為に依存するようになった。
- 近親相姦で生まれた子という生い立ちから地域で疎外されていた上、祖母や母の見栄とプライドから療育を受けずにほぼ無理やり普通学級に通っていたため、小学生の頃に特別支援学級を母や祖母に勧めた須崎が懸念した通り、学生時代の成功体験が無い状態で大人になった故に、癇癪持ちや自己肯定感の低さと歪んだ貞操観念、DV彼氏のマオと離れられず依存するなど不安定なメンタルの持ち主となってしまった。
- 母親と祖母から放置されて育っているせいか、幼少から食事の仕方やマナーをまともにしつけられておらず、風俗編で成人後も食音を立ててこぼしながら食べており、食事のマナーが身に付いていないことが描かれている。
- 夜職で不摂生するようになったためか、序盤から比べると物語が進行するにつれて太り、来店したマオから「チビデブ」呼ばわりされている。
- 2012年の夏に「Ephemere」店長の斡旋を受けて新大久保の風俗店に移籍。以降は給与をピンハネされる上に酷い扱いをする客を多数つけられ、全身傷だらけになっているがこれはなんでもできると自分から言ったためである。風俗店の同僚、真璃亞から教えられて以降はリストカットも覚えている。また、山田と遊園地で遊んでいる時に子供を突き飛ばす、ルール違反を悪びれず行い、山田にそれを止められたり注意されても反省するどころか獣のように息を荒げながら青筋を立てる、遊園地から帰った後も山田のマンションの部屋の中で下の階の住人に構わず突発的に声を上げて飛び跳ねるなど、上記の知能面・精神面の問題も更に悪化している。
- みいちゃんと山田の共同生活編では、善悪の判断が付きながらもムウちゃんに万引きを教えていたことが明らかになった。また、万引きが店員に見つかった際はムウちゃんを盾に自分は逃走するなど中々に悪知恵が働き、中学の担任からも評価されていた動物的な察知能力により危機を回避していることが明らかになった。
- 2013年頃には故人となっており、同年の3月20日の新聞記事にて宮城県の山中で身元不明の遺体として発見されたと報じられている。かなり酷く殴打された上にペンチで爪を剥がされて歯が折られ、首と両手首には締め跡が残った状態の遺体として遺棄され、遺体からは覚醒剤が検出された。2012年晩夏〜初秋頃にマオと一緒にラオスに旅行に行くことになっていたが、その約束をすっぽかしたためこの時は結果的に難を逃れている。4巻裏表紙にて12月15日頃に人捜しのポスターも作られていた(ポスターに載っている連絡先は祖母であると示唆されている)。5巻裏表紙では12月3日にみいちゃんのブログが更新されており内容からこの頃までにはシェアルーム生活が終わっている。
- 桃花(ももか) / 市桃(いちもも)
- 声 - 瀬戸桃子
- ミスが多いみいちゃんを潰して辞めさせようと苛めるサディスティックな一面がある一方、洞察力に長けみいちゃんが男性から暴力を受けやすい要因に気づいている。また、みいちゃんのためではないが、客が彼女にプレゼントしたウサギのぬいぐるみに盗聴器と隠しカメラが仕込まれているのを即座に見抜いて処分し、店の治安のために一役買っている。
- 舞妓時代から知る客の男性によると19歳で歌舞伎町に来たという。また、修学旅行に京都へ出かけていた山田、ムウちゃんと舞妓時代にニアミスしている。舞妓時代の後輩に対する態度を見るに当時から根っからのサディストであった様で、特に感謝の無い人間を激しく嫌う様子。
- 反面、後輩の能力や常識、将来性がキャバクラ嬢の範囲内であれば面倒見が良い様で、山田と入れ替わりで入店した新人達はそれなりに可愛がっている。上京後、通信制高校で高卒資格を取得している。
- ココロ / 泉美(いずみ)
- 声 - 瀬戸桃子
- 就職活動でリクルートスーツ姿で友人と街を歩いていた際に偶然みいちゃんに見つかりしつこく声をかけられてしまうが、しらばっくれて何とかその場をやり過ごす。後日みいちゃんにキツく注意するも当人はなぜ声をかけてはいけないのか理解していない様子だった。
- その後もDVを彼氏から受けているみいちゃんに助言をしたりと、一歩引いた形ながらもサポートを行っているがあくまでもビジネスとしての体裁を取っているだけであり、決してみいちゃんに深入りはしない方針を取っている。内心では同年代の山田をモラトリアム人間と断じて見下している。
- 8月から本格的な就職活動をするため夜職は休職中。
- ニナ / 新名(にいな)
- 教養と社会性が欠如したみいちゃんのことをやや見下しており、店の控室で本人がいるにも関わらず失礼な発言をしてやんわりと山田から注意を受けている。
- 帰宅後一人になった時、みいちゃんほどではないが平均より社会性が劣っていること、それを自覚できる程度の頭はあること、病名ももらえないことを嘆いている。叱責されることが増えて嫌気が差すと勤務先に申告せず無断退職することを繰り返しており、そんな自分のことを「人間関係リセット症候群」と自虐している。若干ではあるが社会的なルールよりマイルールを優先してしまう点はみいちゃんと共通している(モノローグでは「ニナちゃんの特性を語る言葉が世間に広まるのはまだ少し先の話」と語られた)。
- 面倒なことを先送りにして忘れる悪癖があり、美容室に行かず頭頂部だけ地毛に戻ったプリン頭を染め直すよう店長から繰り返し注意されている。山田から善意で髪色隠しのために高級ブランドのカチューシャを貸してもらい、結局返さずに無断退店してしまった。しかし、みいちゃんの末路を考えれば結果的には正解を導き出したことになる。
- 単行本2巻に36歳になった彼女の描きおろし漫画が収録されており、紆余曲折を経て発展途上かつ理解のある上司に恵まれながらも、何とか一般企業で正社員として働いている様子が描かれている。その後も山田から借りパクしてしまったカチューシャを所持しており、持ち主の山田のことも憶えている。また、みいちゃんが亡くなったことも風の噂で知っている模様。
- 店長
- ミスが多いみいちゃんを叱責する場面はほぼなく、みいちゃんより許容範囲のミスを頻発するニナには身だしなみや接客を厳しく注意しており、知性がある彼女はみいちゃんのように利用価値がなかったために厳しく接していたと考えられる。
- みいちゃんの前に薬物漬けの子を始めとした何人かを金村が経営するデリヘルに斡旋したことがほのめかされている。
風俗店の従業員[編集]
- 金村(かねむら)
- 後にみいちゃんから「なんでもできる」と言われたのでNG客をつけるようになっただけで各人の意向は汲んでいるようではある。
- みいちゃんの他にも計算ができない嬢がいるらしく、同様に正しい額の給料を渡していない上、真璃亞からみいちゃんに本番をさせていることを抗議されても無視するなど、運営方針はかなり悪質。自分たちスタッフは「女衒」と称し、在籍嬢のことは「商品」と呼んで人間扱いしていない。
- 真璃亞(まりあ)
- 本番客には迷惑がってはいたが、自分と同じように彼氏に店の稼ぎを貢いでるみいちゃんには親近感を抱いていたらしく、店を飛ぶ前に律儀に挨拶に来て、「変なこと教えてごめんね」とリストカットを教えたことを謝って店を去った。
- 4巻巻末の漫画では十数年後の姿が描かれており、バンドへの熱情は消え、それを話した相手であるみいちゃんのことも忘れていた。
みいちゃんの家族[編集]
- 中村芽衣子(なかむら めいこ)
- 母親と同じく癖毛のショートヘアで、いつも幼女のように前髪を結んで上げており、子どもっぽいデザインのオーバーオールなどの成人女性にしては幼すぎる印象の服を着ている。顔は美人だが、母親や娘と比べると顔や体型がふっくらしている。
- 実兄との間にみいちゃんを授かって出産。娘が産まれた時は喜んでいたが、育児について都合の良いことしか想定ができず、「育児」や「親の責任」という概念の理解が怪しい上、みいちゃんの服装や髪などの身だしなみに無関心。保護者として学校に行く際に在宅時と同じ髪型に襟のよれたシャツを着て行くなど、本人が服装の「TPO」や「身だしなみ」について理解できていない。また「漢字は読めなくていい」と考えていたり、小学校に行きたがらないみいちゃんに「金がもったいないから給食だけ食べに行きな」と言うなど、保護者としては問題がある言動が伺える。
- みいちゃんの生い立ち故に、ムウちゃん母子を除き地域社会から距離を置かれている。
- 兄を異性として熱愛しているが、当然法律上結婚できないためシングルマザー。そのため、兄が北海道に行ったきりになった後は落ち込んでいた。
- みいちゃんが乳幼児の頃は病院に連れて行ったり、公園に遊びに連れて行くなど多少の育児はしていたが、みいちゃんの就学以降はたまに娘に学校生活の近況を尋ねたり須崎に対する不満を口にしているものの育児をしている描写がなく、学校の面談には顔を出したり万引きをした娘を母親と共に迎えに行ったりはしているが、それ以外は娘を放置して家でゴロゴロしている。
- みいちゃんを支援学級に入れることを小学校3年の担任だった須崎に面談で勧められた後、家で須崎のことをみいちゃんに悪しざまに伝えたために両者の関係に亀裂を入れ、みいちゃんが学籍を中学に移すまで不登校になる原因を作った。それから3年経った後もプライドを傷つけられた須崎のことを根深く恨んで悪口を言っている。
- みいちゃんが中学1年生の時の担任との三者面談時は、当たり障りのない担任の建前の言葉を真に受けて「やっぱり普通の中学校に入れて正解だった」と能天気に発言し、担任が内心批判している。
- 成人の経産婦でありながらコンドームの存在や妊娠・出産するまで実兄妹間では結婚できないことを知らないなど一般常識に欠いている。
- 娘の名前は「実とか食べる動物ってかわいいから」という理由で名付けたという。
- みいちゃんの自宅にある冷蔵庫に彼女の携帯番号が書かれた紙が貼られているが、自分から娘に連絡をすることはなく、みいちゃんも母親の無関心を察しており「もういいかな」と諦観している。
- みいちゃんの父親
- 普段は別々に暮らしており、3か月に1度中村家に帰る生活を送っていた。実妹の芽衣子にみいちゃんを産ませたが、事態の重大性を認識していない様子。苛立った芽衣子が目の前で乳児の娘に手を上げた際は、母親が止めに入るまで黙って呑気にその様子を傍観しており、判断力も低い。
- 芽衣子から愛されていたことは明らかだが、本人は妹をどのように思っていたかは描かれていない。みいちゃんが5歳くらいの時、強面の男に付き添われて北海道に仕事に行ったきり妹や娘と会うことは無くなったようで、2012年時点においても行方不明となっている。
- みいちゃんの祖母
- 世間体にこだわり、孫の小学生時代に、須崎からの提案を拒み、結局我が子や孫の診断や支援を受けさせないことで、窮地に追いやってしまっている。子や孫の知性や発達が一般的ではないことは理解しており、須崎の言葉には内心で少し揺らいでいた。
- 実の息子と娘の間に生まれた孫の存在を、誕生時から快く思っておらず、寧ろ生まれてしまったことに愕然とする。みぃちゃんに直接おぞましい子と蔑んでいた。
- 本心では孫とは関わりたくないが、世間体や責任、義務感から孫が一人立ちするまでは、仕方なく同居と養育を許していた模様。実際、孫の中学入学準備や上京の資金提供・住居手配はしてくれたが、小学生時代に不登校の孫が、近所を徘徊し、幼児に他害行為を行う等の世間の目に障る行動を起こしても、娘や孫を咎めなかったらしく、みいちゃんの名前と素行は、進学先の中学に知れ渡るほど、地元で有名になってしまった。
山田の家族[編集]
- 山田の母親
- 娘が思い通りの結果を出さなかったり反抗的な態度を取るとヒステリックに叱責する。勉強以外に時間を使うことを許さず、幼少期の山田から花の絵を描いてプレゼントされた時は叱りつけて捨てている。
- 山田自身は今でも欲しいものを買うたびに母親に罪悪感を覚えたり、桃花に責められるみいちゃんを見て母親を思い出すなど、精神的に影響が強く残っている。
- 娘の一人暮らしは「毎日必ず連絡すること」を条件に許した模様だが、離れて暮らすようになっても娘の大学の教務課に押しかけたり自作の就職先リストを送りつけて指示したりと過干渉し続けている。
- 連絡を寄越さなくなった娘に痺れを切らしてついに山田の住むマンションに8時間待ち伏せして押しかける。山田の体調そっちのけで深夜に強引に手料理を振る舞い、夜職バレはしなかったものの山田の生活態度を説教し、今後の人生にまであれこれ言及する相変わらずの過干渉ぶりに山田は怒りを露にしている。
- 山田がみいちゃんと一緒に遊園地に出掛けてから帰って来た時も6時間待ち伏せして押しかけ、この時にみいちゃんと初対面する。学校にも行かずデリヘルで働いているみいちゃんに自分たちと住む世界があまりにも違うと唖然とすると同時に「性病が伝染る」と激しく嫌悪している。なお、この時みいちゃんが山田がキャバクラで働いていることをバラした上に、大学にもロクに通っていないことを知ったため、狼狽していた。
- 娘と離れて生活するようになってからは情緒不安定に陥っており、娘の前で「死にたい」と口にするようになる。
- みいちゃんと山田の同居編での山田の回想によると、かなり食べ物へ迷信が強かった模様。
榎本家[編集]
- 榎本睦(えもと むつみ)
- 「みいちゃんもなんか障害がありそう」と一緒に福祉事務所に通うことを勧めるが、特性ゆえのストレートな言葉がみいちゃんのプライドに障り拒絶されてしまう。
- 実家の母親は発達の遅れに気付いており、小学校時代に教師から特別支援学級に入ることを提案されるが「普通学級の方が刺激があってプラスになるだろう」と判断したため、みいちゃんとは異なる理由で診断や療育を受けなかった。しかし、娘の将来や教育について考えてくれており、幼少期は清潔で可愛らしい服を着て髪と身なりをきれいに整えられ、帰宅が遅くなれば心配して迎えに来るなど、中村家とは育児への手の掛け方に差のある家庭環境で育ったことが描かれている。
- 1巻の描きおろし漫画ではみいちゃんの癇癪で仲違いした後、終業後の彼女を待ち伏せて再会し「もう立ちんぼは一緒にしないけど、これからも友達でいたい」と素直な気持ちを伝えて仲直りしている。
- みいちゃんと山田の共同生活編の時系列では、既に地元に帰って母親と暮らしながら農作業の手伝いをしている。中学を卒業した後はパン工場で働いていたが、みいちゃんと3Pで売春して初体験を済ませ、もっとお金を稼げるからと言われ風俗に落とされ、上京後万引きに手を出すようになった。万引きについては母親から正しい買い物の仕方と窃盗が罪であることは教わっていた。
- ムウちゃんの母親
- ムウちゃんは小学校からは比較的きちんと通学できてはいたが、結果的にこの選択がムウちゃんがみいちゃんと共に上京して風俗嬢となり売春や窃盗に身を落とすことに繋がってしまう。
- 一方で芽衣子のように娘に無関心になったり癇癪を起こすこともなく、娘に安定した愛情をかけていたことがプラスになった面もあると思われ、ムウちゃんが服役後素直に福祉の手を受け入れ、性産業や売春から足を洗う結果にもつながっている。
- みいちゃんと山田の共同生活編では生存が確認され、ムウちゃんと宮城で暮らしている。震災と娘と生き別れていた時期の気苦労からか、過去編より髪の量が減り、顔には皺が刻まれてかなり老け込んだ容姿となった。ムウちゃんの前では表に出さないが、娘に非行を教えて街娼・風俗嬢に身を落とさせ、前科がついた元凶であるみいちゃんに殺意を抱いている。
その他[編集]
- 鈴木茂雄(すずき しげお)
- みいちゃんの本命の恋人は自分で、体の関係も付き合っている故と思い込み、ホテルに行く度に金銭を渡すことを疑問視していたが、後にみいちゃん本人から本命彼氏であるマオの存在を明かされてショックを受け、さらにみいちゃんが退店後移籍した風俗店の写メ日記で彼女が凄惨な扱いをされていることを知り錯乱して「Ephemere」に押しかけ、自殺未遂騒動を起こした。そのことで山田がみいちゃんの状況を知ることになる。みいちゃんについては自分にとって都合のいい女だったから好いていたことがほのめかされている。
- マオ
- 事あるごとにみいちゃんに暴力を振るい、街娼までさせて何かと理由を付け金銭を巻き上げている。一方で、みいちゃん以外には男女問わず萎縮してペコペコする小心者である。最初は山田にも萎縮していたが、山田がみいちゃんを守ろうと2人に介入するようになってからは山田を目の敵にし、口汚く突っかかっている。そんな彼を山田は「身内にしかイキれないなんてダサい」と評価している。
- 散々みいちゃんに暴力をふるった後で優しくし、泣きながら自分たちにはお互いしかいないと語り、みいちゃんが離れないように繋ぎ止めるを繰り返す典型的なDV彼氏。当然みいちゃんに対する愛は無く、都合の良いカモとしか思っていない発言が作中で散見される。山田がみいちゃんに警察に通報するよう強く促すものの、マオが逮捕されるのを嫌がったみいちゃんに拒否された。
- みいちゃんとラオスに旅行に行くと約束をしていたが、実はみいちゃんを売り飛ばす計画だった。しかし旅行当日にみいちゃんが寝坊して空港に来なかったため身代わりの人材として強面の男に連行され、そのまま行方不明となった。
過去編[編集]
- 須崎奈々(すざき なな)
- 後日、悪印象を抱いた芽衣子が「みいちゃんをバカだって言ってた」という独自の解釈を娘に悪しざまに聞かせてしまい、登校してきたみいちゃんからも発言や表情を悪く受け止められ、不信感を抱かれてしまう。芽衣子が通学に否定的だったこともあり、結局みいちゃんは最終学年になるまで不登校となってしまい、適切な支援につなげることができなかった。学籍異動前に中学校での会議でみいちゃんの入学を伝えている。
- 佐藤(さとう)
- それなりに友好的な関係を保っていたが、後述するポニーテールの女子の策謀により、クラスで孤立して純潔を失い、貞操観念が歪んだみいちゃんから一室に呼び出され、体の関係を迫られて拒絶した。その時にみいちゃんの女性性の否定と幻滅、絶縁を言い渡し、それまで友好的だった関係を断つ。それまでの彼女の裏表のない人間性自体はそれなりに気に入っていたようだ。
- みいちゃんの過去回想編終盤、彼と雪奈に後ろ姿が似ている中学生の男女が仲睦まじく手をつないで下校する姿を遠目からみいちゃんが目撃している。
- 雪奈(ゆきな)
- みいちゃんの過去回想編終盤、彼女と佐藤に後ろ姿が似ている中学生の男女が仲睦まじく手をつないで下校する姿をみいちゃんが遠目から目撃している。
- ポニーテールの女子からみいちゃんが孤立した報告を受けた時、沈黙し憂いた表情を浮かべており、3巻末の漫画で苛立ちから発したみいちゃんへの攻撃的な言葉は本心からではなかったこと、みいちゃんが孤立したことには同情していたことが明かされている。
- ポニーテールの女子
- 3巻巻末にて、自身の顔と体型にコンプレックスがあり、みいちゃんのぱっちりした目や雪奈のスレンダーな体型に憧れていたこと、雪奈のためを思ってやっていたことが全て裏目に出て大ごとになり多少後悔していること、みいちゃんがコンドームを万引きするとは思っていなかったことを述懐した。
反響[編集]
みいちゃんに境界知能の疑いが出た時、Xの間では「こういう場合は福祉につなげないと」という類のコメント付きでリツイートされてバズっていた。後にその疑いは確信に変わり、みいちゃんは境界知能(または知的障害)だと暗喩されている。
本作で障害や福祉について分かったつもりになる人が多すぎることや、本作に影響されて「相模原障害者施設殺傷事件は正しい」「旧優生保護法は正しい」「産婆が締めるのは正しい」「T4作戦は正しい」と言っている人物が出てきていることが問題視されている[1]。
ロマン優光は本作のことを「一種の「ポルノ」として消費されている側面が強い」「作者は10年代の夜職の独特な雰囲気を再現したかったと言っているが、そういった部分はちゃんと反映されているのではないだろうか」と評し[2]、本作の障害者福祉に関する描写について「作者や編集部の作品に関する意図がどこにあるのかは実際のところわからないが、作者の体験をベースに体裁程度の障害者福祉についての情報を付け加え、軽度知的障害の人や取材などで得た水商売などの風俗やパパ活等に従事する人や客の極端で不快なエピソードを過剰に積み込み、障害者福祉に関わっている当事者や関係者が読んで肯定的にとらえられるような作品ではなく、作中の極端で不快なエピソードには実際の出来事がモデルとなっているものが多いと思うが、極端なケースを集めて一人の人間に盛ってしまえば、それは現実の当事者とは離れてしまうわけで、当事者に対する偏見を育てているという批判があっても不思議ではない。少なくとも読者がそういうエピソードの不快さを見世物的に消費することは想定されているのではないだろうか。また、障害者福祉に興味を持つ層に向けて描かれたものではないのは、読めばすぐわかることだし、みいちゃんがどういう子なのか「読者の判断にゆだねています」というが作中各所であからさまにそれが示唆されている以上、それは通らない上に、明言することから逃げているだけのように思えた。だから、読者の判断にまかせているというのも無理がある」としている[3]。
それだけでなく、「作者の体験をベースに少年犯罪や心理学系の書籍を参考にしたり、支援学校の教師や性風俗従事者のための無料相談窓口・風テラスなどの団体に取材したことをということ作品を考える上で重要なことであるとし、3巻では『ケーキの切れない非行少年たち』の著者である宮口幸治と亜月の対談が掲載されていることに対しても、このセッティングになんらかのエクスキューズを感じモヤモヤする」とも語っている[2][3]。
ロマンは「本作を真鍋昌平の作品と比較することもできるが、それよりも本作にテイストが似ているのは中村淳彦のノンフィクションのような作品で、それらは取材対象者のネガティヴな面を強調する傾向があり、一種の「ポルノ」として消費されている側面が強く、本作も多くの人にそういった消費の仕方がされているように感じるし、作者や編集部がどう考えているのかはっきりとしたことは言えないが、「エクスプロイテーション」作品として機能している側面があることは否定できないのではないかとしている。また、問題の本質について自覚的に取り組み、社会的問題に対し、かなり勉強しているであろう岡田索雲の『ザ・バックラッシャー』みたいな作品でも、単純にみじめなアンフェおじさんを馬鹿にして楽しむような消費のされかたもしてしまうわけで、そういうものだと言われればそういうものなのだが」と評価している[2]。
逆に、みいちゃんというキャラクターが過剰に盛り込まれ過ぎている一方、同僚の発達障害の女性(明確に発達障害であるという言葉は作中では使われていない)のエピソードや山田さんの毒親エピソードは解像度が高いというか過剰になり過ぎておらず、作者の実体験や周囲のエピソードが反映されている部分ではないかと思う。また、客の男性の不快なエピソードも過剰になりすぎないリアリティを保っている」と評している[2]。
出典[編集]
- ↑ “「みいちゃんと山田さん」の誤読〜漫画で分かったつもりになる子が多すぎる”. 障害者ドットコム. 障害者ドットコム株式会社 (2025年12月9日). 2025年12月28日確認。
- ↑ a b c d “『みいちゃんと山田さん』について思うこと:ロマン優光連載366”. 実話BUNKAオンライン. コアマガジン (2025年11月21日). 2025年12月7日確認。
- ↑ a b “『みいちゃんと山田さん』について思うこと:ロマン優光連載366”. 実話BUNKAオンライン. コアマガジン (2025年11月21日). 2025年12月7日確認。
外部リンク[編集]
- [1]-ツイマンガ